文献情報
文献番号
200936063A
報告書区分
総括
研究課題名
HTLV-I関連脊髄症(HAM)患者データベースと検体バンクの確立による関東の研究拠点機関形成
研究課題名(英字)
-
課題番号
H21-難治・一般-008
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
山野 嘉久(聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 佐藤 知雄(聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター)
- 新谷 奈津美(聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター)
- 久保田 龍二(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科)
- 中村 龍文(長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科)
- 齊藤峰輝(琉球大学大学院 医学研究科)
- 竹之内 徳博(関西医科大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
HTLV-1関連脊髄症(HAM)は、本邦での推定患者約1500人と稀な神経難病で、患者は様々な医療機関に点在しているため情報が集約されず、病態・治療研究が進展しない原因となっている。また近年、HTLV-1感染者は関東や近畿など大都市圏で増加傾向にあり、対策には全国的な取り組みが必要である。本研究は、これまでHAMの研究拠点がなかった地域(関東、近畿、沖縄)に研究拠点を設置、主なHAM研究拠点地域(鹿児島、長崎)と連携してネットワークを構築し、研究に必要な患者の臨床情報の蓄積、生体試料を効率的に収集・バンク化する体制を整備することを目的とする。
研究方法
1)関東でHAM専門外来を開設し、診療の現状を把握、詳細な臨床情報を蓄積すると共に、患者検体を採取し、末梢血単核球細胞(PBMC)、血清、DNAを保存・バンク化する。
2)研究分担者とネットワークを構築し、全国的な生体試料の収集・保存状況等を把握する。
2)研究分担者とネットワークを構築し、全国的な生体試料の収集・保存状況等を把握する。
結果と考察
1)関東でのHAM外来において、63名の患者の臨床情報及び検体を得た。その結果、1,疾患認知度が低く診断に時間を要する、2,疾患活動性評価の為の検査が実施されていない、3,疾患の重症度に応じた治療がなされていない、などの実態が明らかになった。この原因として、HAMの疾患活動性を評価する検査方法や結果の解釈方法、治療方針決定方法に関する情報不足が考えられ、全国的な診療レベル向上には、「診療・治療指針の作成」に関する研究が急務だと考える。また採取した検体は、PBMC、血清、DNAを保存・バンク化する体制を構築した。
2)分担研究者らとのネットワーク構築により、今年度、HAM患者総数約1500人のうち233例の臨床情報・生体試料を収集・保存し、それらの検体を用いた病態研究の進展も多く得られた。これだけ多数の検体が高い品質で保存されているのは世界でも類をみず、今後は国の難病バンクとの連携を図るなどして、本体制を維持して研究基盤を強化すると共に、国内外の研究機関に生体試料を提供し共同研究を加速させる体制を整備していく必要がある。
2)分担研究者らとのネットワーク構築により、今年度、HAM患者総数約1500人のうち233例の臨床情報・生体試料を収集・保存し、それらの検体を用いた病態研究の進展も多く得られた。これだけ多数の検体が高い品質で保存されているのは世界でも類をみず、今後は国の難病バンクとの連携を図るなどして、本体制を維持して研究基盤を強化すると共に、国内外の研究機関に生体試料を提供し共同研究を加速させる体制を整備していく必要がある。
結論
本研究により、HAM患者のデータベースと検体バンク体制の確立を基礎とした「専門家による拠点形成とその組織化」は、効率的な臨床情報・生体試料収集と研究推進を可能にすることが示された。また関東におけるHAM専門外来の実施により、診療における問題点が浮き彫りになり、全国的な診療の向上には、診療・治療指針の作成と情報の発信・共有が急務であることが示唆された。
公開日・更新日
公開日
2010-04-23
更新日
-