文献情報
文献番号
202321060A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機器の安定供給のための体制整備に資する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22IA2011
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
櫻井 淳(国立大学法人 岡山大学 岡山大学病院 新医療研究開発センター)
研究分担者(所属機関)
- 伊東 孝(岡山大学 新医療研究開発センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
1,937,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
新型コロナウイルス感染症流行時に、医療機器の供給が不安定となったことから、安定供給への関心が高まっている。また,医療機器基本計画改定案策定タスクフォースでも医療機器の安定供給に関して議論されている。
医療機器の供給不安は国民の安全・安心に対する新たなリスクとして顕在化しており,安定供給のための体制整備は今後の課題となっている。また,将来的にはパンデミック等の有事に対応するべく保健・医療分野の対応力の強化が求められる可能性もある。
こうした背景を踏まえ、本研究においては、患者の治療に必要な医療機器が安定的に供給されることを目的に「医療機器の安定供給のための体制整備に資する研究」をテーマとし、国内の医療機器の安定供給の推進における障壁を調査した。令和4年度は保険医療材料のうち災害や新興感染症発生時等の特定状況下で安定供給に支障を来す可能性が高い医療機器を特定・原因調査し、対応策を検討した。令和5年度では令和4年度で検討した対応策を踏まえ、途絶または不足した場合に医療全般に著しい影響を及ぼす医療機器に関して調査を進めた。
医療機器の供給不安は国民の安全・安心に対する新たなリスクとして顕在化しており,安定供給のための体制整備は今後の課題となっている。また,将来的にはパンデミック等の有事に対応するべく保健・医療分野の対応力の強化が求められる可能性もある。
こうした背景を踏まえ、本研究においては、患者の治療に必要な医療機器が安定的に供給されることを目的に「医療機器の安定供給のための体制整備に資する研究」をテーマとし、国内の医療機器の安定供給の推進における障壁を調査した。令和4年度は保険医療材料のうち災害や新興感染症発生時等の特定状況下で安定供給に支障を来す可能性が高い医療機器を特定・原因調査し、対応策を検討した。令和5年度では令和4年度で検討した対応策を踏まえ、途絶または不足した場合に医療全般に著しい影響を及ぼす医療機器に関して調査を進めた。
研究方法
令和4年度までの調査研究においてa:途絶または不足した場合に国民の生命に著しい影響を及ぼす医療機器、b: a以外の安定確保すべき医療機器(対象疾病・病態において重篤性・緊急性がある、かつ代替機器・代替療法がない医療機器)の一部が選定できており、令和5年度ではさらに階層化を進めるために下記のステップで調査研究を進めた。
ステップ1:カテゴリーb (a以外の安定確保すべき医療機器(対象疾病・病態において重篤性・緊急性がある、かつ代替機器・代替療法がない医療機器)の定義見直し
従来の定義として、①対象疾病・病態の重篤性・緊急性があること、②代替機器・代替療法が存在しない医療機器に加え、③途絶または不足した場合に医療全般に著しい影響を及ぼす医療機器を追加した。
ステップ2:調査方法の検討
上記の定義に基づいた医療機器の選定を行うにあたり、調査方法を検討した。Ⅲ途絶または不足した場合に医療全般に著しい影響を及ぼす医療機器として「消費される量の多い医療機器」とし、医療機器卸売業者から購入実績データの提供をしていただくべく、協力企業を模索した。
ステップ3:医療機器ごとの医療機関における購入データを解析
医療機器卸売業者から製品ごとの購入機関数、購入数、購入金額を収集した( 令和5年7月~令和5年9月の病院購買データ) 約9万品目のデータを640のカテゴリーに分類した後、以下の妥当性を検討会で確認した。
・用途別のカテゴリー分け
・特定臓器、不特定の大別に関して
・カテゴリーごとの妥当性
ステップ4:データの解析(1次、2次解析)
データの解析にあたり、以下の方針について検討会を通じて進めた。
・特定臓器、不特定の大別で解析
・各項目の採用病院の分布の調査結果を照合
