医薬品の国際調和された品質管理監督システムの我が国への導入に際しての最適化に関する研究

文献情報

文献番号
200940026A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品の国際調和された品質管理監督システムの我が国への導入に際しての最適化に関する研究
課題番号
H20-医薬・一般-004
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
檜山 行雄(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
研究分担者(所属機関)
  • 坂本 知昭(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医薬品規制国際調和専門家会議の医薬品品質システムガイドラインに基づいた医薬品品質管理監督システムの国内導入の最適化を検討する。
新評価技術の品質システムへの取り込みを通じ、高度な医薬品品質保証をめざす。
研究方法
2008年から開始されたICH Q8、 Q9、 Q10実践作業部会におけるPharmaceutical Quality System (PQS)テーマにおける議論を通じ、国際的な課題を抽出・検討をする。ICH Q10医薬品品質システムガイドラインは22年2月19日に厚生労働省より通知された。通知と同時に公表されたパブリックコメント及びその回答から課題を選び、又、学会・講演会などにおける質疑から問題点を考察する。変更管理システムガイドラインは20年度に決めた修正方針に基づき研究班として最終のものとする。高度品質分析・評価技術に関する研究では遠赤外/テラヘルツを含む赤外領域の電磁波を用いて異なる製錠プロセス間で得られる品質特性の違いに関する分光学的解析を行う。
結果と考察
パブリックコメントへの意見などの考察から、Q10の国内導入を進めるためには品質関連担当者だけではなく企業の経営層へ対する広報活動も必要であると結論した。変更管理システムガイドライン案に寄せられた意見を参考にし、修正を行った。
直打法、撹拌造粒法、及び流動層造粒法について、テオフィリンを主薬成分とする同一処方によるモデル錠剤を調製し得られた造粒物及び錠剤について測定を行った。また、遠赤外/テラヘルツ吸収に関する分光学的基礎研究として、位置構造異性体をもつアミノ酸及びその脱水酸化アミノ酸を用いた吸収帰属アプローチを検討した。
結論
国際調和された包括的品質管理監督システムがわが国に導入されることにより、製造販売業としての製薬企業の品質関係の責任(企業経営陣の品質へのコミットメント)の体系化が推進される。それにより、流通する医薬品の品質向上につながり、一方では、平成17年施行の改正薬事法医薬品品質関係の規制体系の効率化を進める効果が期待できる。又、新評価技術の品質システムへの取り込みを通じ、高度な医薬品品質保証が達成できる。

公開日・更新日

公開日
2011-06-11
更新日
-