文献情報
文献番号
202326007A
報告書区分
総括
研究課題名
自治体における災害時保健活動マニュアルの策定及び活動推進のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22LA1006
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
宮崎 美砂子(国立大学法人千葉大学 大学院看護学研究院)
研究分担者(所属機関)
- 尾島 俊之(浜松医科大学 医学部 健康社会医学講座)
- 奥田 博子(国立保健医療科学院 健康危機管理研究部)
- 春山 早苗(自治医科大学 看護学部)
- 雨宮 有子(千葉県立保健医療大学 健康科学部看護学科)
- 吉川 悦子(高橋 悦子)(日本赤十字看護大学 看護学部)
- 岩瀬 靖子(本間 靖子)(千葉大学大学院看護学研究院 生活創成看護学部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
3,847,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の目的は、災害時において自治体の保健活動推進を図る災害時保健活動マニュアルの策定及びその活用を災害時及び平時において推進する方法及び体制を明らかにし、市町村における災害時保健活動マニュアルの策定及び活用に役立つガイドを作成し提示することである。
研究方法
本研究は2年間で構成し、研究2年目である本年度は、4つの分担研究すなわち「分担研究1:全国自治体を対象とした災害時保健活動マニュアルの策定・活用状況の実態調査-特別区への追加調査」、「分担研究2:市町村における災害時保健活動マニュアルの策定及び活用のためのガイド(案)の作成」、「分担研究3:市町村における災害時保健活動マニュアルの策定及び活用のためのガイド(案)に対する意見調査」、「分担研究4:市町村における災害時保健活動マニュアルの策定及び活用のためのガイド(本編及び別冊)の提示」に取り組んだ。
結果と考察
作成したガイドは、本編と別冊により構成され、本編では、1.ガイドの趣旨、2.マニュアル策定・見直しにあたり基本とする12項目の解説、3.マニュアルの活用の例示、用語解説、から成る構成とした。また、別冊は、書き込みながら作成する“はじめてのマニュアル策定”として、初めてマニュアル策定に取り組む際に、書き込みながら作成できるひな形を示した。本ガイドの特徴は、市町村のマニュアル策定と活用の取組が進むように、取組の方向性を示したこと、ガイドの本編にはマニュアルの策定・見直しにあたり基本とする12の基本項目の解説とチェック事項を示し、別冊にひな形を提示したこと、想定する使用者やマニュアル策定の位置づけや体制づくりについて記載し、マニュアル策定のプロセスが関係者との合意形成や連携できる関係づくりに役立つことを明示したことである。今後の課題として、本ガイドが市町村におけるマニュアル策定や見直し・活用の場面で活用されることにより、ガイドの有効性や実用性を引き続き確認し、追加すべき事項を明らかにしていくことが挙げられる。
結論
4つの分担研究への取組により、市町村における災害時保健活動マニュアルの策定・活用のためのガイド(本編及び別冊)を作成した。本ガイドは、マニュアル策定と活用のための取組の方向性を示したことで、市町村の保健活動従事者が、策定に一歩踏み出したり、見直し・活用したりすることに役立つ。マニュアルの策定や見直し。活用には、地域防災企画や関連マニュアルとの整合性の担保や、他部署との合意形成が必要であり、都道府県や県型保健所によるガイドを活用した市町村支援も期待される。
公開日・更新日
公開日
2025-01-20
更新日
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