ICD11におけるオミックス情報モデルの研究

文献情報

文献番号
201002007A
報告書区分
総括
研究課題名
ICD11におけるオミックス情報モデルの研究
課題番号
H22-統計・指定-005
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
中谷 純(東京医科歯科大学 疾患生命科学研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 田中 博(東京医科歯科大学)
  • 今井 健(東京大学)
  • 広井 嘉栄(東京医科歯科大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(統計情報総合研究)
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、日本発信の国際標準技術であるISO 25720 GSVML情報構造を元に、2014に改定が予定されているWHO-ICD11コンテンツモデルに親和性を持つ臨床オミックス情報モデルを作成する。
研究方法
平成22年度は、オミックス医学における用語間の関連性についての検討、共通軸の抽出、アルファバージョンの素描を行う。ICD11コンテンツモデル、ISO 25720 GSVML, GO (Gene Ontology), NCK (Normalized Clinical Knowledge)などを参考にして、これらのモデルで用いられている用語を基に、用語同士の関連性を解析する。関連性検討に際して、それぞれの用語の意味を多方面から分解し多軸的な意味情報(メタデータ)として記述し、共通の軸を抽出する。抽出した共通軸を中心として、非共通軸を重複の無い形で付加し、すべてのメタデータを記述しうる構造を素描し、アルファバージョンとする。また、SNOMED-CTとの対応解析も行う。
随時、WHO-TAG-HIM会議、Face To Face Meeting、WHO-FIC, 内科TAGなどに参加し、ICDのモデル化作業に関する情報収集と意見交換を行う。
結果と考察
・ ISO 25720 GSVML, GO (Gene Ontology), NCK (Normalized Clinical Knowledge)などを参考にして、オミックス医学における用語間の関連性についての検討を行った結果、ISO 25720 GSVMLのジェノミクス情報記述モデルは、ICD11 content modelに原理的に応用可能であることが判明した。。
・ 解析に基づいて、ISO 25720 GSVMLを応用した別体のサブモデルとして、逆転写型情報構造を持つ逆転写型情報モデルα版(iCOSα)を素描した。
・ 随時、WHO-TAG-HIM会議、Face To Face Meeting、WHO-FIC, 内科TAGなどに参加し、ICDのモデル化作業に関する情報収集と意見交換を行った。
・  SNOMED-CT における疾患特性記述モデルとの対応解析も行った結果、今後、マッピング規則を作成していく必要があると考えられた
結論
 本研究は、オミックス医学を現在の世界保健の主流であるICD疾病分類に組み込むための情報構造研究であり、日本発信のISO 25720 GSVML国際標準情報モデルを応用して、ICD11オミックス情報モデルを日本から提示することは、世界リードする意義をもつ時宜にかなった研究である。

公開日・更新日

公開日
2011-09-20
更新日
-

収支報告書

文献番号
201002007Z