パーキンソン病および類縁疾患患者iPS細胞を用いた病態解明

文献情報

文献番号
200936071A
報告書区分
総括
研究課題名
パーキンソン病および類縁疾患患者iPS細胞を用いた病態解明
課題番号
H21-難治・一般-016
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
高橋 良輔(京都大学 大学院医学研究科・臨床神経学)
研究分担者(所属機関)
  • 井上 治久(京都大学 物質-細胞統合システム拠点・iPS細胞研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
パーキンソン病(PD)の臨床診断は、臨床症状と画像診断などを含む多角的状況証拠を積み上げることによりなされているが、非典型的な場合も多く、正確な診断はレビー小体と呼ばれる細胞質内疑集体の出現を伴う黒質ドーパミン神経細胞変性を中心的特徴とする死後脳の病理組織学的所見に基づく。本研究は、パーキンソン病および類縁疾患の診断用分子生物学的バイオマーカーの同定およびその診断技術の確立を目的としている。
研究方法
申請者は、これまでの研究から、構造異常を起こしたミスフォールドタンパク質の蓄積により神経変性が生じると考えている。本申請研究では、難病であるパーキンソン病およびその類縁疾患について、患者さんへの適切な説明及びそれに基づく同意取得の下、皮膚細胞を収集し、患者皮膚細胞バンクを構築する。
結果と考察
結果:17名のパーキンソン病患者より皮膚線維芽細胞を樹立した。内訳は、遺伝性6名、孤発性11名である。また、類縁疾患として、3名の多系統萎縮症患者より皮膚線維芽細胞を樹立した。
考察:目標としていた数のパーキンソン病とその類縁疾患の皮膚皮膚線維芽細胞を樹立した。ただし、iPS細胞樹立とその解析は、今後の課題である。
結論
本研究資金により、パーキンソン病およびその類縁疾患の皮膚線維芽細胞を集積した。本研究は、患者由来組織を使用するため、通常の基礎研究よりも、時間を要し、また、発展途上の技術を用いており、研究費の面での長期的な支援を要する。

公開日・更新日

公開日
2010-06-08
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200936071C