ドラッグ・ロスの実態調査と解決手段の構築

文献情報

文献番号
202406018A
報告書区分
総括
研究課題名
ドラッグ・ロスの実態調査と解決手段の構築
研究課題名(英字)
-
課題番号
24CA2018
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
佐藤 潤(国立研究開発法人国立がん研究センター(中央病院先端医療科))
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
22,182,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、欧米等で承認されているにもかかわらず日本国内では未承認かつ開発未着手の医薬品(いわゆるドラッグ・ロス品目)を対象に、当該医薬品の開発ニーズと優先度を体系的に評価し、開発促進のための基盤を整備することを目的とした。従来は医療現場や学会からの申請に依存していたが、本研究では国主導での情報収集と評価体制の確立を目指した。
研究方法
調査対象には、日本製薬工業協会が公表した86品目のドラッグ・ロス品目リストを用いた。まず関連学会へのアンケートを通じて臨床的必要性を評価し、並行して海外での承認状況、副作用情報、企業の開発意向等を収集。収集データを基に専門家らによる評価会議を実施し、「開発の必要性」と「優先度」を定めた。緊急性の高い品目については、厚生労働省の未承認薬検討会議に提出する要望書と評価書(案)を作成し、行政的アクションへとつなげた。加えて、国内市場規模の試算も行い、開発採算性の観点からも検討を加えた。
結果と考察
結果として、評価対象の78品目のうち14品目が「開発の必要性が特に高い」と分類されたが、うち一部は他手段で既に対応が進んでおり、真に緊急性の高い品目は限定的であった。41品目は「開発の必要性が高い」とされ、その他23品目は緊急性が低いまたは必要性がないと判断された。こうした分類結果を基に、厚労省は一部品目で実際に開発促進を開始するに至っている。
結論
本研究の意義は、アカデミア主導での評価手法を構築したことに加え、国が未承認薬開発を能動的に支援する新たな体制モデルを示した点にある。今後は本手法を応用し、適応外薬や新たな未承認薬にも対象を広げ、継続的なモニタリングと対応を行うことが重要である。結果的に、患者の治療選択肢の拡大と医療アクセスの向上に寄与することが期待される。

公開日・更新日

公開日
2026-01-09
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202406018C

収支報告書

文献番号
202406018Z