文献情報
文献番号
202403013A
報告書区分
総括
研究課題名
国際標準技術による医薬品添付文書情報の活用基盤整備のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24AC1006
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
小出 大介(国立大学法人東京大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
- 岡田 美保子(一般社団法人医療データ活用基盤整備機構)
- 佐井 君江(国立医薬品食品衛生研究所 医薬安全科学部 第一室)
- 山本 晋也(東北大学 スマート・エイジング学際重点研究センター 社会起業推進分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究)
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
11,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
電子添付文書(ePI)について、XML形式からHL7 FHIR形式への変換のため、HL7 FHIR ePIのドキュメントの解析や、国際的整合性の観点から海外と日本の添付文書の相違点をAIも活用しながら明らかにすることを目的として本研究を実施した。
研究方法
方法としては、医療DX等の整理と全体統括の方法(特にePIのHL7 FHIR形式に変換する仕様骨格の作成)、そしてIDMPを含む欧米のePIの調査、さらに国際動向を見据えた医薬品添付文書のHL7 FHIR実装ガイドの研究開発、加えてAIを用いた日米欧における医薬品添付文書の比較をすることとした。
結果と考察
まず日本の医療DXの推進において、HL7 FHIRに準拠したクラウドベースの標準型電子カルテの設計開発が開始され、HL7 FHIR版ePIと連携が期待できる一方、電子処方箋は特に病院における導入が低迷し、規格もHL7 CDAであることから今後HL7 FHIR版ePIとは整合を図る必要があると考えられた。そしてePIのHL7 FHIR形式に変換する仕様骨格については、日本の添付文書項目とHL7 FHIRリソースとのマッピング案が作成された。IDMPを含む欧米のePIの調査では、EU ePIのパイロットスタディが一定の成果が得られ、SPOR事業のPMSの実装準備が進み、PLM Portalを介して、eAFへの活用が開始されていたが、IDMPの実装については準備段階であった。さらに日本の現在の電子化添付文書の主要な項目と、欧米の項目・記載内容について比較を実施し、今後のコンバータ開発において検討すべき事項を考察した。そして、海外の動向を調査し、日本の電子添付文書のFHIR IGの開発を進め、その基本構造を策定した。また日米欧の添付文書情報の比較分析についてAIを適用して実施できた。全般的な比較分析では、引用文献を示しながらそれぞれの特徴が得られた。サンプルを用いた、日米欧の添付文書情報の比較では、この方法の適用可能性を示す結果が得られた。本研究の総括としては、まだ開始後半年が経過したばかりだが、タイミングよく会議を開催し、進捗管理が適切にできたと考えられる。
結論
本研究でePIがXML形式からHL7 FHIR形式へ変換されることは、医療DXにおいて標準型電子カルテがHL7 FHIRに準拠して開発されていることと整合するが、電子処方箋については病院における普及が低く、また企画もHL7 CDAであることから整合を図る必要があることが判明した。またePIのHL7 FHIR形式に変換する仕様骨格として、の添付文書項目とHL7 FHIRリソースとのマッピング案が作成できた。またEU ePIのパイロットスタディが一定の成果が得られ、、PMSの実装準備が進み、eAFへの活用が開始されていたが、IDMPの実装については準備段階であることがわかった。さらに日本の現在の電子化添付文書の主要な項目と、欧米の項目・記載内容について比較を実施できた。また電子添付文書のFHIR IGの開発を進めて基本構造を策定できた。加えて日米欧の添付文書情報の比較分析についてAIを適用して実施できた。
公開日・更新日
公開日
2025-06-28
更新日
-