中高齢世帯における医療・介護サービスアクセスの公平性に関する研究

文献情報

文献番号
201001027A
報告書区分
総括
研究課題名
中高齢世帯における医療・介護サービスアクセスの公平性に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-政策・一般-009
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
橋本 英樹(東京大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 近藤克則(日本福祉大学 社会福祉学部)
  • 野口晴子(国立社会保障・人口問題研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(政策科学推進研究)
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
4,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は中高齢者を対象に、医療・介護サービスの水平的公平性(同程度のニーズが同程度のサービス利用を伴ったか)がわが国の皆保険制度のもとで達成されているかどうかを検討することである。先行研究が構築した既存コホート研究のデータを利用し、ベースラインで測定された健康状態・人口学的特性・所得・学歴などを考慮したうえで、医療サービスへのアクセス状況の有無をセルフレポートならびにレセプトデータを用いて、集中度曲線(van Doorslaer, et al. 2004)を用いた指標化を図る。初年度は既存コホートのベースライン調査から得られたデータを用いた横断的検討と、一部入手された追跡調査のデータを用いた初期的分析を実施することとした。
研究方法
50歳以上75歳までの男女成人、約5000人について、健康状態・所得・資産・医療介護サービスの利用状況について測定した先行研究(「暮らしと健康」調査(一橋大学・経済産業研究所実施))のデータを共用利用し、同調査と連携しつつ、対象者のうち国民健康保険加入者について、対象者本人の承諾のもと、匿名化処理を施した形で、当該協力自治体保険者より医療・介護給付情報の提供を受けた。横断的ならびに縦断的なデザインで、健康状態と医療サービス利用、所得・学歴などの受療行動影響要因、ならびに地域特性(医療資源量など)の関係について記述統計を求め、集中度指数の計算を行うための初期分析を実施した。
結果と考察
ベースラインは2007年、その2年後となる2009年に追跡調査(2回目)が実施された。対象地点のうち、4市町村について、国保加入・給付情報提供に同意した対象者1230人分の医療給付情報を得て、2007年4月から2009年11月までの月ごとのパネルデータを作成した。半年ごとに医療給付実績(点数)を集約し、年齢・性・学歴に加え、ベースライン(2007)と追跡調査(2009)時点での所得・健康状態を説明変数とした回帰分析を行ったところ、健康状態の変化が医療資源利用量をもっとも強く説明する一方、等価世帯所得による説明力は有意なものが見られなかった。集中度指数を求めたところ、軽度に正(高所得者に偏った利用)が見られるものの、有意なものは認められなかった。
結論
初期分析から見る限り、所得による水平的不公平は顕著なものを認めなかった。健康状態の変化、それと所得などの関連を考慮し、要因分解などを加えて、さらに詳細な分析を次年度以降実施する予定である。

公開日・更新日

公開日
2011-06-02
更新日
-

収支報告書

文献番号
201001027Z