文献情報
文献番号
202406006A
報告書区分
総括
研究課題名
眼球提供・あっせんにおける医療の標準化に資する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24CA2006
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
外園 千恵(京都府立医科大学 大学院医学研究科視覚機能再生外科学)
研究分担者(所属機関)
- 堀 裕一(東邦大学 医学部)
- 山口 剛史(東京歯科大学市川総合病院 眼科)
- 渡邉 和誉(公益財団法人兵庫アイバンク)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
3,520,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
日本では角膜疾患による視覚障害者が一定数存在するが、角膜提供数は減少傾向にあり、移植待機期間の延長や海外依存が問題化している。本研究は、国内の角膜移植における深刻なドナー不足の解決を目的とし、アイバンクの実態把握と機能の集約化、さらにドナー角膜の安全性検証を通じて、提供体制の改善を目指した。
研究方法
1.アイバンクの実態に関する検証
① 国内アイバンクの実態調査
国内の全アイバンクを対象に体制(運営基盤、書式の設定と管理、医療設備、担当者の人数や資格・技術)と機能(眼球提供希望者の登録や把握、眼球提供症例対応と出動の実際、強角膜片作成とその評価、移植待機患者の把握等)に関するアンケート調査を実施した。
② 海外アイバンクの実態調査
欧米・アジア諸国のアイバンクを対象に、アンケート調査および現地視察を実施した。
2.アイバンクの機能に基づく集約化の検証
上述の国内外の実態調査に基づき、「アイバンク間の業務連携」および「アイバンク機能の集約体制」について検証した。
3.ドナー角膜の安全性に関する医学的検証
HBc抗体陽性ドナーの血液・残存角膜のHBV-DNA、斡旋を受けた角膜移植患者の術前HBs抗体・HBc抗体、術後3-6か月のHBV-DNA定量モニタリングを行い、角膜移植におけるHBc抗体陽性ドナーからの安全性を検証した。
① 国内アイバンクの実態調査
国内の全アイバンクを対象に体制(運営基盤、書式の設定と管理、医療設備、担当者の人数や資格・技術)と機能(眼球提供希望者の登録や把握、眼球提供症例対応と出動の実際、強角膜片作成とその評価、移植待機患者の把握等)に関するアンケート調査を実施した。
② 海外アイバンクの実態調査
欧米・アジア諸国のアイバンクを対象に、アンケート調査および現地視察を実施した。
2.アイバンクの機能に基づく集約化の検証
上述の国内外の実態調査に基づき、「アイバンク間の業務連携」および「アイバンク機能の集約体制」について検証した。
3.ドナー角膜の安全性に関する医学的検証
HBc抗体陽性ドナーの血液・残存角膜のHBV-DNA、斡旋を受けた角膜移植患者の術前HBs抗体・HBc抗体、術後3-6か月のHBV-DNA定量モニタリングを行い、角膜移植におけるHBc抗体陽性ドナーからの安全性を検証した。
結果と考察
1.アイバンクの実態に関する検証
① 国内アイバンクの実態調査
業務体制のばらつきがあり、対応上の課題が多く抽出された。専任職員やオンコール体制が確立していない施設もあった。
③ 海外アイバンクの実態調査
11か国22アイバンクから回答を得た。日本はアイバンクの数, Co数, 摘出法・広報/啓発活動などハード面では, 海外と大きな差がないが、日本は実働が乏しい現状が明らかになった。
2.アイバンクの機能に基づく集約化の検証
東日本のモデルとして東京歯科大学市川総合病院角膜センター・アイバンク(市川市)と視覚健康財団アイバンク(新宿区)が技術的な情報交換のもと独立した運営と実績を確認することができた。西日本のモデルとして京都府立医大アイバンク(京都市)と兵庫アイバンク(神戸市)の連携を中心とし、双方の近隣県アイバンク(岡山県アイバンク、体質研究会アイバンク、奈良県アイバンク)との業務連携により、医学的にも的確に評価し、あっせんする体制が構築された。
3.ドナー角膜の安全性に関する医学的検
HBs抗原陰性HBc抗体陽性ドナーから24例が角膜移植を受けた。全例でB型肝炎発症は確認されなかった。京都府立医科大学のドナー角膜組織について、上皮および実質+内皮に分けてCLIAによるHBs抗原検査を実施したところ、HBs抗原は全ての角膜において検出されなかった(検出率0%)。すべての症例において術後フォローアップ時のHBV-PCR検査は陰性を示した。
国内アイバンクの組織構造に多くの課題が認められたことより、全国統一のマニュアル策定、教育体制の強化、体制の集約化が必要と考えられる。一方、欧米の先進国ではアイバンクは自国で自給できおり、アイバンクの数と提供数・海外角膜依存率と相関はなかった。国内でのモデル構築より、専任コーディネータがいるアイバンクが中心となって、機能の集約やアイバンク間連携を促進できる可能性が示された。HBc抗体陽性ドナーを用いた角膜移植によりHBVが伝播するリスクは極めて低い。
① 国内アイバンクの実態調査
業務体制のばらつきがあり、対応上の課題が多く抽出された。専任職員やオンコール体制が確立していない施設もあった。
③ 海外アイバンクの実態調査
11か国22アイバンクから回答を得た。日本はアイバンクの数, Co数, 摘出法・広報/啓発活動などハード面では, 海外と大きな差がないが、日本は実働が乏しい現状が明らかになった。
2.アイバンクの機能に基づく集約化の検証
東日本のモデルとして東京歯科大学市川総合病院角膜センター・アイバンク(市川市)と視覚健康財団アイバンク(新宿区)が技術的な情報交換のもと独立した運営と実績を確認することができた。西日本のモデルとして京都府立医大アイバンク(京都市)と兵庫アイバンク(神戸市)の連携を中心とし、双方の近隣県アイバンク(岡山県アイバンク、体質研究会アイバンク、奈良県アイバンク)との業務連携により、医学的にも的確に評価し、あっせんする体制が構築された。
3.ドナー角膜の安全性に関する医学的検
HBs抗原陰性HBc抗体陽性ドナーから24例が角膜移植を受けた。全例でB型肝炎発症は確認されなかった。京都府立医科大学のドナー角膜組織について、上皮および実質+内皮に分けてCLIAによるHBs抗原検査を実施したところ、HBs抗原は全ての角膜において検出されなかった(検出率0%)。すべての症例において術後フォローアップ時のHBV-PCR検査は陰性を示した。
国内アイバンクの組織構造に多くの課題が認められたことより、全国統一のマニュアル策定、教育体制の強化、体制の集約化が必要と考えられる。一方、欧米の先進国ではアイバンクは自国で自給できおり、アイバンクの数と提供数・海外角膜依存率と相関はなかった。国内でのモデル構築より、専任コーディネータがいるアイバンクが中心となって、機能の集約やアイバンク間連携を促進できる可能性が示された。HBc抗体陽性ドナーを用いた角膜移植によりHBVが伝播するリスクは極めて低い。
結論
各地域のアイバンクが連携し、機能を補完する体制づくりが求められ、統一マニュアルの策定や人材育成を行っていく。
公開日・更新日
公開日
2026-01-20
更新日
-