地域密着型医療における有床診療所の役割に関する研究

文献情報

文献番号
200937063A
報告書区分
総括
研究課題名
地域密着型医療における有床診療所の役割に関する研究
課題番号
H21-医療・指定-002
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
森山 幹夫(国立国際医療研究センター 国立看護大学校)
研究分担者(所属機関)
  • 川口典男(埼玉県立大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
2,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
日本の地域医療の最前線は全国約11,000の有床診療所である。しかし、その数は年々減少の一途をたどっている。産科、小児科を中心に顕在している医療の崩壊を防ぐには、有床診療所など最前線の医療機関の活躍が必要である。医療を守るためには時間を要する医師養成の増加のみでは対応しきれず、小回りのきく、病院と診療所の中間的存在である日本独自の有床診療所の機能を改めて見直し、医療に対する国民の信頼と安心感を取り戻すことが必要である。このために本研究を実施したが、少子高齢化の急進、地方の過疎化の現在、有床診療所の現状を精査・把握し将来の役割分担を明確化し活用することが急務であることが分かった。
研究方法
調査で得られた知見を利用して、現実の政策に資するように提言を行う支援ができた。
アンケート調査の方法では得ることの出来ない地域の実情に応じた有床診療所の活用例を調査検討することで、地域を網羅する有床診療所の有効活用に資する資料収集を行った。具体的には全国の中でも九州及び四国ブロックに関して、それぞれ有床診療所の減少、良いパフォーマンスを残している有床診療所の実際について詳細に報告書にまとめることができた。
これら、調査に基づいた知見、地域での特徴ある有床診療所の利活用事例の収集で得られた知見に基づいて、今後の地域における有床診療所の役割や機能の明確化について、政策につながる提言をまとめることができた。
結果と考察
マクロレベルの有床診療所の現状把握として医療一般データを有床診療所の視点から整理することができ、先駆的な取組みについて精査し、有床診療所、自治体、利用者特に高齢者受診者が多いこともあり利用者サイドを巻き込んだ事例調査を行い、地域における特色ある有床診療所の活用事例を得ることができた。有床診療所の経営状況の研究を行うことができた。
結論
有床診療所の地域医療における位置づけ、利用者から見た役割が明らかになったことで、有床診療所の効果的な役割を見出し、これからは減少に歯止めをかけることも期待できる。

公開日・更新日

公開日
2010-05-20
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200937063C