文献情報
文献番号
201020001A
報告書区分
総括
研究課題名
働き盛りや子育て世代のがん患者やがん経験者、小児がんの患者を持つ家族の支援の在り方いついての研究
課題番号
H20-がん臨床・一般-001
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
真部 淳(財団法人 聖路加国際病院 小児科)
研究分担者(所属機関)
- 細谷 亮太(財団法人 聖路加国際病院 小児科)
- 小澤 美和(財団法人 聖路加国際病院 小児科)
- 的場 元弘(国立がん研究センター中央病院 緩和医療科)
- 押川 眞喜子(財団法人 聖路加国際病院 訪問看護ステーション)
- 鈴木 伸一(早稲田大学人間科学学術院 )
- 小田 慈(岡山大学大学院保健学研究科 )
- 上別府 圭子(東京大学大学院医学系研究科 )
- 堀部 敬三(国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター)
- 高橋 都(独協医科大学医学部 公衆衛生学大学院医学研究科)
- 大野 真司(九州がんセンター 乳腺科・乳腺外科)
- 小林 真理子(国際医療福祉大学大学院 臨床心理学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
13,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、小児がん拠点病院の基準の考案と拠点病院が備えるべき支援体制モデルを提案することを第1の目的とする。また、子育て世代の若い成人のがん患者とその子どもの関係への介入の有用性を明らかにすることを第2の目的とする。
研究方法
小児がん拠点病院の基準の考案・整備・情報発信を行う。そして、小児がん拠点病院が供えるべき支援体制の提案を行う。小児がん経験者の持つ心理社会的問題を抽出し、これを踏まえた復学支援のための連携モデル、自立支援のための介入プログラムを作成し、それぞれ実践する。また、終末期における小児ターミナルケアの指針を示す。
最後に末期の若い成人がん患者の家族へ子どもを中心とした介入の有用性を検証する。
最後に末期の若い成人がん患者の家族へ子どもを中心とした介入の有用性を検証する。
結果と考察
小児がん患者(survivorを含む)・家族自身の経験に基づいた医療施設の現状や施設環境に関するアンケート調査(1)、小児がん疼痛治療に用いられるオピオイド鎮痛薬の投与量の文献的調査(2)、小児がん長期生存者を対象としたハートリンク共済の現状についての議論(3)、小児がん患者とその家族が抱える心理社会的問題に関する研究(4)、思春期がん経験者の病気に関する自己開示とQOLについての調査(5)、若い子育て世代のがん患者とその子どもへのCLSによる介入の効果の検討(6)、がんを持つ親の子どもへのグループサポートの効果の評価(7)、成人がん治療に携わる医療関係者のチャイルドサポートについての認識の調査(8)、わが国における小児の終末期訪問看護の現状の調査(9)、成人した小児がん経験者の長期フォローアップにおける小児科と成人診療科の診療連携についての検討(10)の10の分担研究を組織し、研究を行った。詳細は研究報告書を参照。
結論
小児がんの拠点病院が備えるべき条件は成人の拠点病院とは全く異なる。それはインフラの違いのみならず、入院中の子どもたちの福祉・学業なども考慮する必要のある総合的なものである。一方、がんの親を持つ子どもたちへの支援はようやく端緒についたところであるが、本来は成人がん患者のケアの重要な一部分と考えるべきであろう。
公開日・更新日
公開日
2015-05-15
更新日
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