文献情報
文献番号
202421022A
報告書区分
総括
研究課題名
診療所が行う外来・在宅診療における医療安全対策の現状・課題の把握のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24IA1004
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
長谷川 友紀(東邦大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 西澤 寛俊(公益社団法人全日本病院協会)
- 飯田 修平(公益財団法人東京都医療保健協会 医療の質向上研究所)
- 永井 庸次(公益社団法人全日本病院協会)
- 瀬戸 加奈子(渡辺 加奈子)(東邦大学 医学部)
- 畠山 洋輔(東邦大学 医学部)
- 大西 遼(東邦大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
6,336,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、①診療所を対象にしたアンケート調査による医療安全活動の実態把握、②医療安全についての報告事例の活用、職員の研修を含めた海外事例調査、③診療所用医療安全文化調査票の開発と妥当性の評価、④医療安全担当者を対象にした診療所が備えるべき医療安全体制のアンケート調査、⑤診療所において医療安全活動が機能するためのシステムの検討を行い、これらの知見をもとに、外来・在宅診療における医療安全上の特徴を明らかにし、実際的な改善策を内外の先進事例とともに示すことを目的とした。
研究方法
1)診療所を対象にしたアンケート調査による医療安全活動の実態把握
調査票の開発:11月まで文献調査や研究班からの意見を基に開発
調査の実施:2024年12月に3,018診療所を対象に実施
2)医療安全についての海外事例調査
文献調査:通年で実施
海外事例調査:アンケート調査等の参考として4月から7月まで実施。その後、必要に応じて情報収集を行った
3)診療所用医療安全文化調査票の開発と妥当性の評価
調査票の開発:Agency for Healthcare Research and Qualityのガイドラインに則り、11月までに開発
パイロットテスト:2024年12月に3,018診療所を対象に実施
4)医療安全担当者を対象にした診療所が備えるべき医療安全体制についてのアンケート調査
調査票の開発:11月まで文献調査や研究班からの意見を基に開発
調査の実施:2024年12月に3,018診療所を対象に実施
5)診療所において医療安全活動が機能するためのシステムの検討
調査票の開発:11月まで文献調査や研究班からの意見を基に開発
調査の実施:2024年12月に3,018診療所を対象に実施
2)医療安全についての海外事例調査
文献調査:通年で実施
海外事例調査:アンケート調査等の参考として4月から7月まで実施。その後、必要に応じて情報収集を行った
3)診療所用医療安全文化調査票の開発と妥当性の評価
調査票の開発:Agency for Healthcare Research and Qualityのガイドラインに則り、11月までに開発
パイロットテスト:2024年12月に3,018診療所を対象に実施
4)医療安全担当者を対象にした診療所が備えるべき医療安全体制についてのアンケート調査
調査票の開発:11月まで文献調査や研究班からの意見を基に開発
調査の実施:2024年12月に3,018診療所を対象に実施
5)診療所において医療安全活動が機能するためのシステムの検討
結果と考察
文献調査から外来及び訪問診療の文献では、外来では薬剤や治療・処置、訪問診療では薬剤、情報伝達に加えて住居の構造や転倒転落など注意すべき点が異なることが示唆された。訪問診療において留意すべき点や情報伝達の取り組み等に関する文献が近年多く確認された。特に、医療安全についての海外事例調査では、英国NHSが実施しているプライマリケアにおける医療安全に関する知見が得られた。具体的には、National Patient Safety Agencyが整備するリスク管理情報の収集システムやプライマリケアで実施可能なSignificant event analysesという手法について検討することができた。診療所を対象にしたアンケート調査による医療安全活動の実態把握は、診療所用医療安全文化調査票のパイロットテストと医療安全担当者が考える医療安全管理体制についてを兼ねて実施した。全国の在宅療養支援診療所15,109施設の中から無作為に3,018施設を抽出し、2024年12月に郵送による無記名自記式質問紙調査を実施した。有効回答率は12.2%(368/3,018)であった。8割以上の施設で電子カルテが導入されていたものの、地域医療連携システムへの参加率は約25%にとどまり、また、情報共有に関して標準的なフォーマットを「定めていない」と回答した施設が4割を超えていた。このことから、地域連携における情報共有の標準化が未だ限定的である実態が示唆された。
結論
在宅医療の安全確保のためには、文書記録によるインシデントの把握手法の導入と、連携基盤の標準化を通じたシステムの強化が重要であることが示唆された。インシデントの発生様態の特性を考慮した重点志向の安全対策、地域レベルでの情報インフラの整備、診療所をはじめとした連携機関間のベストプラクティスの抽出等を通して、在宅医療における安全を推進する必要があることが示唆された。
公開日・更新日
公開日
2025-07-09
更新日
-