・採用数が少なく機器の購入に偏在がかかるものに関しては除外
・一般衛生材料と区別がつかない機器に関しては除外
・購入数量で比較するにあたり、採用機関数で除した数値を比較に採用した
ステップ5:妥当性の検証
データの解析結果を医師らに意見聴取した後、検討会にて検証を実施し、妥当性を確認の上、本データの位置づけに関して意見を取りまとめた。
調査結果の検証により、医療機器に関して必要性に応じたカテゴリー分けを行うことは困難であり、今回の調査結果はあくまで「取り扱いの数量が大きかった品目」として640項目のカテゴリーから特定臓器(専門性の高い医療機器)60項目と不特定(専門性の高くない一般的に使用される医療機器)60項目のリストを作成し報告することとした。
ステップ1:カテゴリーb (a以外の安定確保すべき医療機器(対象疾病・病態において重篤性・緊急性がある、かつ代替機器・代替療法がない医療機器)の定義見直し
従来の定義として、①対象疾病・病態の重篤性・緊急性があること、②代替機器・代替療法が存在しない医療機器に加え、③途絶または不足した場合に医療全般に著しい影響を及ぼす医療機器を追加した。
ステップ2:調査方法の検討
上記の定義に基づいた医療機器の選定を行うにあたり、調査方法を検討した。Ⅲ途絶または不足した場合に医療全般に著しい影響を及ぼす医療機器として「消費される量の多い医療機器」とし、医療機器卸売業者から購入実績データの提供をしていただくべく、協力企業を模索した。
ステップ3:医療機器ごとの医療機関における購入データを解析
医療機器卸売業者から製品ごとの購入機関数、購入数、購入金額を収集した( 令和5年7月~令和5年9月の病院購買データ) 約9万品目のデータを640のカテゴリーに分類した後、以下の妥当性を検討会で確認した。
・用途別のカテゴリー分け
・特定臓器、不特定の大別に関して
・カテゴリーごとの妥当性
ステップ4:データの解析(1次、2次解析)
データの解析にあたり、以下の方針について検討会を通じて進めた。
・特定臓器、不特定の大別で解析
・各項目の採用病院の分布の調査結果を照合
・採用数が少なく機器の購入に偏在がかかるものに関しては除外
・一般衛生材料と区別がつかない機器に関しては除外
・購入数量で比較するにあたり、採用機関数で除した数値を比較に採用した
ステップ5:妥当性の検証
データの解析結果を医師らに意見聴取した後、検討会にて検証を実施し、妥当性を確認の上、本データの位置づけに関して意見を取りまとめた。
調査結果の検証により、医療機器に関して必要性に応じたカテゴリー分けを行うことは困難であり、今回の調査結果はあくまで「取り扱いの数量が大きかった品目」として640項目のカテゴリーから特定臓器(専門性の高い医療機器)60項目と不特定(専門性の高くない一般的に使用される医療機器)60項目のリストを作成し報告することとした。
結果と考察
調査結果の検証により、医療機器に関して必要性に応じたカテゴリー分けを行うことは困難であり、今回の調査結果はあくまで「取り扱いの数量が大きかった品目」として640項目のカテゴリーから特定臓器(専門性の高い医療機器)60項目と不特定(専門性の高くない一般的に使用される医療機器)60項目のリストを作成し報告することとした。
結論
途絶または不足した場合に医療全般に著しい影響を及ぼす医療機器に関して、「消費される量の多い医療機器」の観点から医療機器卸売業者の実績を調査・解析した結果、様々なリソースを複合的に評価することが困難であったこと、医療機器と医療技術の関連が密接に関連していることから、当初の目的であった重要度によるカテゴリー分けにあたって線引きは困難であった。
本研究で作成したリストについては、今後の医療機器の安定供給の研究・検討に活用されることが想定される。今後エビデンスに基づく適切な施策の検討に資するとともに、こうした資料が公表されることにより、医療機器開発に関心を有するアカデミアや企業がより安定供給も意識した開発を行うための参考資料とすることが可能となる。
本研究で作成したリストについては、今後の医療機器の安定供給の研究・検討に活用されることが想定される。今後エビデンスに基づく適切な施策の検討に資するとともに、こうした資料が公表されることにより、医療機器開発に関心を有するアカデミアや企業がより安定供給も意識した開発を行うための参考資料とすることが可能となる。
公開日・更新日
公開日
2024-09-27
更新日
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