歯科医師の医科麻酔科研修のガイドライン改訂のための研究

文献情報

文献番号
202406019A
報告書区分
総括
研究課題名
歯科医師の医科麻酔科研修のガイドライン改訂のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24CA2019
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
宮脇 卓也(岡山大学 学術研究院医歯薬学域 歯科麻酔・特別支援歯学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 枝長 充隆(札幌医科大学 医学部麻酔科学講座)
  • 仙頭 佳起(東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 心肺統御麻酔学分野)
  • 池田 水子(福岡歯科大学 全身管理・医歯学部門 麻酔管理学分野)
  • 水田 健太郎(東北大学 大学院歯学研究科 歯科口腔麻酔学分野)
  • 松浦 信幸(東京歯科大学 歯学部 歯科麻酔学講座)
  • 山蔭 道明(北海道公立大学法人 札幌医科大学 医学部 麻酔科学講座)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
4,318,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 現行の「歯科医師の医科麻酔科研修のガイドライン」(以下、「ガイドライン」と表示)が作成されてから16年以上経過したことから、令和元年度と令和2年度に厚生労働省委託事業として、医科麻酔科研修の状況調査が行われた。その結果に基づき、厚生労働省において令和4年度に「歯科医師の医科麻酔に関する検討会」が設置され、令和5年8月にその報告書が取りまとめられた。この報告書には現行の研修の課題と改善すべき点があげられ、ガイドラインの改訂の必要性について提言された。そこで、本研究ではガイドラインの改訂案を作成することを目的とした。
研究方法
 本研究遂行するために、研究分担者は日本歯科麻酔学会及び日本麻酔科学会から選出し、それ以外に患者を代表する者、法律の専門家、及び日本歯科医師会、日本医師会、日本口腔外科学会、及び日本障害者歯科学会からの推薦者を研究協力者として加え、研究体制の強化を図った。具体的な検討項目と方法については以下のとおりである。
1)患者への説明と同意取得の方法・内容の検討と実装のための概念検証(PoC)
 患者の立場に立ち、時代に合った、患者への説明と同意取得の方法・内容について検討し、作成した改訂案が各研修施設で実施可能かどうかを検証(概念検証:PoC)するために、研修を受け入れた実績のある126施設を対象に、アンケート調査を行った。この調査は、一般社団法人 日本歯科麻酔学会 倫理審査委員会の承認を得て行われた(承認番号2425-1号)。
2)研修のためのe-leaningコンテンツの作成と受講システムの構築
 歯科医師、歯科医師が所属する診療科等の長、及び研修指導者が受講するe-learningコンテンツを作成し、e-learning受講システムの構築を検討した。
3)研修登録システムの改訂
 e-learningの受講修了の有無を現行の研修登録システムに入れ込めるよう研修登録システムの改訂を検討した。
4)現行の研修の課題とガイドラインの改訂項目の抽出と改訂案の作成
 現行のガイドラインの「研修指導者」「研修を受ける歯科医師」「研修方法」「患者への説明と同意」のそれぞれの項目について改訂すべき項目を抽出し、改訂案を検討した。
結果と考察
1)患者への説明と同意取得の方法・内容の検討と実装のための概念検証(PoC)
 調査の結果、89施設(70.6%)から回答があり、調査に同意があったのは88施設だった。麻酔説明同意書(例)(案)の内容に準じた麻酔説明同意書を自施設で作成して、それぞれの患者から文書で同意(個別同意)を取得することは可能かどうかの設問に対して、「すでに同様の文書で同意(個別同意)を取得している」または「現在は取得していないが、今後可能である」の回答が92.1%であり、9割以上の施設が改訂案に対して肯定的であった。よって、作成された改訂案は研修施設の現場に実装できると考えられた。
2)研修のためのe-leaningコンテンツの作成と受講システムの構築
 e-learningコンテンツは、研修を希望する歯科医師、歯科医師が所属する診療科等の長、及び研修指導者がガイドライン内容の理解を深めるためのコンテンツと、研修を希望する歯科医師が研修前に麻酔科学の基本的な知識を修得するためのコンテンツを2種類作成した。
3)研修登録システムの改訂
 研修登録は毎年行うように変更した。さらに、研修を希望する歯科医師がe-learningの受講修了証を登録する機能を追加した。
4)現行の研修の課題とガイドラインの改訂項目の抽出と改訂案の作成
 研修指導者は麻酔科指導医または麻酔科専門医とした。研修指導者は指導者向けのe-learningを受講することを要件とし、研修を受ける歯科医師は研修歯科医師向けのe-learningを受講していること、かつ、歯科医師個人を被保険者とする歯科医師賠償責任保険に加入していることを研修の要件とした。研修期間については1年以内とし、通算2年を超えない範囲で延長又は再度研修することができることとし、さらに研修期間が通算2年を越えた場合でも、年間60日以内の研修を行うことは差し支えないこととした。患者へ同意は文書で得ることを明記し、患者に熟慮する機会を与えるようにした。未成年者や意思疎通が困難な者など同意能力が不十分な場合の同意取得の方法、一度同意した場合であっても自由に撤回できることを追加した。さらに、この度の改訂にあたり、準備期間が必要であると考えられたため、ガイドラインの附則として、通知から1年間の準備期間を設けることを附則として追記した。
結論
 令和4年度の「歯科医師の医科麻酔に関する検討会」の提言を踏まえて、現行のガイドラインを改訂することになった。本研究では現行の研修の課題と改善すべき点を明らかにしたうえで、ガイドラインの改訂案を作成した。

公開日・更新日

公開日
2026-04-30
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-04-30
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202406019C

収支報告書

文献番号
202406019Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
4,702,000円
(2)補助金確定額
4,702,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 14,800円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 4,303,200円
間接経費 384,000円
合計 4,702,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2026-04-30
更新日
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