文献情報
文献番号
200936237A
報告書区分
総括
研究課題名
新規診断マーカーCTPを用いた難治性内耳疾患の多施設検討
課題番号
H21-難治・一般-182
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
池園 哲郎(日本医科大学)
研究分担者(所属機関)
- 松田 秀樹(横浜市立大学)
- 萩森 伸一(大阪医科大学)
- 小川 洋(福島県立医科大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
8,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
難聴・平衡障害の原因疾患「外リンパ瘻」は迅速に手術治療を行うことで劇的な治療効果が得られる疾患である。本研究の目的は外リンパ瘻の新たな確定診断法を開発して、早期に確定診断し、治癒率の向上をもたらすことにある。また、特発性内耳疾患である突発性難聴、メニエール病などの発症原因として外リンパ瘻がどの程度含まれるのか検討する。
研究方法
我々は、検査結果を客観的な基準によって保証するため、下記3ポイントを実施しており、良好かつ適正な精度管理が得られている。
1. ヒト・リコンビナントCTPタンパクを内部標準(標品)として使用。
2. 最新式イメージアナライザーで最適なSN比をもつ結果画像を選定。
3. 臨床経過を知らない第3者的立場の担当者が結果判定。
この方法で良好な再現性が得られ検査の精度管理が可能になった。今回は前向き検討のための統計学的検討(1)と、CTP検出法の診断能評価、診断マーカーとしてのCTPの妥当性の評価を行った(2)。
1. ヒト・リコンビナントCTPタンパクを内部標準(標品)として使用。
2. 最新式イメージアナライザーで最適なSN比をもつ結果画像を選定。
3. 臨床経過を知らない第3者的立場の担当者が結果判定。
この方法で良好な再現性が得られ検査の精度管理が可能になった。今回は前向き検討のための統計学的検討(1)と、CTP検出法の診断能評価、診断マーカーとしてのCTPの妥当性の評価を行った(2)。
結果と考察
結果
1. 統計学的検討:CTP検出法の診断性能を評価するために必要な項目は、特異度、感度、陽性尤度比、陰性尤度比、そしてそれぞれ値の95%信頼区間である。
2. CTP検出法の診断能評価:検出限界をヒトリコンビナントCTP蛋白0.27ngと設定し、検査を規準化した。その検査法を用いて、CTP発現特異性、蛋白安定性、ヒト外リンパ検出感度、臨床検体の検出感度を検討した。
考察
本年度1年間の本研究で、下記2点を明らかにした。研究は極めて順調に進んでいる。
1.「前向き試験」として進めていくために、統計学的検討を行った。
2. CTP検出法検査を規準化し、CTP蛋白安定性、検査感度等を測定した。
1. 統計学的検討:CTP検出法の診断性能を評価するために必要な項目は、特異度、感度、陽性尤度比、陰性尤度比、そしてそれぞれ値の95%信頼区間である。
2. CTP検出法の診断能評価:検出限界をヒトリコンビナントCTP蛋白0.27ngと設定し、検査を規準化した。その検査法を用いて、CTP発現特異性、蛋白安定性、ヒト外リンパ検出感度、臨床検体の検出感度を検討した。
考察
本年度1年間の本研究で、下記2点を明らかにした。研究は極めて順調に進んでいる。
1.「前向き試験」として進めていくために、統計学的検討を行った。
2. CTP検出法検査を規準化し、CTP蛋白安定性、検査感度等を測定した。
結論
外リンパ瘻は手術により完治が望める疾患である。本検査の普及により早期診断・治療が可能になり、治癒率が大きく改善し、保険医療の適正な運用をもたらす。後遺障害に悩む症例が減り、健康で労働可能な成人数を増加させる。本検査は世界で初めて外リンパ瘻の生化学的確定診断を可能にするものであり、国内外の臨床家、基礎研究者から多くの注目を集めている。今後、本研究成果を広め、国内外でマルチセンタースタディーを行う予定である。
公開日・更新日
公開日
2010-08-18
更新日
-