文献情報
文献番号
202407020A
報告書区分
総括
研究課題名
希少がん診療・相談支援におけるネットワーク構築に資する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23EA1013
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
川井 章(国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科)
研究分担者(所属機関)
- 木下 一郎(北海道大学病院 がん遺伝子診断部)
- 高橋 雅信(東北大学 大学院医学系研究科)
- 西田 佳弘(名古屋大学 医学部附属病院 リハビリテーション科)
- 松浦 成昭(地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター)
- 前田 嘉信(岡山大学病院 血液・腫瘍内科)
- 馬場 英司(九州大学大学院医学研究院社会環境医学講座連携社会医学分野)
- 岩田 慎太郎(国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科)
- 下井 辰徳(国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科)
- 谷田部 恭(国立がん研究センター 中央病院 病理診断科)
- 米盛 勧(国立がん研究センター 中央病院腫瘍内科)
- 曽根 美雪(国立がん研究センター中央病院 放射線診断科)
- 後藤 悌(国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科)
- 角南 久仁子(関原 久仁子)(国立がん研究センター 中央病院 臨床検査科)
- 平田 真(国立がん研究センター 中央病院 遺伝子診療部門)
- 東 尚弘(国立大学法人 東京大学 大学院医学系研究科公衆衛生学分野)
- 力武 諒子(国立大学法人 東京大学 大学院医学系研究科公衆衛生学分野)
- 南 哲司(国立がん研究センターがん対策研究所 がん医療支援部)
- 高山 智子(静岡社会健康医学大学院大学 社会健康医学研究科)
- 藤 也寸志(国立病院機構 九州がんセンター)
- 大熊 裕介(国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科)
- 加藤 陽子(国立がん研究センター 希少がんセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
11,847,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、専門的な医療を提供可能な施設の数が限られる希少がんに関して、全国の希少がん患者が、正確な情報・適正な診療へ繋がることができる全国ネットワークを構築し、その有用性と課題を明らかにすること、さらにネットワークを活用して、相談支援、治療開発、情報提供など希少がん医療向上のための基盤的課題に取り組むことを目的とする。
研究方法
本研究は全体を以下の3課題に分けて検討を進め、最終的な統合をはかる。
1.【ネットワーク構築】
全国の希少がん患者が、適正な診療・正確な情報へ繋がることができる全国ネットワークを構築し、その有用性と課題を明らかにする。
2.【基盤構築】
希少がんの情報収集および提供の方法、病理診断精度の向上、治療開発の促進、全ゲノム解析結果の患者還元など、希少がん医療向上のための基盤構築に資する研究を行う。
3.【アドバイザリーメカニズム】
研究の成果をがん診療連携拠点病院の指定要件等に反映させるとともに、希少がん患者の視点を取り入れて研究を進めることを目指す。
1.【ネットワーク構築】
全国の希少がん患者が、適正な診療・正確な情報へ繋がることができる全国ネットワークを構築し、その有用性と課題を明らかにする。
2.【基盤構築】
希少がんの情報収集および提供の方法、病理診断精度の向上、治療開発の促進、全ゲノム解析結果の患者還元など、希少がん医療向上のための基盤構築に資する研究を行う。
3.【アドバイザリーメカニズム】
研究の成果をがん診療連携拠点病院の指定要件等に反映させるとともに、希少がん患者の視点を取り入れて研究を進めることを目指す。
結果と考察
□希少がんネットワーク構築に関して、令和6年度は、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国・四国、九州、それぞれの地域において、希少がんの診療・情報提供のHubとなる希少がん中核拠点センターの整備を進めた。
□新たな希少がん分類(NCRC: New Classification for Rare Cancers)を策定し、2016年から2019年の全国がん登録データに適用することで、日本における希少がん種を明らかにした。日本における希少がんの全がん種に占める割合は20.0%であった。RARECARENetとの比較では、全症例の約6.8%において希少/非希少がんの判定が異なっていた。
□希少がんの患者・家族が、自ら希少がんの診療施設に関する情報を検索できるWebサイト「希少がんの病院を探す」(https://gansearch.ncc.go.jp/cmas/index)を2025年2月28日に一般公開した。
□希少がんホットラインに関して、全国希少がんホットライン連絡会議の開催、共通データベースの作成、相談者へのアンケート調査など、その基盤整備を進めるとともに、全国のがん診療連携拠点病院における相談員との情報交換会を開催した。
□日本病理学会と国立がん研究センターの病理コンサルテーションシステムの統合が2024年4月1日に行われ、統合後の相談件数は年間1,378件と大幅に増加した。
□希少がんの治療開発促進を目的としたMASTER KEY Projectの令和6年度末の総登録数は、固形がん4,216例、血液がん550例であった。
□薬剤開発以外の希少がんの集学的診療に関する研究として、体幹部の希少がんに対する生検のQIデータを用いた研究を開始した。
□希少がん診療における地域格差の是正を目的として、遠隔地の医師と専門医がWebを通じて直接相談できる仕組みの実装可能性について研究を行った。
□本研究班で構築を進めている希少がん全国ネットワークをがん拠点制度等の中に適切に位置付けるためには、次期整備指針の改訂が予定されている2028年までに、がん診療連携拠点病院等における希少がん診療の実態を明らかにするとともに、希少がん診療に関する問題意識を医療者と社会で共有することが重要と考えている。
□新たな希少がん分類(NCRC: New Classification for Rare Cancers)を策定し、2016年から2019年の全国がん登録データに適用することで、日本における希少がん種を明らかにした。日本における希少がんの全がん種に占める割合は20.0%であった。RARECARENetとの比較では、全症例の約6.8%において希少/非希少がんの判定が異なっていた。
□希少がんの患者・家族が、自ら希少がんの診療施設に関する情報を検索できるWebサイト「希少がんの病院を探す」(https://gansearch.ncc.go.jp/cmas/index)を2025年2月28日に一般公開した。
□希少がんホットラインに関して、全国希少がんホットライン連絡会議の開催、共通データベースの作成、相談者へのアンケート調査など、その基盤整備を進めるとともに、全国のがん診療連携拠点病院における相談員との情報交換会を開催した。
□日本病理学会と国立がん研究センターの病理コンサルテーションシステムの統合が2024年4月1日に行われ、統合後の相談件数は年間1,378件と大幅に増加した。
□希少がんの治療開発促進を目的としたMASTER KEY Projectの令和6年度末の総登録数は、固形がん4,216例、血液がん550例であった。
□薬剤開発以外の希少がんの集学的診療に関する研究として、体幹部の希少がんに対する生検のQIデータを用いた研究を開始した。
□希少がん診療における地域格差の是正を目的として、遠隔地の医師と専門医がWebを通じて直接相談できる仕組みの実装可能性について研究を行った。
□本研究班で構築を進めている希少がん全国ネットワークをがん拠点制度等の中に適切に位置付けるためには、次期整備指針の改訂が予定されている2028年までに、がん診療連携拠点病院等における希少がん診療の実態を明らかにするとともに、希少がん診療に関する問題意識を医療者と社会で共有することが重要と考えている。
結論
専門的な医療を提供可能な施設の数が限られる希少がんに関して、全国の希少がん患者が、正確な情報・適正な診療へ繋がることができる全国ネットワークを構築し、その有用性と課題を明らかにすること、さらにネットワークを活用して、相談支援、治療開発、情報提供など希少がん医療向上のための基盤的課題に取り組むことを目的として研究を行った。
公開日・更新日
公開日
2026-02-24
更新日
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