体外診断用医薬品及び医療機器の一般的名称の策定・選定に係る環境整備に向けた考究

文献情報

文献番号
202406014A
報告書区分
総括
研究課題名
体外診断用医薬品及び医療機器の一般的名称の策定・選定に係る環境整備に向けた考究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24CA2014
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
谷城 博幸(大阪歯科大学 医療イノベーション研究推進機構(事業化研究推進センター 開発支援部門))
研究分担者(所属機関)
  • 間宮 弘晃(国際医療福祉大学 薬学部)
  • 近藤 昌夫(国立大学法人 大阪大学 大学院 薬学研究科)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
4,407,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本体外診断用医薬品と医療機器の一般的名称について、新たに策定されることとなった場合には、承認申請の際に提出された資料に基いて既存の一般的名称や定義との差分を検証し、それらと包含関係を持たないような一般的名称や定義の内容が検討される。このとき、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)において審査の経験や基準やガイドラインの作成・改正の経験から専門的な知識をもった職員や厚生労働省関係各所の医療機器担当官、法令担当官等による検討を行うが、定式化・明文化された策定のスキームはなく、これまでに蓄積された経験則に基づいて検討されている。本研究では、次期法改正も視野に入れた将来的な一般的名称の検討やスキームの策定につなげるため、新たに一般的名称や定義を策定する場合や一般的名称の定義を改定する場合等に参考となる、現行法下での一般的名称の策定の考え方の整理をするとともに、今後の一般的名称のあり方等に関する課題抽出を行うことを目的とした。
研究方法
体外診断用医薬品及び医療機器の一般的名称の策定・選定に係る考え方を整理するためのフローチャートとチェックシート、また一般的名称の検索・候補探索等を支援する試作システムを作成することを検討した。また、各分担研究として、医療機器・体外診断用医薬品について、将来的な一般的名称の検討やスキームの策定につなげるため、現行法下での一般的名称の策定の考え方の整理をするとともに、今後の一般的名称のあり方等に関する課題抽出を行うことを目的として、関係者へのヒアリング及びフローチャート、チェックリストによる「一般的名称の今後の策定方針」の作成を行った。また、医療機器の一般的名称にかかる薬事業務の環境整備のため、GS1コードを介した行政機関等のリダイレクトシステムや生成AIの活用を試み、一般的名称の検索・候補探索等の機能を有するプログラム(試行版)を作成した。
結果と考察
体外診断用医薬品及び医療機器については、新たな一般的名称を策定すべきか否か、必要な情報が一般的名称や定義の中に含まれているか否かを検討できるフローチャートとチェックリストを作成し、それを併用することができるようになった。これまで経験的であった一般的名称や定義の策定スキームを完全に定式化・明文化することまではできなかったが、ある程度の整理を持って考えることができるスキームを構築できたのではないかと考えられた。PMDAリダイレクトシステムを活用した医療機器関連情報収集アプリケーションの開発については、一方で、体外診断用医薬品の特性を踏まえた体外診断用医薬品の範囲と承認制度の見直しや分類カテゴリーの見直しについて業界団体から要望がされている事項などを含む体外診断用医薬品の薬機法上の位置づけ等の制度改正に係る事項やヒアリングで指摘された分類の整理の課題については、本分担研究のスコープには含まれていない。特に、体外診断用医薬品の薬機法上の法的課題については、令和7年1月10日の「薬機法等制度改正に関するとりまとめ」(厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会)において性能評価等の見直しは行われているものの、業界要望事項等については対応が行われていないため、次々回の薬機法の制度改正に向けた今後の更なる検討が望まれる。
結論
体外診断用医薬品及び医療機器の一般的名称の策定・選定に係る考え方を整理するためのフローチャートとチェックシート、また一般的名称の検索・候補探索等を支援する試作システムを作成するに至った。

公開日・更新日

公開日
2025-06-27
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2025-06-27
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202406014C

収支報告書

文献番号
202406014Z