文献情報
文献番号
202417016A
報告書区分
総括
研究課題名
強度行動障害を有する知的障害・発達障害に関わる医療従事者向け研修プログラム開発に向けた研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24GC1007
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
岡田 俊(公立大学法人 奈良県立医科大学 精神医学講座)
研究分担者(所属機関)
- 井上 雅彦(鳥取大学 大学院医学系研究科)
- 田中 恭子(国立病院機構菊池病院)
- 石井 礼花(東京大学医学部附属病院 こころの発達診療部)
- 日詰 正文(独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園 総務企画局研究・人材養成部)
- 成田 秀幸(国立知的障害者総合施設のぞみの園 診療部)
- 根本 昌彦(独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園 総務企画局研究・人材養成部)
- 吉川 徹(愛知県医療療育総合センター発達障害研究所 障害システム研究部門)
- 熊澤 海道(国立障害者リハビリテーションセンター 国立障害者リハビリテーションセンター病院 歯科)
- 笹森 洋樹(学校法人 常葉大学 教育学部)
- 野村 和代(常葉大学 教育学部)
- 市川 宏伸(日本発達障害ネットワーク 調査研究委員会)
- 高橋 和俊(社会福祉法人侑愛会)
- 山脇 かおり(国立障害者リハビリテーションセンター 企画・情報部 発達障害情報・支援センター)
- 會田 千重(国立病院機構 肥前精神医療センター 統括診療部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
10,634,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
概要版(繰越課題)
研究の目的:自傷、他害、こだわり、もの壊す、睡眠の乱れ、異食、多動などの本人や周囲の人の暮らしに影響を及ぼす強度行動障害については、重度知的障害と自閉スペクトラム症が中核群をなすと言われ、特性に応じた支援により行動障害を軽減、あるいは、予防を行うことが重要と考えられるようになった。近年では、より適切にチャレンジング行動とのいう表現が用いられる。福祉領域では1980 年代後半からの研究が始まり、2013 年度からの大規模な強度行動障害支援者養成研修や人材養成が先んじて進んでいるが、令和4年度の「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会」でも報告されたように、医療との連携による発達障害・自閉スペクトラム症支援や精神科的薬物療法の適正化、身体合併症の治療が欠かせない。しかし、医学教育や専門医療の普及は進んでおらず、2015年度から国立病院機構など一部の研修・人材養成がここ10 年ほど行われて来たに過ぎない。そして、行動上の課題やコミュニケーションの困難さのために、歯科治療を含む一般身体医療や精神科的入院治療をスムーズに受けられない現状が、令和 5 年度の厚生労働省障害者総合福祉推進事業 「強度行動障害を有する者の一般医療受診に関する実態調査」(岡田)でも明らかにされている。そこで、令和 4〜5 年度「入院中の強度行動障害者への支援・介入の専門プログラムの整備と地域移行に資する研究」(會田班)で作成された強度行動障害チーム医療研修プログラムを、強度行動障害者の特性や行動上の課題が一般医療従事者にも分かるようになっているかを見直したうえで必要な修正を行い、研修プログラムの実装を図ることを目的とした。初年度である本年は、強度行動障害チーム医療研修プログラムをもとに一般医療従事者向けへの改変をおこない、講義資料および講義ビデオを作成するところまでを行うことを目的とした。
研究結果の概要:まず、本研修の対象として、歯科治療を含む一般身体医療や精神科的入院治療をスムーズに受けられない現状を改善するためには、一般医療従事者ならびに精神医療従事者を対象とすることが大切と考えられた。しかし、これらの対象では、背景とする基礎的知識と対処する状況が異なることから、一般医療従事者を対象とした基礎編前半(外来対応研修)、基礎編後半(入院対応研修)、応用編(精神科研修)の3段階で作成することが必要と考えられた。カリキュラムを作成した上で、チーム内相互で検討を行い、あわせてワーク資料の作成を行った。
研究の実施経過:上記の経過を経て、スライド及び動画の作成を終えている。来年度は当事者、福祉関係者のコメントに基づく再修正を計るととともに国内に2都市で、研修を実施し、参加者の意見を募ると共に、受講前後で理解度の進捗を確認し、その効果を検証する予定である。
研究成果の刊行に関する一覧表:
構造化を基盤とする強度行動障害に関する院内研修の試み─当事者・職員への影響やアンケート結果をふまえて─ 発達障害研究 第 46 巻第 4 号.344-353. 2025年2月28日 田中恭子、會田千重
研究成果による知的財産権の出願・取得状況:該当なし
研究により得られた成果の今後の活用・提供:本年度の成果をもとに、来年度は当事者、福祉関係者のコメントに基づく再修正を計るととともに国内に2都市で、研修を実施し、参加者の意見を募ると共に、受講前後で理解度の進捗を確認し、その効果を検証する予定である。
研究結果の概要:まず、本研修の対象として、歯科治療を含む一般身体医療や精神科的入院治療をスムーズに受けられない現状を改善するためには、一般医療従事者ならびに精神医療従事者を対象とすることが大切と考えられた。しかし、これらの対象では、背景とする基礎的知識と対処する状況が異なることから、一般医療従事者を対象とした基礎編前半(外来対応研修)、基礎編後半(入院対応研修)、応用編(精神科研修)の3段階で作成することが必要と考えられた。カリキュラムを作成した上で、チーム内相互で検討を行い、あわせてワーク資料の作成を行った。
研究の実施経過:上記の経過を経て、スライド及び動画の作成を終えている。来年度は当事者、福祉関係者のコメントに基づく再修正を計るととともに国内に2都市で、研修を実施し、参加者の意見を募ると共に、受講前後で理解度の進捗を確認し、その効果を検証する予定である。
研究成果の刊行に関する一覧表:
構造化を基盤とする強度行動障害に関する院内研修の試み─当事者・職員への影響やアンケート結果をふまえて─ 発達障害研究 第 46 巻第 4 号.344-353. 2025年2月28日 田中恭子、會田千重
研究成果による知的財産権の出願・取得状況:該当なし
研究により得られた成果の今後の活用・提供:本年度の成果をもとに、来年度は当事者、福祉関係者のコメントに基づく再修正を計るととともに国内に2都市で、研修を実施し、参加者の意見を募ると共に、受講前後で理解度の進捗を確認し、その効果を検証する予定である。
公開日・更新日
公開日
2025-07-11
更新日
-