文献情報
文献番号
202424040A
報告書区分
総括
研究課題名
再生医療等製品の市販後安全対策におけるRMPの活用に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24KC2002
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
澤田 留美(国立医薬品食品衛生研究所 再生・細胞医療製品部)
研究分担者(所属機関)
- 花尻 瑠理(木倉 瑠理)(国立医薬品食品衛生研究所 医薬安全科学部)
- 前田 英紀(明治薬科大学 レギュラトリーサイエンス研究室)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
再生医療等製品におけるRMPの活用を見据え、再生医療等製品の市販後安全対策の新たな在り方を示すことを目標とし、国内における再生医療等製品のRMPの活用方策についての提言を行う。さらに、再生医療等製品及び医療機器の現行の不具合等報告制度について、医薬品の報告要件と比較した上で見直しの必要性についても検討する。
研究方法
再生医療等製品の市販後安全対策におけるRMPの活用方策の検討として、令和5年度終了の厚生労働科学研究において作成した再生RMP指針(案)を基に、国内において市販後安全対策としてRMPの活用による管理を導入した場合の課題と留意点や、通知化及び運用に向けての課題について検討した。再生医療等製品については、日本と海外(米国、欧州、豪州)における不具合等報告制度についての比較調査、また医療機器については、市販後安全対策制度、特に不具合等報告制度の国際比較(日本、米国、欧州、豪州、カナダ)についての調査を行い、それぞれの不具合等報告制度を見直して安全対策を現状の医薬品のレベルに合わせることの妥当性について議論した。
結果と考察
1)再生医療等製品のRMPの活用方策の検討
RMPの活用を念頭に市販後安全対策を進めていくことを検討するために、再生RMP指針(案)を基に、国内においてRMPの活用による管理を導入した場合の課題と留意点について、規制当局、業界団体等と連携して、令和6年度は再生RMP指針の通知化とその運用に向けての課題検討を行った。検討すべき懸念や課題となるポイントとして、①再生医療等製品の多様性への考慮、②製造販売承認条件としての運用、③条件及び期限付承認品目の取り扱い、④RMP資材の取り扱い等が考えられた。今年度示された課題等について検討を加えた上で、運用に必要な通知等を令和7年度内に準備して令和7年度末に発出予定で進めていく。
2)日本及び海外における再生医療等製品の市販後安全対策に係る制度についての調査
我が国の施策の参考となる情報を得ることを目的として、日本の再生医療等製品に相当する海外の製品の市販後安全対策の現状について、令和6年度は、安全性監視活動を調査した。その結果、米国及びEUでは医薬品と同様の有害事象報告システムを用いて生物製剤の市販後安全性監視を行っていた。また,米国では生物製剤としての性質に配慮した情報収集(ロットごとの流通の報告、逸脱の報告、血液成分による致死例の報告)を追加で行っており、豪州では公衆衛生に対する重大な脅威を48時間以内に報告する規定を設けていた。これらの情報は、我が国の再生医療等製品の市販後安全対策に資すると考えられる。
3)日本及び海外における医療機器の市販後安全対策に係る制度についての調査
医療機器不具合等報告制度の国際比較(日本、米国、欧州、豪州、カナダ)を行った。その結果、報告種別は世界共通とはなっておらず、日本では他国と比較して多種多様の報告様式があり、不具合症例報告については不具合発生場所、発生予測の可否など細かな基準があることが分かった。さらに、外国から入手する安全管理情報に関するアンケート調査を医療機器製造販売業者に対して実施した。アンケート結果から製造販売業者が外国個別症例の収集・評価・分析に加え、必要に応じた措置を行っていることが示された。
4)再生医療等製品及び医療機器の不具合等報告制度の見直し
