文献情報
文献番号
202503004A
報告書区分
総括
研究課題名
ICTを基盤とした卒前卒後のシームレスな医師の臨床教育評価システム構築のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24AC1002
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
山脇 正永(東京科学大学 大学院医歯学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
- 岡田 英理子(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
- 那波 伸敏(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
- 安齋 達彦(東京科学大学 M&Dデータ科学センター)
- 木内 貴弘(東京大学 医学部附属病院)
- 高橋 誠(北海道大学 大学院医学研究院)
- 福井 次矢(東京医科大学 茨城医療センター)
- 大出 幸子(聖路加国際大学・公衆衛生学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究)
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
15,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では以下の分担目標を統合し、EPOCを用いた卒前卒後のシームレスな教育評価システムを構築することを目的とした。
1)侵襲的医行為を含む基本的臨床手技の習得度の適切な評価法の確立と有効性の検証
2)ICTを活用したシームレスな臨床教育評価システムの構築
3)シームレスな医師養成を促進する評価方法の確立
4)到達目標や評価の信頼性、妥当性の分析
5)Workplace-based assessments (WBAs)としてのEPOCデータの利活用法の確立
1)侵襲的医行為を含む基本的臨床手技の習得度の適切な評価法の確立と有効性の検証
2)ICTを活用したシームレスな臨床教育評価システムの構築
3)シームレスな医師養成を促進する評価方法の確立
4)到達目標や評価の信頼性、妥当性の分析
5)Workplace-based assessments (WBAs)としてのEPOCデータの利活用法の確立
研究方法
各班の2025年度の研究方法の概要は以下となっている。
1)臨床手技修得度評価
基本的臨床手技の評価尺度を適切に適用して評価を記録するため、卒前・卒後の臨床教育をシームレスに評価可能なICT基盤の構築を目的として、基本的臨床手技の習得度評価法の確立に向けた検討を行った。
2)卒前卒後のシームレスな臨床教育評価システム
実際の項目への入力状況・頻度の検討で明らかになった知見を基に、それらの項目に対してシステム上でより入力がしやすくなるようなシステムのブラッシュアップを行った。
3)シームレスな医師養成を促進する評価方法
EPOCの卒前・卒後データ、および外部データ(指導医数、研修医数、医療圏の情報等)との紐付けを行った。リメディアル教育が必要なグループへの所属を目的変数として、上記外部データ等を説明変数とし、当該グループを規定する要因に注目して解析を行った。
4)到達目標や評価の信頼性、妥当性
PG-EPOCのデータを用い、研修医が到達目標である評価点数レベル3(ほぼ単独で遂行可能)に安定的に到達するまでの時間と、その関連要因を明らかにすることを目的とした。2020年度から2022年度にPG-EPOCに登録された12,510名の評価データを抽出した。
5)WBAsとしてのEPOCデータの利活用
WBAs としてのEPOCデータの利活用方法の検討を実施した。また、ビッグデータとしてのEPOCデータの分析手法をまとめた。
1)臨床手技修得度評価
基本的臨床手技の評価尺度を適切に適用して評価を記録するため、卒前・卒後の臨床教育をシームレスに評価可能なICT基盤の構築を目的として、基本的臨床手技の習得度評価法の確立に向けた検討を行った。
2)卒前卒後のシームレスな臨床教育評価システム
実際の項目への入力状況・頻度の検討で明らかになった知見を基に、それらの項目に対してシステム上でより入力がしやすくなるようなシステムのブラッシュアップを行った。
3)シームレスな医師養成を促進する評価方法
EPOCの卒前・卒後データ、および外部データ(指導医数、研修医数、医療圏の情報等)との紐付けを行った。リメディアル教育が必要なグループへの所属を目的変数として、上記外部データ等を説明変数とし、当該グループを規定する要因に注目して解析を行った。
4)到達目標や評価の信頼性、妥当性
PG-EPOCのデータを用い、研修医が到達目標である評価点数レベル3(ほぼ単独で遂行可能)に安定的に到達するまでの時間と、その関連要因を明らかにすることを目的とした。2020年度から2022年度にPG-EPOCに登録された12,510名の評価データを抽出した。
5)WBAsとしてのEPOCデータの利活用
WBAs としてのEPOCデータの利活用方法の検討を実施した。また、ビッグデータとしてのEPOCデータの分析手法をまとめた。
結果と考察
1)基本的臨床手技(侵襲的医行為を含む)の習得度の評価法の確立と有効性の検証
