臨床研究ポータルサイトICRwebを用いた研究者、倫理審査委員、臨床研究専門職、市民の教育と啓発

文献情報

文献番号
201014006A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研究ポータルサイトICRwebを用いた研究者、倫理審査委員、臨床研究専門職、市民の教育と啓発
課題番号
H21-臨研(教育)・一般-006
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
山本 精一郎(独立行政法人国立がん研究センター がん対策情報センターがん情報・統計部)
研究分担者(所属機関)
  • 藤原 康弘(独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センターがん情報・統計部)
  • 福田 治彦(独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター多施設共同臨床試験・診療支援部)
  • 安藤 正志(独立行政法人国立がん研究センター中央病院臨床試験・治療開発部)
  • 柴田 大朗(独立行政法人がん対策情報センターがん対策情報センター多施設共同臨床試験・診療支援部)
  • 山下 紀子(独立行政法人国立がん研究センター中央病院臨床試験・治療開発部)
  • 多田 三千代(独立行政法人国立がん研究センター中央病院臨床試験・治療開発部)
  • 小林 典子(独立行政法人国立がん研究センター中央病院臨床試験・治療開発部)
  • 山上 須賀(独立行政法人国立がん研究センター中央病院臨床試験・治療開発部)
  • 吉村 健一(京都大学医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
28,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国では臨床研究に携わる人々に対する系統的な教育がほとんど行われていない。そこで2008年改正の臨床研究に関する倫理指針(臨床指針)では、研究者等に対する教育が義務化され、倫理審査委員に対する教育が努力目標とされた。本研究班では、臨床研究教育のためのe-learningサイト(ICRweb)を立ち上げ、臨床指針に関する医政局局長通知でも紹介され千人以上の利用者登録を得ているが、まだ十分に活用されているとはいえない。また、国民の臨床研究に対する理解も十分とはいえない。そこで本研究では、ICRwebのコンテンツの更なる充実と利用により、研究者、倫理審査委員、臨床研究専門職、市民の教育と啓発を目的とする。
研究方法
・ICRwebを用いた研究者等支援プログラムの開発
生物統計学などの教材、医師主導治験実施マニュアルなど研究実施の促進・支援に寄与するツールの開発・公開を行う。すでにICRwebで発行している修了証のより有効な活用として、履修機会の増加に関する方法を開発し、さらなる履修者の増加を図る。
・ICRwebを用いた国民が臨床研究の理解を深めるための研究
シンポジウムやインターネットなどの媒体を用い、国民と接する機会を増やすことによって、国民が臨床研究に対する理解度や認識を調べ、それをもとに国民が臨床研究を理解する助けになるようなコンテンツを作成する。
結果と考察
・ICRwebを用いた研究者等支援プログラムの開発
今年度は20以上の新規および既存コンテンツをPodcast化して配信した。また、ICRweb利用の普及に努め、この1年で登録者数を約5,500人増加、臨床指針の教育義務に対応する初級編の修了認定を約2,500人に対し発行することができ、多くの研究者・研究支援者の教育を行うことができた。
・ICRwebを用いた国民が臨床研究の理解を深めるための研究
1年目に引き続き、「もっと知ってほしい「がんの臨床試験・治験」のこと」と題した一般の方向けのシンポジウムを行い、国民に対する臨床研究の啓発を行った。
結論
本研究班は臨床指針における教育の義務化に伴い、ICRwebサイトへのメンバー登録と修了証の発行を多くの人に着実に行うことができた。これまでの5年間にわたるサイト構築・運営から、ある程度のコンテンツ数と登録者を得、サイト運営の経験を積むことができ、いくつかの問題点や修正点も把握することができた。

公開日・更新日

公開日
2011-08-12
更新日
-

収支報告書

文献番号
201014006Z