地球規模での保健課題に対応する人材養成に係る研究

文献情報

文献番号
201003007A
報告書区分
総括
研究課題名
地球規模での保健課題に対応する人材養成に係る研究
課題番号
H21-地球規模・一般-008
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
黒川 清(特定非営利活動法人 日本医療政策機構)
研究分担者(所属機関)
  • 望月 友美子(国立がん研究センター研究所たばこ政策研究プロジェクト(たばこ政策))
  • 渋谷 健司(東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学)
  • 乗竹 亮治(特定非営利活動法人 日本医療政策機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 地球規模保健課題推進研究(地球規模保健課題推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
8,424,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
①たばこ問題への地球規模での解決策が求められる中、たばこコントロールの為の政策資源と人材が十分とは言えない我が国でいかに効率的に政策を実現するかを研究する。

②近年の世界における国際保健への関心の高まりと本分野への拠出額が増加する傾向の中、国際的な意思決定や影響力行使の機会の場の中で日本のプレゼンスを高める為に、強いリーダーシップを発揮できる人材を育成する為の研究を目的とする。
研究方法
①FCTC事務局とWHOにより作成した「条約の歴史」を参考に我が国の政府とNGO、アカデミア等の関与を検証すると共に、世界禁煙デーの前後に世界的な対策の潮流をいかに政策に反映させうるかを討議・検討した。

②政府・政府機関、企業、メディア、アカデミア、NGOの各ステークホルダーのレクチャーを聞き、政策提言を作成、発表という実践的プログラムを通じ、グローバルな視野で国際保健に貢献できる人材輩出を目指す。またこれを通じて、マルチステークホルダーによる連携可能性に関する分析、国際保健分野の啓発・意識向上に関する分析を実施する。
結果と考察
①政府と非政府組織(NGO)の建設的な関係に、アカデミアは専門性と中立性を持って適切な介入や支援を行っていくモデルを常に見ることができる。今後は全体のリソースを高め、増やすと共に、既存の啓発機会の活用や、新たな養成機会を開発していく。

②プログラム運営全体を通じ、ステークホルダーグループ毎の強み・弱みが提示され、人材育成およびパートナーシップ構築メカニズムを効果的・効率的に運営する為には分野横断的な取組みが欠かせないことが示された。
結論
①現時点で我が国においては新たな人材養成プラン構想よりも既存の機会を有効利用することで人材養成の場を増やすことができる。

②マルチステークホルダーの参画は、「グローバルな視野を持ち国際保健課題に取組む人材の輩出と、そのメカニズムの設計」「マルチステークホルダーで国際保健活動に取組むための基盤構築」「国際保健課題における日本の取り組みを世界に発信するための先行事例収集」の3つの目的において有用であることが示された。また、これらマルチステークホルダーによる国際保健課題への取り組みを促進する上で求められる施策「継続的・体系的なメカニズム構築のための支援」「マルチステークホルダーの取りまとめ機能(フォーカルポイント)」「フォローアップ機能」「海外とのネットワーク構築」が提示された。

公開日・更新日

公開日
2011-06-09
更新日
-

収支報告書

文献番号
201003007Z