医療機器市販後安全情報の医療機関等への情報伝達手段等に関する研究

文献情報

文献番号
200940038A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機器市販後安全情報の医療機関等への情報伝達手段等に関する研究
課題番号
H20-医薬・一般-016
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
勝呂 徹(東邦大学 医学部整形外科)
研究分担者(所属機関)
  • 糸満 盛憲(北里大学医学部整形外科)
  • 松野 丈夫(旭川医科大学整形外科)
  • 嶋村 正(岩手医科大学整形外科)
  • 田中 正(君津中央病院整形外科)
  • 富田 直秀(京都大学工学研究科バイオエンジニアリング講座)
  • 中野 哲雄(公立玉名中央病院整形外科)
  • 田口 敏彦(山口大学大学院医学系研究科整形外科学)
  • 三浦 裕正(九州大学大学院医学研究院整形外科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
9,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療機器市販後安全情報の医療機関等への情報伝達手段等に関する研究の目的は、不具合情報の実態把握と情報収集システムの構築およびその不具合の原因を追究し、情報の共有化を確実に行えるシステムの確立である。またインプラントの持つ宿命であるのかインプラントを受ける側に問題があるのかを検討と長期にわたる医療機器の安全性が明らかにするための情報共有化を目指した。
研究方法
インプラント型医療機器の不具合の実態を収集し、その不具合につき解析する。すなわちインプラントの持つ宿命であるのかインプラントを受ける側に問題があるのかを検討する。教育研修施設を不具合情報収集するべき拠点病院化と地域連携診療システムとの連携をはかる。不具合情報を医療機器製造者へ通達し、今後の医療機器の改良に寄与する。このシステムが本邦に於いて最も効率的でありかつ正確な情報の収集が可能と考えられている。
結果と考察
本邦におけるインプラント医療機器の不具合発生状況を正確に把握するための効率的なシステムは、拠点病院の設置と教育研修病院を中心に定期的に不具合に関する情報交換である。重大な不具合以外は、煩雑さから報告することなく放置されているのが現状であることが明らかとなった。重篤な不具合は、医療機器製造販売者から公的機関への報告がされている。インプラント型医療機器の不具合情報報告拠点病院の構築がより重要事項として明らかとなった。これらの問題解決のため、拠点病院の構築を重点事項として進める必要が明らかとなった。最終年度には、拠点病院と地域連携システムとの提携の可能性につき検討を行う。
結論
インプラント医療機器の不具合に関連する調査結果から明らかとなった問題点は、不具合の原因にインプラントの質的、構造的問題と不適切な使用がある。これらの詳細分析が第三者によりなされていないことから放置されていることが明らかとなった。効率かつ確実なる情報収集および伝達システムは、使用者が問題点を把握し、身近に不具合情報の共有化システムを存在させることである。診療機関施設内に日常的に医療機器インプラント不具合情報の報告システムを存在させることである。医療機器インプラントの不具合情報の正確なる把握には、教育関連施設との連携と関連学会との協調と繰り返す啓蒙運動が必要である。

公開日・更新日

公開日
2010-05-31
更新日
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