文献情報
文献番号
202427001A
報告書区分
総括
研究課題名
DV・性暴力被害者の医療と連携した支援体制の構築のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22DA1001
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
河野 美江(国立大学法人島根大学 松江保健管理センター)
研究分担者(所属機関)
- 和田 耕一郎(島根大学 医学部)
- 北仲 千里(広島大学 ハラスメント相談室)
- 渥美 治世(東海大学 医学部)
- 竹谷 健(国立大学法人 島根大学 医学部 小児科学)
- 岩下 義明(島根大学 医学部救急医学講座)
- 京 哲(島根大学医学部 産科婦人科)
- 尾花 和子(埼玉医科大学小児外科)
研究区分
こども家庭科学研究費補助金 分野なし 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
6,950,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
わが国では、平成24年に内閣府犯罪被害者等施策推進室より「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(以下ワンストップ支援センター)開設・運営の手引き」が出され、ワンストップ支援センターが全都道府県に設置された。産婦人科医との連携で、性暴力被害事実の客観的証明、妊娠や性感染症等の治療やケア、児童相談所の性虐待対応等を含む包括的支援を行っている。一方、男性、性的マイノリティ、子どもの被害者への泌尿器科、外科、小児科等での診察等対応方法は一部の医療機関を除いて確立されていない。
本研究では、男性、性的マイノリティ、子どもを含むすべての性暴力被害者支援において、医師等が性暴力ワンストップ支援センター等と連携し有効な支援を提供する上での現状の課題を把握し、性暴力被害者に対する診療方法の提示など協力医師を増やすために対策を明らかにする。
本研究では、男性、性的マイノリティ、子どもを含むすべての性暴力被害者支援において、医師等が性暴力ワンストップ支援センター等と連携し有効な支援を提供する上での現状の課題を把握し、性暴力被害者に対する診療方法の提示など協力医師を増やすために対策を明らかにする。
研究方法
令和6年度は令和4~6年度に行ったアンケート調査やインタビューを参考に、「性暴力被害を受けた子どもと大人の医療対応マニュアル」を作成した。
マニュアルは、性暴力被害者への医学的対応のためのトレーニングを受けたことがない医療者が、二次被害を防ぎながら適切に対応できることを目的とし、特に初動で対応するプライマリ・ケア医師や救命救急医師等が、被害者に対して有効な支援を提供できるように設計した。
マニュアルは、性暴力被害者への医学的対応のためのトレーニングを受けたことがない医療者が、二次被害を防ぎながら適切に対応できることを目的とし、特に初動で対応するプライマリ・ケア医師や救命救急医師等が、被害者に対して有効な支援を提供できるように設計した。
結果と考察
内容は、「セクシュアリティについて」「性暴力と性犯罪について」「関係機関への紹介」「被害者対応の基本」という基礎知識編と、「被害者が医療機関に受診したとき:大人の被害者が、警察やワンストップ支援センターからの依頼で受診した場合、大人の被害者が、ウオークインで医療機関を受診した場合」、「男性の被害者の場合」「性的マイノリティの被害者の場合」「外国人の被害者の場合」「子どもの被害者の場合」「診察後のフォローアップ」という実践編とからなる。
結論
マニュアルの配布については、日本産科婦人科学会、日本小児外科学会、日本小児外科学会、日本泌尿器科学会、日本救急医学会、GI(性別不合)学会に依頼し、メーリングリストでマニュアルのホームページアドレスhttps://medical-care.nosvva.net/ を会員に周知いただくとともに、紙マニュアルを主要医療機関に郵送した。
公開日・更新日
公開日
2025-08-01
更新日
-