2024年度に作成した評価ルーブリック案を基盤として、2025年度は特に観察評価(DOPS等)を総括的評価へ接続する方法について文献調査および実務フローの検討を行った。Programmatic assessmentの概念に基づき、複数の観察評価データを統合し、Entrustmentレベルを決定する枠組みを整理した。さらに、DOPS評価票の改訂案およびデータ収集・判断プロセスを含む実務フロー案を作成した。
2)ICTを活用した卒前卒後のシームレスな臨床教育評価システムの構築
令和7年度には、研修開始年度と、研修スケジュールのクリーニングを行い、研修開始年度と研修スケジュールの関係に疑問があるスケジュールについては、研修プログラムに確認・修正依頼を行った。PG-EPOCに対して、プログラム独自設定機能追加、帳票ダウンロード機能追加/改修、指導医用「評価票Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ(新画面:並行運用)」の機能追加等を実施した。
3)卒前卒後のシームレスな医師養成を促進する評価方法の確立
シームレスな医師養成を促進する評価方法について、本年度は、EPOCの卒後データと外部データ(指導医数、研修医数、医療圏の情報等)との紐付けのために、医療圏のデータのGIS化を行った。2025年度は、2020、2021、2022年よりそれぞれ2年間の臨床研修を行なった計22,166名臨床研修医を対象とした解析を行った。
4)到達目標や評価の信頼性、妥当性の分析
A・B・C項目の多くにおいて、女性は男性に比べて到達が有意に早く、30歳以上では到達が遅い傾向が認められた。また、研修施設の受け入れ人数では11~50人規模の施設で最も到達が早く、大規模施設(51人以上)では遅い傾向がみられた。施設所在地については、政令指定都市・東京23区と比較して、中核都市や市、町村において到達が早い傾向が認められた。
5)WBAsとしてのEPOCデータの利活用法の確立と他の総括的評価との整合
ビッグデータとしてのEPOCデータの分析手法について、trajectory分析、cluster分析等による評価分析方法を開発した。WBAsとしてのEPOCデータの利活用については、医師国家試験に関する厚生労働省科学研究班(河北班)と連携して定期会議を進めた。また、研修開始時(臨床実習終了時)の臨床手技能力について、診療参加型臨床実習に関する文部科学省研究班(奈良班)と連携して全国調査・海外調査を実施した。
2024年度に作成した評価ルーブリック案を基盤として、2025年度は特に観察評価(DOPS等)を総括的評価へ接続する方法について文献調査および実務フローの検討を行った。Programmatic assessmentの概念に基づき、複数の観察評価データを統合し、Entrustmentレベルを決定する枠組みを整理した。さらに、DOPS評価票の改訂案およびデータ収集・判断プロセスを含む実務フロー案を作成した。
2)ICTを活用した卒前卒後のシームレスな臨床教育評価システムの構築
令和7年度には、研修開始年度と、研修スケジュールのクリーニングを行い、研修開始年度と研修スケジュールの関係に疑問があるスケジュールについては、研修プログラムに確認・修正依頼を行った。PG-EPOCに対して、プログラム独自設定機能追加、帳票ダウンロード機能追加/改修、指導医用「評価票Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ(新画面:並行運用)」の機能追加等を実施した。
3)卒前卒後のシームレスな医師養成を促進する評価方法の確立
シームレスな医師養成を促進する評価方法について、本年度は、EPOCの卒後データと外部データ(指導医数、研修医数、医療圏の情報等)との紐付けのために、医療圏のデータのGIS化を行った。2025年度は、2020、2021、2022年よりそれぞれ2年間の臨床研修を行なった計22,166名臨床研修医を対象とした解析を行った。
4)到達目標や評価の信頼性、妥当性の分析
A・B・C項目の多くにおいて、女性は男性に比べて到達が有意に早く、30歳以上では到達が遅い傾向が認められた。また、研修施設の受け入れ人数では11~50人規模の施設で最も到達が早く、大規模施設(51人以上)では遅い傾向がみられた。施設所在地については、政令指定都市・東京23区と比較して、中核都市や市、町村において到達が早い傾向が認められた。
5)WBAsとしてのEPOCデータの利活用法の確立と他の総括的評価との整合
ビッグデータとしてのEPOCデータの分析手法について、trajectory分析、cluster分析等による評価分析方法を開発した。WBAsとしてのEPOCデータの利活用については、医師国家試験に関する厚生労働省科学研究班(河北班)と連携して定期会議を進めた。また、研修開始時(臨床実習終了時)の臨床手技能力について、診療参加型臨床実習に関する文部科学省研究班(奈良班)と連携して全国調査・海外調査を実施した。
結論
各分担研究とも予定通りに実施され、その研究成果は、原著論文4編(うち英文論文4編)、国際学会(AMEE, WONCA)2演題、国内学会(医学教育学会)のシンポジウム・一般演題などを通じて広く公表した。
公開日・更新日
公開日
2026-06-15
更新日
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