文献情報
文献番号
202407032A
報告書区分
総括
研究課題名
がん相談支援の質の確保及び持続可能な体制の構築に資する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23EA1025
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
高山 智子(静岡社会健康医学大学院大学 社会健康医学研究科)
研究分担者(所属機関)
- 八巻 知香子(国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策研究所 がん情報提供部)
- 近藤 まゆみ(北里大学病院 看護部)
- 内村 祐之(東京医科歯科大学 医学部附属病院医療情報部)
- 東 尚弘(国立大学法人 東京大学 大学院医学系研究科公衆衛生学分野)
- 櫻井 裕幸(日本大学 医学部)
- 進士 明宏(諏訪赤十字病院 腫瘍内科)
- 森田 勝(独立行政法人国立病院機構 九州がんセンター 消化器外科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
9,684,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、1)がん専門相談員の研修目標達成度評価の導入および個々の相談支援者の相談対応力向上に向けた育成方策を検討し、2)拠点病院内のスタッフ間の連携と役割分担に基づく持続可能な相談支援モデルの検討と実装可能性の検証を行うことを通じて、がん相談支援センターの質の確保と持続可能な相談支援体制の構築に向けた提言を行うことを目的とした。
研究方法
研究2年目の2024年度は、1.相談員の研修目標達成度評価の導入と実施可能性の検証、2.相談/対応内容の可視化と継続教育への教育還元方法の検討:(1)がん専門相談員の知識とスキルの可視化と達成度確認ツールの開発、(2)相談記入シートを用いた相談/対応内容の把握・可視化と還元方法の検討、(3)LLMファインチューニングを用いた相談対応支援ツールの開発、(4)相談支援センター生成AIの適切な活用法の検討、3.拠点病院内の持続可能な相談対応モデルの検討と実装可能性の検証:(1)大学病院、(2)総合病院、(3)がん専門病院での体制に関する検討および、(4)オンライン講演会による持続可能な情報共有の取り組みに関する検討を実施した。
結果と考察
目的1)について、本年度は国立がん研究センターで実施提供するがん専門相談員向けの基礎研修(3)(NCC基礎(3))の提供拡大に向けた検討を行った。5団体が協働する「がん相談教育ネットワーク事業」が提供するCCTNP基礎演習は、NCC基礎(3)と比べて受講効果に変わりはないことが示された。また「がん専門相談員学習ルーブリック評価票」の活用により、自己や組織の成長等の目標管理やスタッフ育成等に活用できると考えられた。さらに相談支援ツールの開発および生成AIの適切な活用法の検討では、信頼性を確保する情報の検索や提示方法、施設内で利用できるツールの開発・検討を継続して実施している。目的2)では、施設種別の異なる施設および地域での検討を行い、相談支援センターの継続的な院内外への周知の取り組みが徐々に効果を生んでいることが示された
結論
NCC基礎(3)を拡大して提供するCCTNP基礎演習の研修効果の同等性が検証されたことにより、がん相談に従事する者への研修機会の拡大と相談対応の質の担保された相談対応につながると考えられた。またがん専門相談員に必要な知識やスキル全体の可視化と個々人の到達度を把握するためのツールの活用を促す活動とともに、相談支援センターでの活動負荷を軽減するための相談支援ツールの開発および生成AIの適切な活用法の検討を引き続き検討を進める予定である。また院内や院外への相談支援センターの周知の取り組みが、確実に相談支援センターの利用につながり、周知の取り組みそのものが持続可能な体制づくりにつながっていると考えられた。今後も相談支援センター間で適時に好事例を共有し、現場に還元できる相談対応モデルを提示・提案していくことが重要であると考えられた。
公開日・更新日
公開日
2026-03-03
更新日
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