情動・認知機能を定量化する包括的な行動毒性試験の構築

文献情報

文献番号
200941015A
報告書区分
総括
研究課題名
情動・認知機能を定量化する包括的な行動毒性試験の構築
課題番号
H20-化学・一般-010
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
掛山 正心(東京大学 大学院医学系研究科 疾患生命工学センター・健康環境医工学部門)
研究分担者(所属機関)
  • 小川園子(筑波大学)
  • 舩橋利也(横浜市立大学)
  • 塚原伸治(埼玉大学)
  • 尾藤晴彦(東京大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 化学物質リスク研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
28,490,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
化学物質の健康影響を動物実験により評価するために、単なる行動パラメータの記述ではなく、高次脳機能である情動・認知機能に対する影響を定量化する、行動から分子までの包括的評価手法を確立することが本研究の目的である。
研究方法
申請者独自の行動試験法を中心に、行動試験バッテリーを作成する。その研究成果を応用し、集団型全自動行動測定システムによる簡易行動試験の開発も行っている。ダイオキシン等の発達期低用量曝露動物を用いて開発をすすめる。行動試験の定量的データを科学的に裏づけるため、行動試験に用いた動物の脳を中心とした組織・細胞・分子レベルでの解析を行い、行動試験の定量データと組織・分子レベルでの変化とを対応させることを目指す。以上の成果をまとめ、行動から分子レベルの包括的な行動試験手法を確立し提示する。
結果と考察
学習効率・再現性・精度面で優れたプロトコールを独自開発、さらに社会的場面での情動試験の開発にも目処がたった。組織化学評価の精密手法と簡略手法、神経微細構造の構築に関わるタンパク・遺伝子群の定量解析系の整備・開発が完了した。微細構造解析の精密手法と簡略手法の開発も順調である。
結論
今後は①各行動試験の結果を比較しながら、各試験の有効性と妥当範囲を検証し、②同時に行動レベル、組織レベル、分子レベルでの試験結果を比較検証し、行動試験の結果に科学的説明を付与し影響の定量化を目指す。

公開日・更新日

公開日
2010-06-15
更新日
-