文献情報
文献番号
202421059A
報告書区分
総括
研究課題名
オンライン診療の適切な実施に関する研究
研究課題名（英字）
-
課題番号
24IA2011
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
山本 隆一(一般財団法人医療情報システム開発センター )
研究分担者(所属機関)
- 吉田 真弓(（一財）医療情報システム開発センター 医療情報利活用推進部門)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
2,550,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書（概要版）
研究目的
厚生労働省は、オンライン診療に関して、最低限遵守する事項及び推奨される事項並びにその考え方を示し、安全性・必要性・有効性の観点から、医師、患者及び関係者が安心できる適切なオンライン診療の普及を推進するため、平成30年に「オンライン診療の適切な実施に関する指針」（以下「指針」という。）を策定し、さらに、「「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に関するQ&A」（以下「Q&A」という。）を発出した。
指針においては、オンライン診療の普及、技術革新等の状況を踏まえ、定期的に内容を見直すこととされている。そして、当該指針等の改訂においては、オンライン診療の実施の実態や指針の遵守状況、情報通信技術の進展の状況等にも鑑みた検討を行う必要がある。
そこで、本研究は、医療機関におけるオンライン診療の実施・普及状況、指針の遵守状況、情報通信技術の進展の状況、オンライン診療を実施する上での課題等を調査・分析した上、当該調査・分析を踏まえ、指針等の改訂案の検討を行うことを目的とする。
本研究における調査・検討項目としては、以下を含む内容で想定している。
①オンライン診療の本人確認におけるオンライン資格確認の活用について
②D to P with Dの形態で実施されるオンライン診療の対象･方法について
③その他適切なオンライン診療の普及・推進や指針の遵守の観点で指針やQ&Aの改訂すべき内容や、追加すべき事項について
指針においては、オンライン診療の普及、技術革新等の状況を踏まえ、定期的に内容を見直すこととされている。そして、当該指針等の改訂においては、オンライン診療の実施の実態や指針の遵守状況、情報通信技術の進展の状況等にも鑑みた検討を行う必要がある。
そこで、本研究は、医療機関におけるオンライン診療の実施・普及状況、指針の遵守状況、情報通信技術の進展の状況、オンライン診療を実施する上での課題等を調査・分析した上、当該調査・分析を踏まえ、指針等の改訂案の検討を行うことを目的とする。
本研究における調査・検討項目としては、以下を含む内容で想定している。
①オンライン診療の本人確認におけるオンライン資格確認の活用について
②D to P with Dの形態で実施されるオンライン診療の対象･方法について
③その他適切なオンライン診療の普及・推進や指針の遵守の観点で指針やQ&Aの改訂すべき内容や、追加すべき事項について
研究方法
オンライン診療においてオンライン資格確認を導入した医療機関を対象にヒアリング調査を実施し、オンライン資格確認導入の利点や課題を抽出する。また、同様に「希少性の高い疾患等、専門性の観点から近隣の医療機関では診断が困難な疾患」に対するD to P with Dの形態で実施されるオンライン診療の有効性についても、実際に当該診療を実施している医療機関を対象にヒアリング調査を実施し、その利点や課題を抽出する。さらに、これらの個別課題に加え、適切なオンライン診療の普及・推進や指針の遵守の観点で改訂すべき内容や、追加すべき事項などのヒアリング調査を実施する。
上記で抽出した利点・課題の分析を踏まえて、広範囲にアンケート調査を行い、課題とその対応について検討し、指針の改訂について検討を行う。
上記で抽出した利点・課題の分析を踏まえて、広範囲にアンケート調査を行い、課題とその対応について検討し、指針の改訂について検討を行う。
結果と考察
研究の結果指針の改訂に関しては2点の改訂必要点と2点の推奨あるいはさらなる検討が必要な点を指摘することができた。現在国会上程中の「医療法等の一部を改正する法律案」が成立した場合の指針への影響も考察した。また医療過疎地の拡大が大きな問題となっているハンガリー共和国の重装備の診療補助車両と充実したサポートセンターを用いたオンライン診療の状況を調査した。医療の質向上が期待されるD to P with Dは、有用性は確認されたが、専門家が遠隔から行うD to P with Dはスケジュール調整の困難さが課題であり、異時性の共同診療の形態のD to P with Dの検討の必要性が示唆された。
結論
指針等の改定については、医療法改正に伴う指針改訂の要否・内容については、引き続き研究２年目である令和7年度においても精査及び検討し、指針の改訂案の取りまとめが必要であると考えている。
公開日・更新日
公開日
2025-06-03
更新日
-