難治性疾患克服研究の評価ならびに研究の方向性に関する研究

文献情報

文献番号
200936047A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性疾患克服研究の評価ならびに研究の方向性に関する研究
課題番号
H20-難治・一般-039
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
千葉 勉(京都大学 医学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 稲垣 暢也(京都大学 医学研究科)
  • 田嶼 尚子(東京慈恵会医科大学 内科学講座)
  • 岡本 真一郎(慶應義塾大学 医学部)
  • 小池 隆夫(北海道大学大学院 医学研究科)
  • 作田 学(日本赤十字社医療センター 神経内科)
  • 中村 耕三(東京大学医学部附属病院)
  • 宮坂 信之(東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究院)
  • 山田 祐一郎(秋田大学 医学部)
  • 高橋 良輔(京都大学 医学研究科)
  • 苅田 典生(神戸大学大学院 医学研究科 )
  • 三森 経世(京都大学 医学研究科)
  • 山本 一彦(東京大学大学院 医学系研究科)
  • 吉原 博幸(京都大学医学部附属病院)
  • 黒田 知宏(京都大学医学部附属病院)
  • 石原 謙(愛媛大学医学部附属病院)
  • 木村 映善(愛媛大学医学部附属病院)
  • 小林 慎治(愛媛大学医学部附属病院)
  • 武村 真治(国立保健医療科学院公衆衛生政策部)
  • 金谷 泰宏(国立保健医療科学院政策科学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
68,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、まず難治性疾患克服研究事業における疾患別臨床研究について包括的な評価をおこない、今後の研究の方向性について提言することを目的とした。さらに、現在難治性疾患に対して臨床調査個人票が提出され、患者の認定、疾病の統計などに使用されているが、必ずしも有効に活用されていない。このため今回、臨床調査個人票について見直しをおこない、共通入力システムの構築を試みた。
研究方法
(1) 各研究班から提出された2008年度の報告書、発表論文、さらにアンケート調査を資料として各研究班の評価をおこなった。
(2) 消化器疾患(クローン病、原発性胆汁性肝硬変)、膠原病(SLE, 結節性多発性動脈炎)、神経疾患(パーキンソン病、多発性硬化症)の臨床調査個人票について、共通の入力システムの構築を試みた。
結果と考察
(1) かなり長期にわたって研究の進展が見られない領域がある。
(2) 診療ガイドラインや診断治療指針策定について、複数の研究班や学会などが合同で検討していく試みが増加しているが、こうした動きは是非とも広げていく必要があると考えられた。
(3) 薬物の治療効果や病因について、ゲノムワイドな研究などがなされつつあるが、全体的に症例数が少なく、班全体の協力が十分でない例が多かった。
(4) 患者数や発症数の把握などは、アンケート調査では十分でなく、今後、臨床調査個人票の全国入力システムの構築などの必要性が考えられた。
(5) 臨床調査個人票については、消化器疾患と膠原病については、症状、検査所見などを一つの入力システムにまとめることが可能と考えられたが、神経疾患については、個々の疾患によって検査の重要性、症状の広がり、強さなどの評価が異なるために、統一した入力システムの構築が困難であった。
結論
(1) 各班の評価において、1)各班どうしの研究協力の推進、2)発症率などについて、各班と疫学調査研究班との協力など、研究班横断的な研究協力が必要であると考えられた。
(2) 臨床調査個人票については、一つの入力システムにまとめる試みをおこなったが、様々な問題点が指摘され、今後さらなる検討が必要と考えられた。

公開日・更新日

公開日
2010-06-07
更新日
-