文献情報
文献番号
201005004A
報告書区分
総括
研究課題名
臓器提供施設における院内体制整備に関する研究
課題番号
H22-特別・指定-005
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
有賀 徹(昭和大学 医学部救急医学講座)
研究分担者(所属機関)
- 岡田 眞人(聖隷三方原病院 救命救急センター)
- 篠崎 尚史(東京歯科大学市川総合病院 角膜センター)
- 永廣 信治(徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部)
- 水口 雅(東京大学大学院 医学系研究科発達医学)
- 横田 裕行(日本医科大学大学院 救急医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
4,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
平成21年7月に「臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律」が成立し、平成22年7月より施行された。それに伴い改正された「臓器の移植に関する法律施行規則」や「臓器の移植に関する法律の運用に関する指針(ガイドライン)」などの法制度を受けて、臓器提供施設および法的脳死判定を行う医師が提供者の意思を生かすために有用となる社会的基盤の構築を目指して、「臓器提供施設マニュアル」や「法的脳死判定マニュアル」を改訂する。
研究方法
臓器提供施設に関する検討班と脳死判定基準に関する検討班とで研究を分担する。
臓器提供施設に関する検討班では、現行のマニュアルで行われた、これまでの臓器提供事例におけるプロセスを検証し、当時の担当者からの意見を伺うなどして、脳死下での臓器提供における問題点を抽出する。これらの点を検討し、臓器提供施設における院内体制整備および臓器提供に至る標準的な手続きについて、法改正後の制度を踏まえ、組織として対応できる「臓器提供施設マニュアル」の改訂を実施する。
脳死判定基準に関する検討班では、これまでの臓器提供事例において苦慮した点などについて聴き取り調査など実施し、脳死判定の各検査項目について、留意すべき点を抽出し、具体的な脳死判定の手順書となる「法的脳死判定マニュアル」を作成する。
臓器提供施設に関する検討班では、現行のマニュアルで行われた、これまでの臓器提供事例におけるプロセスを検証し、当時の担当者からの意見を伺うなどして、脳死下での臓器提供における問題点を抽出する。これらの点を検討し、臓器提供施設における院内体制整備および臓器提供に至る標準的な手続きについて、法改正後の制度を踏まえ、組織として対応できる「臓器提供施設マニュアル」の改訂を実施する。
脳死判定基準に関する検討班では、これまでの臓器提供事例において苦慮した点などについて聴き取り調査など実施し、脳死判定の各検査項目について、留意すべき点を抽出し、具体的な脳死判定の手順書となる「法的脳死判定マニュアル」を作成する。
結果と考察
「臓器提供施設マニュアル」および「法的脳死判定マニュアル」を作成した。
「臓器提供施設マニュアル」では、臓器提供施設における院内体制および臓器提供における標準的なプロセスを示した。今後臓器提供に協力を行おうとする施設や小児からの臓器提供を行う施設などで必要な体制を整える参考となり、より多くの方の臓器提供の意思を臓器提供へとつなげることが可能となる。
「法的脳死判定マニュアル」では、法律に基づく脳死判定を実施する上での留意点や検査の具体的な手順を示した。臓器提供事例が発生した際に、各医療機関において適切な脳死判定を実施することに資するものとなった。
「臓器提供施設マニュアル」では、臓器提供施設における院内体制および臓器提供における標準的なプロセスを示した。今後臓器提供に協力を行おうとする施設や小児からの臓器提供を行う施設などで必要な体制を整える参考となり、より多くの方の臓器提供の意思を臓器提供へとつなげることが可能となる。
「法的脳死判定マニュアル」では、法律に基づく脳死判定を実施する上での留意点や検査の具体的な手順を示した。臓器提供事例が発生した際に、各医療機関において適切な脳死判定を実施することに資するものとなった。
結論
法改正に伴い「臓器提供施設マニュアル」および「法的脳死判定マニュアル」を改訂した。これらは円滑な法的脳死判定や脳死下臓器提供に寄与することが目的であるため、今後も法律や施行規則、ガイドライン等の追加や変更があった場合、内容は適宜、追加、修正されるべきものである。
公開日・更新日
公開日
2011-07-05
更新日
-