国際保健分野における取り残された課題の分析及び我が国の国際保健施策の立案に資する研究 ― アジアにおけるジェンダー、及びグローバル・ケアチェーンの国際比較の視点から

文献情報

文献番号
202505003A
報告書区分
総括
研究課題名
国際保健分野における取り残された課題の分析及び我が国の国際保健施策の立案に資する研究 ― アジアにおけるジェンダー、及びグローバル・ケアチェーンの国際比較の視点から
研究課題名(英字)
-
課題番号
24BA1001
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
是川 夕(国立社会保障・人口問題研究所 国際関係部)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 地球規模保健課題解決推進のための行政施策に関する研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2026-09-25
更新日
-

文献情報

文献番号
202505003B
報告書区分
総合
研究課題名
国際保健分野における取り残された課題の分析及び我が国の国際保健施策の立案に資する研究 ― アジアにおけるジェンダー、及びグローバル・ケアチェーンの国際比較の視点から
研究課題名(英字)
-
課題番号
24BA1001
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
是川 夕(国立社会保障・人口問題研究所 国際関係部)
研究分担者(所属機関)
  • 林 玲子(国立社会保障・人口問題研究所)
  • 小島 克久(城西国際大学 福祉総合学部)
  • 岩澤 美帆(国立社会保障・人口問題研究所 人口動向研究部)
  • 守泉 理恵(国立社会保障・人口問題研究所 人口動向研究部)
  • 北村 友宏(国立社会保障・人口問題研究所 国際関係部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 地球規模保健課題解決推進のための行政施策に関する研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、アジア諸国が直面する少子高齢化や国際人口移動に対し、ジェンダーの視点から従来の国際保健・少子化対策分野で見落とされてきた課題を、析出・分析し、我が国の政策立案に資することを目的とした。本研究の特徴は、以下3つの領域から多次元にアプローチした点にある。
① ジェンダーの視点による少子高齢化社会でのケアの社会化における国際的課題の同定
② 少子化社会における生殖補助医療(不妊治療)に関する国際的課題の同定
③ ジェンダーとグローバル・ケアチェーンの視点による移民に関する保健課題の研究
研究方法
各3つの領域において、以下の⼿法を柱に研究を推進した。
1)28か国を従属人口指数に基づき「ポスト人口ボーナス期」と「プレ期」に分類
2)各国・地域の詳細な公的統計や集計データの収集・記述分析と、育児・保育分野を中心とした制度の国際比較
3)WHO主要決定文書のレビューによる国際ガバナンスの実態把握
結果と考察
ポスト期の東アジア等では深刻な少子化への制度拡充が進む一方、ケア負担が女性に偏るマザーフッド・ペナルティ等の深刻な男女格差が浮き彫りとなった。またプレ期でも、経済発展の裏で主観的ウェルビーイングや人生選択の自由度が急激に悪化している国が確認された。これら圧縮的近代に伴う社会的緊張やジェンダー役割の固定化を打破するには、出産時・乳幼児期における父親の長期的なケア関与の促進やケア現場の処遇改善、労働分野との包括的な連携が不可欠である。
結論
持続可能な社会保障の構築や少子化反転には、単なる出⽣率や経済・⼈⼝動態指標の追跡にとどまらず、個別の婚姻・家族観、⺠主化の度合い、主観的ウェルビーイングといった多⾓的な社会構造を国ごとに丁寧に分析することが不可⽋である。今後は、 無償労働を可視化する「国⺠時間移転勘定(NTTA)」等の統計・データ整備を進めるとともに、我が国の施策経験を適切に言語化して国際社会へ発信・環境整備していくことが強く求められる。

公開日・更新日

公開日
2026-09-25
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-09-25
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202505003C

成果

専門的・学術的観点からの成果
本研究は、急速な少子高齢化・人口減少がグローバルに進行する中、持続可能な社会保障や開発を考えるには、国ごとに個別の婚姻・家族観、民主化の度合い、主観的ウェルビーイングといった多角的な社会構造を丁寧に分析する必要があることを示した。こうした知見は、少子化対策プログラムの開発や、送り出し国と受け入れ国双方の視点を踏まえた「グローバル・ケア・チェーン」のガバナンス整備等を、国際的に連携しながら進めるうえで有用である。
臨床的観点からの成果
該当なし
ガイドライン等の開発
該当なし
その他行政的観点からの成果
本研究で得られた分析結果は、少子化を反転させ、インフォーマル領域のケア不足(Global Care Deficit)や国際保健課題を解決する施策の立案に資する基礎資料として活用が可能である。特に、ウェルビーイングを伴ったリプロダクティブヘルスの向上、父親のケア関与を制度的に保障・促進する社会基盤の確立、ジェンダー役割の固定化を打破する総合的政策アプローチを目指すうえで有力な示唆を与えるものである。
その他のインパクト
IPSSとIOMの合同開催研究会として「Asia in Motion: 移民送り出し国の政策と移民の健康」を、アジア人口学会と日本国際保健医療学会の共催で「アジアの国際移動ネットワークと移民の健康に関するワークショップ」をそれぞれ開催し、メンバーが登壇した。

発表件数

原著論文(和文)
7件
原著論文(英文等)
1件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
6件
学会発表(国際学会等)
13件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
2件
ワークショップ開催

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
守泉理恵
日本・中国・韓国の少子化の進展とその政策対応に関する国際比較
人口問題研究 , 80 (2) , 227-257  (2024)
https://doi.org/10.50870/0002000321

公開日・更新日

公開日
2026-09-25
更新日
-

収支報告書

文献番号
202505003Z