ICFを用いた慢性疾患病状推移統計システムの構築

文献情報

文献番号
201002005A
報告書区分
総括
研究課題名
ICFを用いた慢性疾患病状推移統計システムの構築
課題番号
H22-統計・一般-003
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
藤田 伸輔(千葉大学 医学部附属病院地域医療連携部)
研究分担者(所属機関)
  • 江本 直也(日本医科大学 医学部)
  • 横手 幸太郎(千葉大学 医学部)
  • 篠宮 正樹(鹿児島医療センター)
  • 大江 和彦(東京大学 医学部)
  • 高林 克日己(千葉大学 医学部)
  • 中谷 純(東京医科歯科大学 医学部)
  • 今井 健(東京大学 大学院医学系研究科)
  • 諏訪 さゆり(千葉大学 看護学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(統計情報総合研究)
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
2,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
わが国は高齢化が進行し医療需要の急増が見込まれる。既に保険制度によって価格抑制と自由開業性による自由競争によって世界一とも言われる効率的で質の高い医療を達成しているが、さらなる効率化と質の向上が望まれる。このような難問に答えるためには地域疾病管理によって地域医療資源の効率利用と他地域との競争を導入するほかはない。地域疾病管理を行うために必要な病態を含めた疾病統計と医療介入量把握のためにICFとICPCを活用することを目指す。
研究方法
ICFによる病態評価についての検討を行い、十分なポテンシャルがあることをペーパー症例で検討した。次に慢性疾患を中心としてICFによる病態記載をコーディングした。
ICFはわが国での知名度は向上したが、未だ実用はほとんど例がない。実用に供するためにはどのようにして臨床で用いるのかのガイダンスが必要であり、評価点の基準を作成する必要があったため臨床使用のための解説書を作成した。
結果と考察
疾病分類としてICPCを採用することによって、かかりつけ医にとって必要十分な粒度を確保した。ICDに比べて粗い疾病分類を採用することによってICFへのマッピング作業が容易になった。
ICF臨床使用のための解説書「医療従事者の目的共有のためのICF入門」を作成した。この中では症例を交えてICFの使用法を開設し、褥瘡などの評価に利用するための評価点の具体的基準についても言及した。
結論
ICPCとICFを組み合わせることで地域疾病管理統計が可能であると考えられる。国際疾病分類ICDからICPCへはマッピングテーブルが存在するので、ICDからもICFを利用可能となった。
ICFを実用化するには全疾病についてのマッピングを作成する必要があると同時に、ICFによる評価を統一するためのガイドラインを示す必要があり、これらを次年度整備したい。

公開日・更新日

公開日
2011-09-20
更新日
-

収支報告書

文献番号
201002005Z