文献情報
文献番号
202506002A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品リスク管理計画におけるリスク最小化活動の効果の評価手法に係る研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
25CA2002
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
成川 衛(学校法人北里研究所 北里大学薬学部)
研究分担者(所属機関)
- 下川 昌文(山陽小野田市立山口東京理科大学 薬学部薬学科)
- 林 昌洋(虎の門病院 薬剤部)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
令和7(2025)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
1,820,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、リスク最小化に係る具体的な目標設定の方法や具体的な事例、目標に対しての達成度を測るための評価の視点や評価方法等を示したガイドラインを策定することを目的とした。
研究方法
本研究では、1.リスク最小化活動の効果の評価に関する欧米でのガイドライン等の調査、2.国内における追加リスク最小化活動の効果評価に関する実態調査、3.リスク最小化活動の効果の評価に関するガイダンス(案)に対する医療従事者の意見調査を行い、1~3で得られた結果を踏まえ、産業界及び規制当局関係者の意見も聴きながら、リスク最小化活動の効果の評価に関するガイダンス文書を作成した。
結果と考察
今般の医薬品医療機器等法の改正により、RMPの届出及び当該計画に基づくリスク管理の実施に係る規定が法律上に設けられた。RMP制度に基づく医薬品リスク管理の実効性及びその適時性を高めていくためには、RMP文書に機動性を持たせる必要がある。そのためには、RMPに基づいて実施されるリスク最小化活動、中でも追加のリスク最小化活動について、適時にその効果の測定・評価を行い、その結果を踏まえた対応(活動の見直しや終了を含む)が行われることが重要と考える。「医薬品リスク管理計画指針」(平成24年4月)には、リスク最小化活動の実施状況及び得られた結果に係る評価の実施について簡単な記述があるのみで、具体的なガイダンスは示されてこなかった。このような背景のもと、本研究において、リスク最小化活動の効果の評価に係る手順や考え方についてガイダンス文書を作成した。
ガイダンス文書では、追加のリスク最小化活動の代表例として、医療従事者・患者等への追加の情報資材等の作成及び配布、並びに対象医薬品の使用条件の設定を取り上げ、これらに対する効果の評価手法の概要及び考え方を示した。一方で、効果評価の手法について一律のガイダンスを提示することは困難であり、医薬品の特徴、追加のリスク最小化策の設定の背景、対象とするリスクの重大性、評価の実施可能性、医療従事者・患者等への負荷等を総合的に考慮した上で判断されるべきと考える。なお、評価においては、利用可能な適切な二次データがある場合には、それらを積極的に利用することが望まれる。
評価において追加のリスク最小化活動の効果が確認できなかった場合は、対象としたリスク最小化活動について見直しが必要となる場合があることは言うまでもない。一方、活動の効果が確認された場合の対応を一律に示すことは難しいが、RMPに機動性を持たせ、その運用にメリハリをつけるという趣旨も併せ考慮し、ガイダンス文書に一般的な考え方を示した。今後、再審査を待たずに追加のリスク最小化活動を終了するケースも出てくると考えられるが、このような場合にも、通常の活動の中で安全性監視を継続し、必要な対応をとっていくことが重要と考える。併せて、医師・薬剤師など専門性を有する医療従事者には、通常のリスク最小化策としての資材等の情報も活用しながら、医薬品リスク管理における自らの職責を果たしていくことも重要である。
ガイダンス文書では、追加のリスク最小化活動の代表例として、医療従事者・患者等への追加の情報資材等の作成及び配布、並びに対象医薬品の使用条件の設定を取り上げ、これらに対する効果の評価手法の概要及び考え方を示した。一方で、効果評価の手法について一律のガイダンスを提示することは困難であり、医薬品の特徴、追加のリスク最小化策の設定の背景、対象とするリスクの重大性、評価の実施可能性、医療従事者・患者等への負荷等を総合的に考慮した上で判断されるべきと考える。なお、評価においては、利用可能な適切な二次データがある場合には、それらを積極的に利用することが望まれる。
評価において追加のリスク最小化活動の効果が確認できなかった場合は、対象としたリスク最小化活動について見直しが必要となる場合があることは言うまでもない。一方、活動の効果が確認された場合の対応を一律に示すことは難しいが、RMPに機動性を持たせ、その運用にメリハリをつけるという趣旨も併せ考慮し、ガイダンス文書に一般的な考え方を示した。今後、再審査を待たずに追加のリスク最小化活動を終了するケースも出てくると考えられるが、このような場合にも、通常の活動の中で安全性監視を継続し、必要な対応をとっていくことが重要と考える。併せて、医師・薬剤師など専門性を有する医療従事者には、通常のリスク最小化策としての資材等の情報も活用しながら、医薬品リスク管理における自らの職責を果たしていくことも重要である。
結論
RMP制度に基づく医薬品リスク管理の実効性及びその適時性を高めていくためには、RMPに基づいて実施されるリスク最小化活動、中でも追加のリスク最小化活動について、適時にその効果の測定・評価を行い、その結果を踏まえた対応が行われることが重要である。本研究では、リスク最小化活動の効果の評価に係る手順や考え方についてガイダンス文書を作成した。本ガイダンス文書を参考に、RMPに基づくリスク最小化活動に対する効果の評価が適切に実施され、RMPの機動的な運用が実現されることにより、医薬品の市販後安全対策の強化・向上が図られることを期待する。
公開日・更新日
公開日
2026-08-03
更新日
-