国際標準技術による医薬品添付文書情報の活用基盤整備のための研究

文献情報

文献番号
202503008A
報告書区分
総括
研究課題名
国際標準技術による医薬品添付文書情報の活用基盤整備のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24AC1006
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
小出 大介(国立大学法人東京大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 佐井 君江(国立医薬品食品衛生研究所 医薬安全科学部 第一室)
  • 岡田 美保子(一般社団法人医療データ活用基盤整備機構)
  • 山本 晋也(国立大学法人神戸大学 大学院 科学技術イノベーション研究科 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究)
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
11,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国の医療DX推進を踏まえ、医薬品の電子添付文書(ePI)について、XML形式からHL7 FHIR形式への変換のため、FHIR実装ガイド(FHIR IG)を策定しつつ、それに従ってコンバータを開発して検証し、さらに国際的な医薬品識別子(IDMP)を含むePIの動向及びAIを用いた医薬品添付文書の国際比較をした上で、ePIについて、より良い活用に向けた基盤整備を図ることを目的としている。
研究方法
今年度の方法としては、医療DX等の整理と全体統括の方法について検討することにした。まずHL7の会合においてFHIRのePIやIDMPの議論に参加し、さらに米国のSPLを参考にして、研究班としてePIのFHIR IGを策定し、それをもとにコンバータを試作し、実際に10種類以上のePIで検証した。またIDMPを含むEUのePIの動向、加えてAIを用いた日米欧における医薬品添付文書の比較を実施した。
結果と考察
まず日本の医療DXの推進において、国は5年後に電子カルテ普及率約100%を打ち出し、標準電子カルテなどの仕様も明らかにし、中でも中小病院向けではFHIRが重要視されて、HL7 FHIR版ePIと連携が期待できる一方、電子処方箋は特に病院における導入が低迷しており、今後の電子カルテの普及とともに電子処方箋の導入も進むことが期待された。またHL7 のIDMPやePIのFHIR化を検討するグループにも参加し、有意義な討議ができた。そしてePIのFHIR IGが策定され、それをもとにXML形式のePIをFHIR形式にするコンバータも試作された。このコンバータにより14種類のXML形式のePIをFHIR形式に正しく変換することに成功した。EUにおける ePIへのIDMP導入に関わるGIDWGの活動では、G-PhPIDのIGの作成等とともに、G-PhPIDの第一弾セットが、2026年3月より、WHODrug Globalに追加された。またAIを用いた日米欧の添付文書情報の比較・分析では、医薬品識別に関わる項目の記載方法、適応症・用法用量の違いの他、警告・禁忌、副作用情報の詳細さにも、国・地域間で違いが認められ、またG-PhPID登録に必要な情報抽出も可能であると考えられた。
結論
日本において医療DXが推進され、中小病院向け電子カルテなどではFHIRが重視されていたことから、HL7 FHIR版ePIと連携が期待できる一方、電子処方箋は特に病院における導入が低迷しており、今後電子カルテ普及率の上昇に従い、電子処方箋導入率も上昇することが期待された。またHL7においてIDMPを含むePIのFHIRについて検討するグループにも参加して有益な連携を構築した。また研究班の会議も予定通り2回開催し、着実に研究を進めた。
その研究を進める中でePIのFHIR IGの策定について、米国SPLを参考にしつつ開発した。そのFHIR IGに従いXML形式のePIをFHIR化するコンバータの試作が完成した。そして研究事業として求められる10種類以上の14種類のXML形式のePIをFHIR形式に変換することに成功した。
EUにおける ePIへのIDMP導入に関わるGIDWGの活動状況では、G-PhPIDのIGの作成、Business Rulesの改訂の議論とともに、G-PhPIDの第一弾セットが、2026年3月より、WHODrug Globalに追加され、WHODrugユーザーや規制当局での利用が可能となった。AIを用いた日米欧の添付文書情報の比較・分析では、医薬品識別に関わる項目の記載方法、適応症・用法用量の違いの他、警告・禁忌、副作用情報の詳細さにも、国・地域間で違いが認められた。また、G-PhPID登録に必要な情報抽出の実施可能性も示された。

公開日・更新日

公開日
2026-06-15
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-06-15
更新日
-

収支報告書

文献番号
202503008Z