文献情報
文献番号
201002001A
報告書区分
総括
研究課題名
東アジア伝統医学のインフォメーションモデルの研究
課題番号
H21-統計・一般-001
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
渡辺 賢治(慶應義塾大学 医学部漢方医学センター)
研究分担者(所属機関)
- 中谷 純(東京医科歯科大学 図書館情報メディア)
- 松浦 恵子(慶應義塾大学 医学部)
- 徳永 秀明(慶應義塾大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(統計情報総合研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
2,744,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
WHOのICD-11改訂版に向けて、西洋医学情報と整合性の取れた東アジア伝統医学のインフォメーションモデルを作成する。
研究方法
WHOのICD-11改訂版に向けて上述のオントロジー・ツールを伝統医学分類にも用いられるように、西洋医学情報と整合性の取れた東アジア伝統医学日本版のインフォメーションモデルを作成することを目的とし、またICD-11の医学領域全体をカバーするインフォメーションモデルとの比較解析を行った。
結果と考察
平成21年度の本研究で、日本漢方の特徴について検討した。その結果、日本漢方は中国・韓国と比較して、虚実、寒熱などの大分類しか使用しておらず、かつその組み合わせが治療に直結する。また、こうした分類は西洋医学にはないユニークなものであり、ICDのインフォメーションモデルとは独立したユニークなものが必要と考えられた。平成21年度の研究成果としてこうした特徴を踏まえたインフォメーションモデルが提案された。平成22年度は、WHOの伝統医学国際分類(international classification of traditional medicine; ICTM)作成が本格化し、5月に香港で第1回会議が開かれたのを皮切りに第2回は12月に東京で、第3回は平成23年3月に香港で開催された。それとは別にワーキンググループによる会議でICD-11の23章を目指した伝統医学分類およびそのインフォメーションモデルが検討された。日本側の提案は平成21年度の本研究の成果のインフォメーションモデルを提案し、おおよそ認められた。
現在WHOでは1990年から使用されているICD-10を改訂し、ICD-11への切り替えを2015年に行う計画で進めている。この改訂には今までの改訂とは異なり、ICDの仕組み自体がペーパーレス時代の医療情報社会への変革を意味する大規模な変更となる。すなわち、病名コードのみでなく用語がつくことにより、病名コード間の関連性について ProtegeやLexWikiといったオントロジー・ツールを利用しつつ、用語解説に含まれる構成単語要素から各コード間の関連性が明らかとなる。
現在WHOでは1990年から使用されているICD-10を改訂し、ICD-11への切り替えを2015年に行う計画で進めている。この改訂には今までの改訂とは異なり、ICDの仕組み自体がペーパーレス時代の医療情報社会への変革を意味する大規模な変更となる。すなわち、病名コードのみでなく用語がつくことにより、病名コード間の関連性について ProtegeやLexWikiといったオントロジー・ツールを利用しつつ、用語解説に含まれる構成単語要素から各コード間の関連性が明らかとなる。
結論
東アジア伝統医学分類を多角的な面から調査した。調査結果に基づいて、適切なコンテンツモデルのあり方を検討し、コンテンツモデルの案を素描した。その結果をWHOのICTM作成作業に反映されるように提案を行った。
公開日・更新日
公開日
2011-09-20
更新日
-