地域医療に貢献する医師養成のためのバーチャルスライドを利用した学習ツールの開発

文献情報

文献番号
201020043A
報告書区分
総括
研究課題名
地域医療に貢献する医師養成のためのバーチャルスライドを利用した学習ツールの開発
課題番号
H22-がん臨床・一般-002
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
澤井 高志(岩手医科大学 医学部 病理学講座 先進機能病理学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 石田 陽治(岩手医科大学 医学部)
  • 井藤 久雄(鳥取大学 医学部)
  • 猪山 賢一(熊本大学 医学部)
  • 菅野 祐幸(岩手医科大学 医学部)
  • 黒瀬 顕(弘前大学大学院 医学研究科)
  • 佐藤 洋一(岩手医科大学 医学部)
  • 谷田 達男(岩手医科大学 医学部)
  • 東福寺 幾夫(高崎健康福祉大学 健康福祉学部)
  • 古谷 敬三(愛媛県立中央病院 検査部)
  • 森谷 卓也(川崎医科大学 医学部)
  • 吉見 直己(琉球大学大学院 医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
6,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
地域医療に貢献する医師養成のための学習ツールの開発で、特に、最新の画像情報ツールとして注目されているバーチャルスライド(VS)を組み込んだ教育プログラムを開発する。初年度は、VSとテキストを組み込んだプロトタイプ版の作成を行い、今後の方向性を検討した。地域医療を念頭において遠隔地でも研修医が利用可能にするためのWeb会議形式による講義を念頭に入れた開発も行った。
研究方法
Zoomifyソフトを利用したWebサイト構築とデータベース「Spectrum」の教育利用 について二つの方式で検討した。
Zoomifyソフトを利用したWebサイトについては、利用者の学習イメージをもとに作成した。VSはzoomifyソフトでコンバートしたものを表示するため顕微鏡と同様に視野、倍率を変換させながら自由に病理組織を観察することができる方式である。この方法を利用して、疾患の病理組織像との様々な項目との連携が可能となる。
「Spectrum」については、データベース内にある「Educational」の中に、コース、レッスンを設定して、VSをはじめとする様々な学習コンテンツを組み込んだ。この「Spectrum」は本来の機能目的がデータベースであるため、学習コンテンツを準備しやすい面がある一方、親データ、子データの把握を習得するまでに若干困難である。
結果と考察
ページの階層やカテゴリに対する改良・検証の必要性と、最新のIT機器を連動した新しい試みへの要望が多くあがった。また、取り上げる臓器によって、学習項目の重要度が異なるので、それを踏まえた具体的な疾患のページ構成の検討が今後の課題となる。最新機器への応用に関しては、iPadなどに対応した使い方の提案、またデジタル技術の長所である大量データの収納や、その利用法について検討を進める予定である。現在のWebページの学習ツール開発と並行して、どのように組み込んでいけるかを次年度に検討する。
今年度の第2回班会議においては、adobe社の「Connect Pro meeting」 を利用したWeb会議を実施した。この形式の中で、パワーポイントやPDFを利用した発表、講演を試みたが、カメラマイクを通じての質疑応答がスムーズにできた。この方法を学習へ利用すれば、高価な会議システムを導入することなく、WEB環境でいつでもどこでも遠隔講義が可能となる。
結論
通常の会議システムが、高価で場所的に固定されたものであるのに対し、WEB を利用した学習ツールは遠隔地で地域医療を行っている研修医にとっては、実用性の高いシステムといえる。

公開日・更新日

公開日
2015-05-15
更新日
-

収支報告書

文献番号
201020043Z