文献情報
文献番号
202417021A
報告書区分
総括
研究課題名
効果的かつ有効性の高い集団精神療法の施行と普及および効果検証のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24GC1012
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
藤澤 大介(慶應義塾大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 久我 弘典(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター)
- 岡田 佳詠(国際医療福祉大学成田看護学部)
- 耕野 敏樹(岡山大学学術研究院社会文化科学学域 文学部)
- 菊地 俊暁(慶應義塾大学 医学部)
- 佐渡 充洋(慶應義塾大学 保健管理センター)
- 伊藤 正哉(国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター)
- 佐藤 泰憲(慶應義塾大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
8,492,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
集団精神療法は国内の実証研究が少なく、国際的エビデンスと実践の格差が大きく、介入プログラム均質化されておらず、その背景に均質化された研修機会が乏しいことが指摘されている。そこで本研究では、
項目1)エビデンスのある集団精神療法の汎用性の高いマニュアルと研修資材の開発
項目2)集団認知行動療法の研修体制の確立と研修効果の測定
項目3)集団精神療法の実証研究
の3つを主眼に研究を進めた。
項目1)エビデンスのある集団精神療法の汎用性の高いマニュアルと研修資材の開発
項目2)集団認知行動療法の研修体制の確立と研修効果の測定
項目3)集団精神療法の実証研究
の3つを主眼に研究を進めた。
研究方法
項目1〜3について、以下の方法で進めた。
項目1)エビデンスのある集団精神療法の汎用性の高いマニュアルと研修資材の開発
1)うつ病の集団認知行動療法:RCTで効果検証されたうつ病の集団認知行動療法の実践者マニュアルを作成し、少ないマンパワーかつ講師の力量に大きく左右されず均質な研修を実施できるようビデオ教材を作成した。
2)集団マインドフルネス療法:マインドフルネス療法の技術習得の中で、特に、teachingに焦点をあてた基礎ワークショップを開発し、そのfeasibility検証のための研究計画を作成した。
3)統合失調症のリカバリー指向認知療法(CT-R):訪問看護ステーション職員を対象とした研修資材を作成した。
項目2)集団認知行動療法の研修体制の確立と研修効果の測定
1)精神保健福祉センターと地域中核医療機関によるコンソーシアムの確立:精神保健福祉センター・センター長会を通して全国の精神保健福祉センターに周知し、集団認知行動療法の研修会を開催し、全国での普及に向けた課題とニーズに関するフォーカス・グループインタビューを実施した。
2)ウェブシステムを用いたスーパービジョン・コンサルテーションの提供体制の確立:上記1)の研修会受講者を対象としたウェブシステムを用いた提供の枠組みを作成した。
3)上記1)2)を通じた研修の実施と効果測定:研修会受講者対象に認知行動療法の基礎的知識、集団認知行動療法の実施や管理運営に対する自信などの評価を実施した。
項目3)集団精神療法の実証研究
1) 双極症に対する集団認知行動療法(ランダム化比較試験(RCT)):RCT予備試験として、1回60分×4回の単群前後比較試験を実施した。
2) 統合失調症に対するリカバリー指向集団認知療法CT-R(実施可能性試験):研修受講した訪問看護ステーション職員への継続したコンサルテーションを実施した。
3) うつ病の集団認知行動療法(RCT)の追加解析:外来通院中の成人うつ病患者34名を対象として実施されたRCTから得られたデータの追加解析を行った。
4) マインドフルネス療法(RCT)の二次解析:不安症に対するマインドフルネス療法の長期効果検証試験のデータを用いた二次解析の計画の立案、データ整備を行った。
5) 強迫症の集団認知行動療法:国立精神・神経医療研究センターで実施された前向き観察研究の解析計画を策定し、データ・クリーニングを行った。
