医療機器の臨床試験の実施の基準(医療機器GCP)のあり方に関する研究

文献情報

文献番号
200940079A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機器の臨床試験の実施の基準(医療機器GCP)のあり方に関する研究
課題番号
H20-医薬・指定-027
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
妙中 義之(国立循環器病センター 研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 山本 晴子(国立循環器病センター )
  • 成川 衛(北里大学)
  • 小林 江梨子(千葉大学)
  • 上崎 勇一(株式会社カネカ)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
6,300,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療機器の臨床評価、臨床試験の実施に関する欧米諸国の規制制度について調査し、その結果を踏まえて日本での「医療機器GCP」の適正かつ円滑な運用を検討することを目的とする。
研究方法
米国およびEUの状況を実地調査、文献調査、インターネット等を介した調査を行い、我が国の医療機器GCPの適正かつ円滑な運用について、必要な改善点を具体的に取りまとめる。
結果と考察
1)Feasibility Study(F/S)制度の導入、2)治験中の治験機器の変更取扱いの合理化、3)治験追跡調査中の薬事承認申請の可否、4)臨床評価相談用資料作成の指針、審査システムの導入検討、5)希少疾病用医療機器の人道的市場導入、6)GCP運用通知の改正整備、7)治験主要3文書作成の指針、8)治験中の不具合(有害事象)報告制度の合理化、9)医療機器の研究開発・審査承認・上市の早期化、10)米国ミネアポリスの医療機器開発基盤の調査、に関して研究を実施し、研究成果を挙げた。
結論
各項目についての結論を示す。1) F/S制度については、米国ではIDE規則の緩和措置がとられていないことが明らかになっており、さらなる検討が必要である。2)市販後の変更管理に準じた管理、変更に伴う薬事申請に準じた手続が必要になる。3)医薬安全局審査管理課長通知「医療用具の承認申請後の臨床試験の実施の取扱いについて」に基づき、治験追跡調査中の承認申請が可能であり、その事例も確認された。4)「臨床評価相談用資料の作成指針(案)」及び「臨床評価相談用資料事例(案)」を作成した。5)米国のHDE制度には問題もあり、さらなる検討が必要である。6) GCP運用通知の改正・整備すべき点をまとめた。7)「医療機器の治験実施計画書の構成と内容に関するガイドライン(案)」を作成した。8)治験中の有害事象報告制度について国際整合を図りながら修正すべきである。9)企業の研究開発能力・体力とそれを支える研究や医療の基盤、経済的に魅力のある市場、適度な規制がバランスよく機能しなければならない。10)医療機器臨床開発の産業集積は、適切に進めば治験の効率化、コスト低減、質の向上をもたらす。

公開日・更新日

公開日
2010-05-27
更新日
-