文献情報
文献番号
200936255A
報告書区分
総括
研究課題名
好酸球性食道炎/好酸球性胃腸炎の疾患概念確立と治療指針作成のための臨床研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H21-難治・一般-200
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
木下 芳一(島根大学医学部)
研究分担者(所属機関)
- 千葉 勉(京都大学 医学研究科・消化器内科学)
- 松井 敏幸(福岡大学筑紫病院 消化器科)
- 松本 主之(九州大学病院 消化管内科)
- 坂本 長逸(日本医科大学 医学部・消化器内科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
15,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
好酸球性食道炎と胃腸炎は食道または胃腸管の粘膜に著明な好酸球の浸潤が認められ、これが引き起こす炎症のために、食道、胃、小腸/大腸の生理的な機能が障害される難治性の疾患である。本研究では好酸球性食道炎と好酸球性胃腸炎の日本での実態を明らかとし、その実態に基づいて国内の診断基準を統一し、均一な治療を提供するための診断基準と治療指針を作成する。
研究方法
日本消化器病学会の全認定施設に手紙を郵送し、好酸球性食道炎と胃腸炎の実態調査への協力を依頼した。
さらに、ホームページを立ち上げ、これを通じて情報提供を呼びかけた。
また、過去の症例報告を系統的な検索をし、情報収集を行った。
最後に、日本人のこれら2疾患の特徴、実体を加味した診断基準と治療の指針を作成した。
さらに、ホームページを立ち上げ、これを通じて情報提供を呼びかけた。
また、過去の症例報告を系統的な検索をし、情報収集を行った。
最後に、日本人のこれら2疾患の特徴、実体を加味した診断基準と治療の指針を作成した。
結果と考察
過去5年内に新たに日本国内で診断され、治療をうけた好酸球性食道炎は36例、好酸球性胃腸炎は149例であった。
好酸球性食道炎の臨床データを解析すると、①平均年齢51才(26~79才)。②男性が80%。③初発症状は嚥下障害が最も多い。④食道壁の著明な肥厚を有する例が64%を占める。⑤内視鏡検査を行うと、食道粘膜に白斑、縦走溝が気管様の狭窄よりも高頻度に観察される。⑥末梢血中の好酸球の増加を認める例は30%。⑦44%の例には何らかのアレルギー疾患を合併している、の7つの点が明らかとなった。
好酸球性胃腸炎のデータを解析すると、①平均年齢46才(7~85才)。②男女比はほぼ同数。③初発症状は腹痛と下痢を同時に有する例が最も多い。④約90%の例で末梢血中に著明な好酸球の増加がある。⑤46%の例で何らかのアレルギー疾患を合併している、の5つの点が明らかとなった。
実態調査の結果をもとに、日本人用の診断基準案を作成したが、好酸球性食道炎の診断基準に食道粘膜中に1視野あたり20個以上の好酸球が存在するという点以外には客観的な診断マーカーを組み込むことができず、主観的なマーカーに頼らざるをえない状況であった。今後診断の客観的なマーカーとなりうるIL-5、eotaxin-3等の末梢血中、食道、胃・腸粘膜組織中の測定を行い、これらがマーカーとなりうるか否かについて検討を行っていく。
好酸球性食道炎の臨床データを解析すると、①平均年齢51才(26~79才)。②男性が80%。③初発症状は嚥下障害が最も多い。④食道壁の著明な肥厚を有する例が64%を占める。⑤内視鏡検査を行うと、食道粘膜に白斑、縦走溝が気管様の狭窄よりも高頻度に観察される。⑥末梢血中の好酸球の増加を認める例は30%。⑦44%の例には何らかのアレルギー疾患を合併している、の7つの点が明らかとなった。
好酸球性胃腸炎のデータを解析すると、①平均年齢46才(7~85才)。②男女比はほぼ同数。③初発症状は腹痛と下痢を同時に有する例が最も多い。④約90%の例で末梢血中に著明な好酸球の増加がある。⑤46%の例で何らかのアレルギー疾患を合併している、の5つの点が明らかとなった。
実態調査の結果をもとに、日本人用の診断基準案を作成したが、好酸球性食道炎の診断基準に食道粘膜中に1視野あたり20個以上の好酸球が存在するという点以外には客観的な診断マーカーを組み込むことができず、主観的なマーカーに頼らざるをえない状況であった。今後診断の客観的なマーカーとなりうるIL-5、eotaxin-3等の末梢血中、食道、胃・腸粘膜組織中の測定を行い、これらがマーカーとなりうるか否かについて検討を行っていく。
結論
好酸球性食道炎36例、好酸球性胃腸炎149例を集積した。これらの例を解析し診断指針案と治療指針案を作成した。
公開日・更新日
公開日
2010-05-27
更新日
-