6) 不安症および併存疾患の集団認知行動療法統一プロトコル(UP)(RCT):セラピストガイド、患者用ワークブックなど実施マニュアルと資材の整備、集団凝集性尺度日本語版の作成、前後比較試験の研究計画の策定を行った。
項目1)エビデンスのある集団精神療法の汎用性の高いマニュアルと研修資材の開発
1)うつ病の集団認知行動療法:RCTで効果検証されたうつ病の集団認知行動療法の実践者マニュアルを作成し、少ないマンパワーかつ講師の力量に大きく左右されず均質な研修を実施できるようビデオ教材を作成した。
2)集団マインドフルネス療法:マインドフルネス療法の技術習得の中で、特に、teachingに焦点をあてた基礎ワークショップを開発し、そのfeasibility検証のための研究計画を作成した。
3)統合失調症のリカバリー指向認知療法(CT-R):訪問看護ステーション職員を対象とした研修資材を作成した。
項目2)集団認知行動療法の研修体制の確立と研修効果の測定
1)精神保健福祉センターと地域中核医療機関によるコンソーシアムの確立:精神保健福祉センター・センター長会を通して全国の精神保健福祉センターに周知し、集団認知行動療法の研修会を開催し、全国での普及に向けた課題とニーズに関するフォーカス・グループインタビューを実施した。
2)ウェブシステムを用いたスーパービジョン・コンサルテーションの提供体制の確立:上記1)の研修会受講者を対象としたウェブシステムを用いた提供の枠組みを作成した。
3)上記1)2)を通じた研修の実施と効果測定:研修会受講者対象に認知行動療法の基礎的知識、集団認知行動療法の実施や管理運営に対する自信などの評価を実施した。
項目3)集団精神療法の実証研究
1) 双極症に対する集団認知行動療法(ランダム化比較試験(RCT)):RCT予備試験として、1回60分×4回の単群前後比較試験を実施した。
2) 統合失調症に対するリカバリー指向集団認知療法CT-R(実施可能性試験):研修受講した訪問看護ステーション職員への継続したコンサルテーションを実施した。
3) うつ病の集団認知行動療法(RCT)の追加解析:外来通院中の成人うつ病患者34名を対象として実施されたRCTから得られたデータの追加解析を行った。
4) マインドフルネス療法(RCT)の二次解析:不安症に対するマインドフルネス療法の長期効果検証試験のデータを用いた二次解析の計画の立案、データ整備を行った。
5) 強迫症の集団認知行動療法:国立精神・神経医療研究センターで実施された前向き観察研究の解析計画を策定し、データ・クリーニングを行った。
6) 不安症および併存疾患の集団認知行動療法統一プロトコル(UP)(RCT):セラピストガイド、患者用ワークブックなど実施マニュアルと資材の整備、集団凝集性尺度日本語版の作成、前後比較試験の研究計画の策定を行った。
結果と考察
項目1)うつ病の集団認知行動療法に関する実践者マニュアル、および、その研修資材(認知行動療法に限定せず、集団精神療法一般に汎用性が高いフォーマット)、マインドフルネス療法に関する研修資材、統合失調症のリカバリー指向認知療法(CT-R)に関する研修資材を作成した。
項目2)うつ病の集団認知行動療法に関する、ビデオ教材を用いた研修プログラムとスーパービジョン・コンサルテーションの提供体制を構築し、研修効果を予備的に検証した。
項目3)うつ病の集団認知行動療法、不安症のマインドフルネス療法、不安症および併存疾患に対する認知行動療法の統一プロトコル(Unified protocol: UP)、強迫症に対する集団認知行動療法、双極症に対する集団認知行動療法、統合失調症に対するリカバリー指向認知療法について、それぞれ実証研究を進めた。集団精神療法の共通治療因子である、集団の凝集性に関する尺度開発を進めた。
項目2)うつ病の集団認知行動療法に関する、ビデオ教材を用いた研修プログラムとスーパービジョン・コンサルテーションの提供体制を構築し、研修効果を予備的に検証した。
項目3)うつ病の集団認知行動療法、不安症のマインドフルネス療法、不安症および併存疾患に対する認知行動療法の統一プロトコル(Unified protocol: UP)、強迫症に対する集団認知行動療法、双極症に対する集団認知行動療法、統合失調症に対するリカバリー指向認知療法について、それぞれ実証研究を進めた。集団精神療法の共通治療因子である、集団の凝集性に関する尺度開発を進めた。
結論
エビデンスのある集団精神療法の汎用性の高いマニュアルと研修資材の開発、集団認知行動療法の研修体制の確立と研修効果の測定、集団精神療法の実証研究の各課題項目について、おおむね計画通り進捗している。
公開日・更新日
公開日
2025-06-26
更新日
-