国際協調により公的な試験法を確立するための手順に関する研究

文献情報

文献番号
200941020A
報告書区分
総括
研究課題名
国際協調により公的な試験法を確立するための手順に関する研究
課題番号
H21-化学・一般-004
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
大野 泰雄(国立医薬品食品衛生研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 小野 敦(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 総合評価研究室)
  • 小島 肇(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 薬理部)
  • 本間 正充(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 変異遺伝部)
  • 森田 健(国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部)
  • 能美健彦(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 変異遺伝部)
  • 鈴木雅也(財団法人 食品農医薬品安全性評価センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 化学物質リスク研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
16,290,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国あるいは欧米で開発された新しい安全性試験法の内、行政試験法として見込みのある方法について、欧米の研究機関と協力して妥当性を評価・確認し、国際的に受け入れられることが妥当とされた方法をガイドライン化することを通じて、新規試験法を国際的方法として公定化する手順を確立する。
研究方法
バリデーションにおいては、我が国および米国、EUおよび韓国の研究機関に協力を求めた。参加予定施設に技術移転を行うとともに、プレバリデーションでプロトコールを確立し、本バリデーションで再現性と予測性を多施設で明らかにする。これらを段階的に進め、必要に応じて両者を行き来する。なお、動物を用いる際は動物使用数や動物に与える苦痛は最小限に留める。
結果と考察
内分泌かく乱化学物質スクリーニング法①エストロジェン受容体α(ERα)に対するHeLa9930細胞を用いたレポーターアッセイ(アンタゴニスト検出系:STTA法)と②Lumi-Cell法の国際バリデーションを実施した。遺伝毒性試験③in vivoコメットアッセイと④in vitroコメットアッセイの国際バリデーションを実施している。また、⑤遺伝子組み換え動物を用いる遺伝毒性試験法の共同研究を開始した。更に、in vitro皮膚感作性試験⑥ヒト樹状細胞株を用いる方法(h-CLAT法)の国際プレバリデーションを開始した。21年度は、in vivoコメットアッセイおよびERαに対する2つのレポーターアッセイを中心に、国際的なバリデーションを推進し、前者については、プロトコールを確定し、施設間再現性を調べるためのバリデーションを実施し、良好であるとの結果を得た。Lumi-Cell法については国際的バリデーションを終了した。国際機関と意見交換を通じて、十分な被験物質を繰り返し実施できない場合、科学的に妥当な範囲で可能な限り経費を削減するために、施設間再現性の検討は最小限の物質数で検討し、試験法の適応範囲を明らかにするために被験物質数を多くする方向での検討が進められた。
結論
3Rの原則に則った5つの安全性試験法について、国際的バリデーションを進行し、一部終了させることができた。

公開日・更新日

公開日
2010-06-07
更新日
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研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2011-04-07
更新日
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