研究開発を先導する治験・臨床研究中核拠点整備

文献情報

文献番号
201014014A
報告書区分
総括
研究課題名
研究開発を先導する治験・臨床研究中核拠点整備
課題番号
H22-臨研(機関)・一般-005
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
相澤 好治(北里大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 馬嶋 正隆(北里大学 医学部 )
  • 和泉 徹(北里大学 医学部 )
  • 小泉和三郎(北里大学 医学部 )
  • 渡邊 昌彦(北里大学 医学部 )
  • 佐藤 敏彦(北里大学 医学部 )
  • 熊谷 雄治(北里大学 医学部 )
  • 竹内 正弘(北里大学 薬学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
94,525,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、研究者・医療機関が医薬品・医療機器の開発力を強化し、自らが企画し、企業に提供するという一連のプロセスを先導する組織の確立と、それを支える人材の育成と持続的供給を行う中核拠点の整備である。


研究方法
この目的を遂行するために、北里大学の関連施設の治験管理部門と治験、臨床研究に関連施設の治験管理部門と治験、臨床研究に関連する教育を担当する部門、そして臨床の現場の共同による組織が不可欠であり、このような組織体制をこれまでに構築してきた。これらの組織により下記の事業を実施した。
結果と考察
 1)研究開発の枠組みづくりにおいては、研究開発戦略の視点から、アジアおよび欧米との研究機関と、より具体的な連携、企業および当局との協力体制の構築するために、韓国国家臨床試験事業団(KoNECT)との提携、北京大学AROとの提携、さらに米国カリフォルニア臨床試験施設との提携を行った。(2)組織・業務処理能力の効率化については、共同IRBの運営に向け、ITを利用した効率的な運営システムの開発と、治験施設データベースの構築と運用に関する研究を実施し、それぞれの業務負担減少の効果を得ることができた。(3)人材育成・確保については、社会人大学院コースの開設と海外との人材交流に向けて、実際に治験および臨床研究を推進あるいは支援する人材を育成するために必要なカリキュラムを完成させるためにさまざまなレベル、内容のセミナーを開催するとともに、臨床研究相談を実施することにより、臨床研究者の支援ニーズと必要な学習内容を探ることが可能となった。(4)患者の参加促進事業としては、治験に関する意識調査をレビューし、患者参加促進のために今後どのようなプログラムを開発すればよいかを検討し、意識変化のための説明資料のみならず、他の阻害要因を探る調査の必要性を認識した。また、治験参加を促進させるために治験を説明するわかりやすいノートパッドパソコンで使用できるコンテンツを開発した。今後は阻害要因を追及することによりコンテンツ開発を進めていく予定である。(5)倫理環境整備としては、倫理講習会のe-ラーニング化システムと臨床研究を支援するための倫理委員会関連システムの構築と運用を行った。このシステムにより臨床研究倫理指針への適合性を強化するとともに、研究者が研究申請を容易にできることを可能とした。
結論
治験中核施設として求められる要件を満たすための基盤整備とともにわが国における新たな治験開発の在り方を開発するために、国外の協力機関との提携と、それを有効に行うための人材育成の道筋をつけることができた。

公開日・更新日

公開日
2011-08-12
更新日
-

収支報告書

文献番号
201014014Z