初発肝細胞癌に対する肝切除とラジオ波焼灼療法の有効性に関する多施設共同研究

文献情報

文献番号
201020036A
報告書区分
総括
研究課題名
初発肝細胞癌に対する肝切除とラジオ波焼灼療法の有効性に関する多施設共同研究
課題番号
H21-がん臨床・一般-015
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
國土 典宏(東京大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
  • 幕内 雅敏(日本赤十字社医療センター)
  • 小俣 政男(山梨県立病院機構)
  • 小池 和彦(東京大学医学部附属病院)
  • 椎名 秀一朗(東京大学医学部附属病院)
  • 長谷川 潔(東京大学医学部附属病院)
  • 赤羽 正章(東京大学医学部附属病院)
  • 大橋 靖雄(東京大学大学院医学研究科)
  • 松山 裕(東京大学大学院医学研究科)
  • 工藤 正俊(近畿大学医学部)
  • 有井 滋樹(東京医科歯科大学医学部)
  • 前原 喜彦(九州大学医学部)
  • 高山 忠利(日本大学医学部)
  • 久保 正二(大阪市立大学医学部)
  • 大崎 往夫(大阪赤十字病院)
  • 山田 晃正(大阪府立成人病センター)
  • 山中 若樹(明和病院)
  • 斎藤 明子(東京女子医科大学医学部)
  • 上本 伸二(京都大学医学部)
  • 金子 弘真(東邦大学医学部)
  • 住野 泰清(東邦大学医学部)
  • 大河内 信弘(筑波大学人間総合科学研究科)
  • 福田 邦明(筑波大学人間総合科学研究科)
  • 宮川 眞一(信州大学医学部)
  • 田中 榮司(信州大学医学部)
  • 太田 哲生(金沢大学医薬保健研究域)
  • 金子 周一(金沢大学医薬保健研究域)
  • 西垣 洋一(岐阜市民病院)
  • 足立 尊仁(岐阜市民病院)
  • 河田 則文(大阪市立大学医学研究科)
  • 島田 光生(徳島大学ヘルスバイオサイエンス研究部)
  • 竹中 英喬(徳島大学病院)
  • 古藤 和浩(九州大学医学部)
  • 山口 幸二(九州大学医学部、)
  • 原田 大(久留米大学医学部)
  • 馬場 秀夫(熊本大学医学部)
  • 佐々木 裕(熊本大学生命科学研究部)
  • 小菅 智男(国立がんセンター中央病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
25,895,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
肝細胞癌(HCC)に対する肝切除とラジオ波焼灼療法(RFA)の短期成績はともに良好だが、長期的な優劣は不明である。本研究では初発HCCに対する肝切除とRFAの有効性について、多施設共同無作為化比較試験(SURF-RCT)とコホート研究(SURF-cohort)により、総合的に評価する。
研究方法
造影CT上、典型的初発HCCと診断され、3個以下3cm以下、Child-Pugh score 7点以下の症例をSURF-RCTの対象とし、同意が得られれば、無作為に手術群or RFA群に割り付けて治療し、その後、同一の方法でフォローする。このRCTは全生存、無再発生存を主評価項目、登録目標1群300例とする。RCTの同意が得られない患者にはコホート研究の説明を行い、フォローする。独立データモニタリング委員会を組織し、プロトコルとデータ解釈の妥当性を担保した。データのquality controlの為、データセンターをNPO法人日本臨床研究支援ユニットに設置した。
登録終了3年後に無再発生存に関し解析、結果を公表。同時に全生存の中間解析を行い、有意差があれば公表、有意差がなければ全生存のデータはこの時点では公表しない。登録終了5年後に全生存の最終解析結果を公表する。コホート研究については、RCTが完遂できた場合は全体のうちどの集団がRCTに組み込まれたかを考察するデータとして、活用する。その他付随研究も企画している。
結果と考察
平成21年秋に多施設共同研究の態勢をほぼ整え、今年度には参加施設は97施設に、研究分担者も増員した。症例検討会、学術講演会、市民公開講座を開催し、研究計画の周知に努め、症例登録数は平成23年3月21日現在、RCT 94例、cohort 294例となった。登録のペースアップは必要だが、着実に登録数は増加している。
先行研究として、いくつかのRCTがあるが、それぞれ重大な問題点を有し、確固たるエビデンスとは言えない。本研究できちんとしたデータを出すべきである。
結論
本研究の結果はいずれ肝癌診療ガイドラインに反映させ、国内どこでも患者にとって真に利益のある治療が提供されること、すなわち医療の質の担保、医療レベルの均てん化に寄与すると期待される。長期的に再発率の低い治療が標準治療として選択されれば、医療費の無駄が省かれ、医療費の抑制にも貢献する可能性がある

公開日・更新日

公開日
2015-05-15
更新日
-

収支報告書

文献番号
201020036Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
31,592,000円
(2)補助金確定額
31,592,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 0円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 0円
間接経費 0円
合計 0円

備考

備考
謝金を見込みで計上していたが、実際は若干不足したため、委任経理金で補てんした。(\38,071)

公開日・更新日

公開日
2018-06-05
更新日
-