文献情報
文献番号
201015014A
報告書区分
総括
研究課題名
バイオイメージング画像による抗体医薬と低分子化合物分子標的薬剤のexvivo評価システムの開発:末梢血CTC,CEC,CEPおよび検査または手術新鮮検体を用いて
課題番号
H21-トランス・一般-012
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
畠 清彦(財団法人癌研究会有明病院 化学療法科)
研究分担者(所属機関)
- 高橋 俊二(財団法人癌研究会有明病院 化学療法科 )
- 照井 康仁(財団法人癌研究会有明病院 血液腫瘍科 )
- 湯浅 健(財団法人癌研究会有明病院 化学療法科 ・泌尿器科)
- 松阪 諭(財団法人癌研究会有明病院 消化器センター・化学療法科 )
- 三嶋 雄二(財団法人癌研究会癌化学療法センター臨床部 )
- 石川 雄一(財団法人癌研究会癌研究所病理部)
- 竹内 賢吾(財団法人癌研究会癌研究所病理部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
47,056,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
臨床検体を用いたex vivo研究は重要である。独創的な点としては、標的分子に対する抗体医薬の開発中のものについては補体依存性障害活性(CDC)、細胞依存性障害活性(ADCC)について検討する
研究方法
癌幹細胞について短期培養、末梢血では分離、薬剤暴露前後に標的分子解析、活性化蛋白などの変化などを検討する。分子疫学調査として蛋白質の発現頻度解析、生検・保存検体を用いた免疫組織染色、癌関連変異の頻度解析、生検由来DNAを用いたシークエンス解析・FISH解析を行う。患者組織を用いたバイオマーカー測定法確立として生検・CTC・肺洗浄液・PBMC等を用いた遺伝子変異、蛋白質発現等の解析、ex vivoでの薬剤応答性評価を目標とする。
結果と考察
ALK, pALK,pSTAT3,pERK,pAKT, Smad4, RAF/MEK,FGFR, pFGFR,FGFR1,2 & 3, STAT5,Axl-IL-15R-PAxillinを検討した。
CTCを用いFISHでの解析およびK-RAS変異の解析が可能となるようシステムを作成した。
ALKについては、非小細胞肺癌の3%に認められた。点変異はなく、ファイザー化合物による点変異の耐性機序については現在開発中の薬剤が有効である事がわかった。神経芽細胞腫でも発現過剰している可能性が認められた。
Smad4の膵臓癌、大腸癌における変異を検出したが、RONについての検査系はまだできていない。
FGFR1~4については、骨髄腫でのFISHの検出系を確立した。胃癌のCTC、腹水中の細胞などからcancer spheroidを培養した。これについては今後TMAを行う系を確立しているところである。
AXLについては血中可溶性AXLについて測定系ELISAを決めて、血液、尿検体でのスクリーニングができるかどうかを検討している。胸水、腹水の系では胃癌、大腸癌の予後不良例で非常な高値であった。またCTCを用いたFISHの系を確立した。特許申請中である。
CD20の点変異についても新たなモノクローナル抗体を作成を行った。
今後Tissue Microarray(TMA)を行って多くの標的を一度に調べられるように作成していく。
CTCを用いFISHでの解析およびK-RAS変異の解析が可能となるようシステムを作成した。
ALKについては、非小細胞肺癌の3%に認められた。点変異はなく、ファイザー化合物による点変異の耐性機序については現在開発中の薬剤が有効である事がわかった。神経芽細胞腫でも発現過剰している可能性が認められた。
Smad4の膵臓癌、大腸癌における変異を検出したが、RONについての検査系はまだできていない。
FGFR1~4については、骨髄腫でのFISHの検出系を確立した。胃癌のCTC、腹水中の細胞などからcancer spheroidを培養した。これについては今後TMAを行う系を確立しているところである。
AXLについては血中可溶性AXLについて測定系ELISAを決めて、血液、尿検体でのスクリーニングができるかどうかを検討している。胸水、腹水の系では胃癌、大腸癌の予後不良例で非常な高値であった。またCTCを用いたFISHの系を確立した。特許申請中である。
CD20の点変異についても新たなモノクローナル抗体を作成を行った。
今後Tissue Microarray(TMA)を行って多くの標的を一度に調べられるように作成していく。
結論
標的分子に対する分子疫学調査は臨床検体を用いて行うと頻度がわかり開発の方向性の確認が行える。またTMAを用い今後さらにスピードアップが可能となる。
バイオイメージングにより臨床検体が新鮮なまま少量で研究が可能となった。ALK、STAT5については阻害剤の第Ⅰ相試験が開始された。
バイオイメージングにより臨床検体が新鮮なまま少量で研究が可能となった。ALK、STAT5については阻害剤の第Ⅰ相試験が開始された。
公開日・更新日
公開日
2011-09-09
更新日
-