臓器提供に係る医療者教育に資する研究

文献情報

文献番号
202413005A
報告書区分
総括
研究課題名
臓器提供に係る医療者教育に資する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24FF1001
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
黒田 泰弘(香川大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 土井 研人(国立大学法人東京大学 医学系研究科 救急・集中治療医学)
  • 横堀 將司(日本医科大学 大学院医学研究科救急医学分野)
  • 小野 稔(東京大学医学部附属病院 心臓外科)
  • 酒井 謙(東邦大学 医学部)
  • 河北 賢哉(香川大学 医学部附属病院救命救急センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 移植医療基盤整備研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和8(2026)年度
研究費
6,776,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国の脳死下臓器提供者数は令和5年度に累積1000例を超えた。しかし救急治療を施すも脳死状態となった患者に対しての臓器提供の過程において医療従事者の経験は十分ではなく、厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会の「臓器移植医療対策のあり方に関する提言」においても、医療従事者に対する臓器提供・移植の教育が重要であるとされている。
現在教育や臨床現場等で使用されている「法的脳死判定マニュアル」や「臓器提供を見据えた患者管理マニュアル」は、策定から年月が経過しており「臓器の移植に関する法律施行規則」等の改正内容および最新の医療技術や科学的エビデンスが反映されていない。本研究班では、臓器提供・移植に関連するマニュアル・教育資材等の改訂・開発(①「法的脳死判定マニュアル」の改訂、②「不可逆的全脳機能不全患者の集中治療マニュアル」の改訂)を行い、患者・家族の臓器提供の意思に寄り添った公正適切な移植につなげることを目的とする。また、これまでの医療者教育における課題を抽出し、最新の知見に基づいた医療者教育の方法を検討すること(③臓器提供・移植に関する教育プログラム・コンテンツ作成)も目的とする。

「法的脳死判定マニュアル」においては令和5年の省令・指針の改正内容反映に加え、最新の科学データをもとに「脳死とされうる状態」の判断および法的脳死判定を円滑に遂行できることを目標に改定する。「不可逆的全脳機能不全患者の集中治療マニュアル」においては、脳死下臓器提供を希望する患者の権利を守るべく、診療チームが適切な患者管理を行うことができるようにすることを目標に改定する。
 医療者に対する臓器提供教育についてはコンテンツが医学教育モデル・コア・カリキュラム、医師臨床研修指導ガイドライン、各科専門医プログラムおよびカリキュラム、看護学教育モデル・コア・カリキュラム、などの教育カリキュラムに含まれ、実践されることを目的にする。
研究方法
① 「法的脳死判定マニュアル2024」の改訂
臓器提供に関わる関連学会(日本集中治療医学会、日本脳神経外科学会、日本臨床放射線学会、日本神経学会、日本臨床神経生理学会、日本救急医学会、日本脳死・脳蘇生学会、日本麻酔科学会、日本小児科学会、など)から推薦されたメンバーで合同会議を作る。合同会議において法的脳死判定に関する省令改正の根拠を整理し、2025年秋までに省令改正要望を提出する。

② 「臓器提供を見据えた患者管理マニュアル」の改訂
研究班に感染症のエキスパートを加え、不可逆的全脳機能不全患者の集中治療マニュアル2025案を作成する。その後、日本集中治療医学会、日本救急医学会、日本麻酔科学会においてパブブリックコメントを求める。2025年6月頃に雑誌に投稿する。

③ 臓器提供・移植に関する教育プログラム・コンテンツ作成。
医学生および初期臨床研修医に対しては臓器提供教育プログラムを開発し、プログラム実施前後の知識・態度・行動意図の変化を比較した上で全国の医学教育機関で活用可能な教育モデルの提案を行う。これらは専門医教育にも発展的に使用する。看護教育では卒前教育、卒後教育に分けて、調査票作成、実態調査、教育ツール作成などを行う。内科医、外科医および医療者の生涯教育では日本移植学会が作成した教育資材を活用する。
結果と考察
結果
法的脳死判定マニュアルを改訂し、法的脳死判定マニュアル2024を発刊した。
不可逆的全脳機能不全患者の集中治療マニュアルの2025改訂案を作成中である。2025年4−5月に日本集中治療医学会、日本救急医学会、日本麻酔科学会などにおいてパブリックコメントを実施する予定である。
学生、研修医、看護師、内科医、外科医、医師生涯教育における臓器提供教育のコンテンツ作成を開始した。

考察
法的脳死判定マニュアル2024は今後さらなる知見を蓄積し、遅滞なくアップデートする必要がある。法的脳死判定マニュアル2024に関する質問に関しては回答集を作成する予定である
不可逆的全脳機能不全患者の集中治療マニュアル2025は今後さらなる知見を蓄積し,必要に応じ遅滞なくアップデートされるべきものである。
学生、研修医、看護師、内科医、外科医、医師生涯教育における臓器提供教育のコンテンツは医学教育モデル・コア・カリキュラム、医師臨床研修指導ガイドライン、各科専門医プログラムおよびカリキュラム、看護学教育モデル・コア・カリキュラム、などの教育カリキュラムに含まれるように作成する。
結論
法的脳死判定マニュアルを改訂し、法的脳死判定マニュアル2024を発刊した。
臓器提供を見据えた患者管理マニュアルを改訂し、不可逆的全脳機能不全患者の集中治療マニュアル2025としてパブリックコメントを募集する予定である。

公開日・更新日

公開日
2026-03-16
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2026-03-16
更新日
-

収支報告書

文献番号
202413005Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
8,808,000円
(2)補助金確定額
8,192,854円
差引額 [(1)-(2)]
615,146円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 4,206,398円
人件費・謝金 498,080円
旅費 716,000円
その他 740,376円
間接経費 2,032,000円
合計 8,192,854円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2026-03-16
更新日
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