文献情報
文献番号
202427022A
報告書区分
総括
研究課題名
妊産婦へのメンタルヘルス支援の体制整備に向けた研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24DA0201
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
渡邉 博幸(医療法人学而会木村病院 )
研究分担者(所属機関)
- 安達 久美子(東京都立大学大学院 人間健康科学研究科)
- 上原 里程(国立保健医療科学院 疫学・統計研究部)
- 菊地 紗耶(東北大学大学院医学系研究科 精神神経学分野)
- 相良 洋子(公益社団法人日本産婦人科医会)
- 竹内 崇(東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 精神行動医科学分野)
- 安田 貴昭(埼玉医科大学総合医療センター メンタルクリニック)
研究区分
こども家庭科学研究費補助金 分野なし 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
妊産婦のメンタルヘルスは,妊娠中の母児の健康,産後の養育,児の発達を左右する重要な支援課題である。しかし、本課題に特化した事業を実施し、精神科と連携している市町村は少なく、自治体から精神科医療側への連携の難しさが指摘されている。この課題解決のため「妊産婦へのメンタルヘルス支援の体制整備に向けた研究」班では、実効性のある母子‐精神保健医療ネットワークモデルの提言と、ネットワーク構築のための自治体向け実践ガイドの作成を行う予定である。実践ガイドには、様々なアセスメントツールや心理的支援方法、連携の具体的な構築方法を盛り込むため、これらの現状をレビューし、推奨しうる方法を精査する必要がある。また、妊産婦のメンタルヘルスに関する自治体と精神科医療機関との連携の実情を詳細に把握する必要がある。
研究方法
実践的なガイドを作成するための基礎資料として、自治体(母子保健)と精神科医療との円滑な連携を行うためのアセスメントツールや連携方法等に関する文献、及びガイドラインのレビューを行った。また、自治体−精神科医療連携の実態を把握するため、全国都道府県、市区町村自治体の母子保健担当部署に対して、アンケート調査を行った。
結果と考察
結果
(1)母子‐精神保健医療連携に関する文献レビュー
自治体(母子保健)と精神科医療との円滑な連携を行うためのアセスメントツールや連携方法等に関する文献、及びガイドラインのレビューを行った。その結果、I.妊産婦のメンタル不調に対する共通の心理的アセスメントツールと、II.妊産婦のメンタルヘルスに関する連携・協働という2つのテーマについて、15の課題を抽出し、それぞれについて知見をまとめた。また、先行して連携を実践しているいくつかの自治体の好事例となりうる取り組みを抽出した。
(2)自治体調査では、47都道府県中33件、1741市区町村中396件の回答を得た。連携の課題として、都道府県、市区町村が捉えている項目は、ほぼ共通で「メンタルヘルス対応の負担が大きい」「自治体職員(保健師等)不足」「専門的知識や技術を得る機会が少ない」といった、当該業務の量的・質的な課題や、「精神科受療の承諾」「圏域内の精神科医療機関の不足」「紹介してから初診までの時間」といった行政から精神科医療につなげる際に生じる連携不全状況が抽出された。
連携の実施状況については、「専門分野(妊産婦メンタルヘルス等)に関する研修の実施」がなされていたが、精神科に相談できる体制や精神科の情報一覧など実際の連携に必要な情報へのアクセスや共通の支援ツールの整備は進んでいないことが明らかとなった。
考察)2つの分担研究から、円滑な母子保健−精神医療連携を実施するためには、共通のアセスメントツールや、受診勧奨判断や連携システムなどを構築することが有益であることが示唆された。
(1)母子‐精神保健医療連携に関する文献レビュー
自治体(母子保健)と精神科医療との円滑な連携を行うためのアセスメントツールや連携方法等に関する文献、及びガイドラインのレビューを行った。その結果、I.妊産婦のメンタル不調に対する共通の心理的アセスメントツールと、II.妊産婦のメンタルヘルスに関する連携・協働という2つのテーマについて、15の課題を抽出し、それぞれについて知見をまとめた。また、先行して連携を実践しているいくつかの自治体の好事例となりうる取り組みを抽出した。
(2)自治体調査では、47都道府県中33件、1741市区町村中396件の回答を得た。連携の課題として、都道府県、市区町村が捉えている項目は、ほぼ共通で「メンタルヘルス対応の負担が大きい」「自治体職員(保健師等)不足」「専門的知識や技術を得る機会が少ない」といった、当該業務の量的・質的な課題や、「精神科受療の承諾」「圏域内の精神科医療機関の不足」「紹介してから初診までの時間」といった行政から精神科医療につなげる際に生じる連携不全状況が抽出された。
連携の実施状況については、「専門分野(妊産婦メンタルヘルス等)に関する研修の実施」がなされていたが、精神科に相談できる体制や精神科の情報一覧など実際の連携に必要な情報へのアクセスや共通の支援ツールの整備は進んでいないことが明らかとなった。
考察)2つの分担研究から、円滑な母子保健−精神医療連携を実施するためには、共通のアセスメントツールや、受診勧奨判断や連携システムなどを構築することが有益であることが示唆された。
結論
令和7年度(研究最終年度)では、令和6年度本研究での文献レビュー内容をもとに、好事例自治体へのヒアリングを行い、予算規模などを含めた更に詳細な情報を取得、整理する。
また、自治体所管部署向けの手引・ガイドの作成に当たり、レビュー結果及び好事例ヒアリングの情報と、令和6年度実施した自治体調査結果をもとに、連携課題解決のためにはどのような取り組みをすればよいのか、人口や出生数など、自治体の規模や属性に合わせた連携方法など、自治体が活用しやすい実践的な自治体−精神科医療連携ガイドを作成する予定である。
また、自治体所管部署向けの手引・ガイドの作成に当たり、レビュー結果及び好事例ヒアリングの情報と、令和6年度実施した自治体調査結果をもとに、連携課題解決のためにはどのような取り組みをすればよいのか、人口や出生数など、自治体の規模や属性に合わせた連携方法など、自治体が活用しやすい実践的な自治体−精神科医療連携ガイドを作成する予定である。
公開日・更新日
公開日
2025-08-20
更新日
2025-09-09