文献情報
文献番号
201006003A
報告書区分
総括
研究課題名
ヒト心臓内多能性幹細胞と幹細胞増幅因子bFGF徐放シートのハイブリッド移植療法による心筋再生医療の多施設共同型臨床開発
課題番号
H20-再生・一般-003
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
松原 弘明(京都府立医科大学 医学研究科)
研究分担者(所属機関)
- 夜久 均(京都府立医科大学 医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 再生医療実用化研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
46,536,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
心臓移植または心筋形成術を必要とする重度の虚血性心不全・特発性心筋症は、骨髄細胞等による血管新生治療では救命できない難治性の疾患である。本研究は、我々がヒト心筋生検サンプルより世界で初めて単離・増殖に成功したヒト心臓内幹細胞を用いた自家移植療法に加え、心筋内移植後にドナー細胞のホスト心筋への長期生着と心筋細胞分化を増幅させるために、我々が同定した心臓内幹細胞増殖促進因子bFGFの組織内徐放を組み合わせた心筋再生医療の第1相臨床試験を行う。
研究方法
重度の心不全を伴う冠動脈バイパス手術症例を対象に、第I相安全性・有効性に関する臨床試験を開始する(6症例)。
結果と考察
第I相臨床試験
phase I/IIa臨床試験プロトコールを作製し、厚生労働省科学技術部会「ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会」に申請し、平成21年9月の承認を受け、平成22年4月より京都府立医科大学において第I相臨床試験(目標症例6例)を先行開始した。平成23年3月までに3例のプロトコール治療が終了している。3例のいずれの症例においても有害事象なく経過、臨床症状、心機能に有意な改善を認めており現在中間評価を実施している段階である。
phase I/IIa臨床試験プロトコールを作製し、厚生労働省科学技術部会「ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会」に申請し、平成21年9月の承認を受け、平成22年4月より京都府立医科大学において第I相臨床試験(目標症例6例)を先行開始した。平成23年3月までに3例のプロトコール治療が終了している。3例のいずれの症例においても有害事象なく経過、臨床症状、心機能に有意な改善を認めており現在中間評価を実施している段階である。
結論
我々が世界に先駆けて開発したFGFシート併用心臓幹細胞移植治療は、心機能改善効果、心筋分化効率、移植後細胞生存率などから考えて世界で最も優れた心筋再生医療であると結論される。今後の第1相安全性確認臨床試験の結果、第2相有効性安全性臨床試験への展開が期待される。
公開日・更新日
公開日
2011-07-15
更新日
-