薬機法改正に関し、再生医療等製品及び医療機器の現行の不具合等報告制度について、医薬品の報告要件と比較した上で見直しの必要性について検討した。再生医療等製品、医療機器、さらに医薬品の不具合等報告制度等の国際比較(日米欧等)の調査結果等から、それぞれの不具合等報告制度を見直して安全対策を現状の医薬品のレベルに合わせることは妥当な考え方であり、薬機法施行規則第228条の20第2項及び第4項を改正して医薬品における副作用報告規定に整合させ外国既知重篤の個別報告を不要とすることで、本邦における安全対策に大きな影響が生じる可能性は低いと考えた。ただし、どちらも規制改正に伴う代替措置の検討は必要であり、具体的な制度については令和7年度に検討していく。
RMPの活用を念頭に市販後安全対策を進めていくことを検討するために、再生RMP指針(案)を基に、国内においてRMPの活用による管理を導入した場合の課題と留意点について、規制当局、業界団体等と連携して、令和6年度は再生RMP指針の通知化とその運用に向けての課題検討を行った。検討すべき懸念や課題となるポイントとして、①再生医療等製品の多様性への考慮、②製造販売承認条件としての運用、③条件及び期限付承認品目の取り扱い、④RMP資材の取り扱い等が考えられた。今年度示された課題等について検討を加えた上で、運用に必要な通知等を令和7年度内に準備して令和7年度末に発出予定で進めていく。
2)日本及び海外における再生医療等製品の市販後安全対策に係る制度についての調査
我が国の施策の参考となる情報を得ることを目的として、日本の再生医療等製品に相当する海外の製品の市販後安全対策の現状について、令和6年度は、安全性監視活動を調査した。その結果、米国及びEUでは医薬品と同様の有害事象報告システムを用いて生物製剤の市販後安全性監視を行っていた。また,米国では生物製剤としての性質に配慮した情報収集(ロットごとの流通の報告、逸脱の報告、血液成分による致死例の報告)を追加で行っており、豪州では公衆衛生に対する重大な脅威を48時間以内に報告する規定を設けていた。これらの情報は、我が国の再生医療等製品の市販後安全対策に資すると考えられる。
3)日本及び海外における医療機器の市販後安全対策に係る制度についての調査
医療機器不具合等報告制度の国際比較(日本、米国、欧州、豪州、カナダ)を行った。その結果、報告種別は世界共通とはなっておらず、日本では他国と比較して多種多様の報告様式があり、不具合症例報告については不具合発生場所、発生予測の可否など細かな基準があることが分かった。さらに、外国から入手する安全管理情報に関するアンケート調査を医療機器製造販売業者に対して実施した。アンケート結果から製造販売業者が外国個別症例の収集・評価・分析に加え、必要に応じた措置を行っていることが示された。
4)再生医療等製品及び医療機器の不具合等報告制度の見直し
薬機法改正に関し、再生医療等製品及び医療機器の現行の不具合等報告制度について、医薬品の報告要件と比較した上で見直しの必要性について検討した。再生医療等製品、医療機器、さらに医薬品の不具合等報告制度等の国際比較(日米欧等)の調査結果等から、それぞれの不具合等報告制度を見直して安全対策を現状の医薬品のレベルに合わせることは妥当な考え方であり、薬機法施行規則第228条の20第2項及び第4項を改正して医薬品における副作用報告規定に整合させ外国既知重篤の個別報告を不要とすることで、本邦における安全対策に大きな影響が生じる可能性は低いと考えた。ただし、どちらも規制改正に伴う代替措置の検討は必要であり、具体的な制度については令和7年度に検討していく。
結論
令和6年度は、再生医療等製品RMP指針(案)を基に、RMP指針の通知化とその運用に向けての課題検討を行い、検討すべき懸念や課題となるポイントを抽出した。再生医療等製品、医療機器、さらに医薬品の不具合等報告制度等の国際比較(日米欧等)の調査結果等から、それぞれの不具合等報告制度を見直して安全対策を現状の医薬品のレベルに合わせることは妥当な考え方であり、薬機法施行規則第228条の20第2項及び第4項を改正して医薬品における副作用報告規定に整合させ外国既知重篤症例の個別報告を不要とすることで、本邦における安全対策に大きな影響が生じる可能性は低いと判断した。
公開日・更新日
公開日
2025-06-13
更新日
-