臨床研修の到達目標・方略・評価等の見直しに向けた研究

文献情報

文献番号
202321041A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研修の到達目標・方略・評価等の見直しに向けた研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
21IA2003
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
福井 次矢(東京医科大学 茨城医療センター)
研究分担者(所属機関)
  • 大滝 純司(東京医科大学 医学教育学分野)
  • 片岡 仁美(臼井 仁美)(京都大学, 医学教育・国際化推進センター)
  • 高橋 誠(北海道大学 大学院医学研究院)
  • 高村 昭輝(金沢医科大学 医学教育学)
  • 野村 英樹(金沢大学附属病院 総合診療部)
  • 前野 哲博(筑波大学 医学医療系)
  • 村岡 亮(昭和大学 医学教育学講座)
  • 大出 幸子(財団法人 聖ルカ・ライフサイエンス研究所 臨床疫学進センター)
  • 有岡 宏子(聖路加国際大学 聖路加国際病院一般内科)
  • 大谷 典生(聖路加国際大学 聖路加国際病院 救急部・救命救急センター)
  • 小林 大輝(東京医科大学・茨城医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
1,274,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
令和2(2020)年度の大きく改定された医師臨床研修制度における到達目標、方略・評価への遵守状況を把握し、さらなる改善に向けて課題を抽出することである。

研究方法
そのために、2つの調査研究を計画した。一つは、年度末に厚生労働省が行っている、全国の臨床研修病院の研修医、指導医、プログラム責任者にアンケート調査に必要な質問項目を組み込み、得られた結果を解析すること、もう一つは、比較的少数の上級医や指導医を対象にフォーカスインタビューを行い、その結果を解析することである。
結果と考察
得られたアンケート結果はそれぞれ、平成31年度6,806名、令和2年度7,382名、令和3年度7,248名であった。平均年齢はいずれの年度でも27.9歳、女性の占める割合は33%であった。臨床研修到達目標における、自己評価の改定前後比較では14項目すべてにおいて、到達目標改訂前(令和2年度)から改定後(令和3年度)にかけて、自己評価の上昇が認められた。いずれの項目でも統計学的有意差を認めたが、特に[医師としての基本的価値観(平均0.24上昇)]、[医学・医療における倫理性(平均0.23上昇)]及び[一般外来における診察能力(平均0.24上昇)]にて大きく上昇を認めた。一方で、[科学的探究(平均0.04上昇)]と[地域医療における診察能力(平均0.03上昇)]は、あまり大きな変化を認めなかった。また、令和3年度内調査項目にある卒前教育で学ぶべき項目に関しては、[プライマリケア能力・基本的臨床能力(41.4%)]、[臨床推論(診察能力)(39.3%)]及び[医学英語(36.6%)]が高率である、一方[社会的使命と公衆衛生への寄与(5.0%)]、[利他的な態度(4.0%)]及び[人間性の尊重(4.9%)]では、回答数が少なかった。
結論
本研究は、厚生労働省が各年度末に行っている臨床研修修了者アンケート結果の、平成31年度から令和3年度までの三箇年度を対象とした後ろ向き比較研究である。結果を経時的な変化を評価するとともに、特に研修医到達目標に対する研修修了時点での自己評価を臨床研修プログラム改訂前後(前:令和2年度、後:令和3年度)で比較検討した。医師臨床研修制度の次回の見直しが令和6(2025)年度に予定されていることから、今後の見直しの効果判定を行う際に、本研究で得られたデータが役立つものと思われる。

公開日・更新日

公開日
2025-05-01
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
202321041B
報告書区分
総合
研究課題名
臨床研修の到達目標・方略・評価等の見直しに向けた研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
21IA2003
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
福井 次矢(東京医科大学 茨城医療センター)
研究分担者(所属機関)
  • 大滝 純司(東京医科大学 医学教育学分野)
  • 片岡 仁美(臼井 仁美)(京都大学, 医学教育・国際化推進センター)
  • 高橋 理(聖路加国際大学・専門職大学院・公衆衛生学研究科)
  • 高橋 誠(北海道大学 大学院医学研究院)
  • 高村 昭輝(金沢医科大学 医学教育学)
  • 野村 英樹(金沢大学附属病院 総合診療部)
  • 前野 哲博(筑波大学 医学医療系)
  • 村岡 亮(昭和大学 医学教育学講座)
  • 大出 幸子(財団法人 聖ルカ・ライフサイエンス研究所 臨床疫学進センター)
  • 有岡 宏子(聖路加国際大学 聖路加国際病院一般内科)
  • 大谷 典生(聖路加国際大学 聖路加国際病院 救急部・救命救急センター)
  • 小林 大輝(東京医科大学・茨城医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
令和2(2020)年度の大きく改定された医師臨床研修制度における到達目標、方略・評価への遵守状況を把握し、さらなる改善に向けて課題を抽出することである。

研究方法
そのために、2つの調査研究を計画した。一つは、年度末に厚生労働省が行っている、全国の臨床研修病院の研修医、指導医、プログラム責任者にアンケート調査に必要な質問項目を組み込み、得られた結果を解析すること、もう一つは、比較的少数の上級医や指導医を対象にフォーカスインタビューを行い、その結果を解析することである。
結果と考察
得られたアンケート結果はそれぞれ、平成31年度6,806名、令和2年度7,382名、令和3年度7,248名であった。平均年齢はいずれの年度でも27.9歳、女性の占める割合は33%であった。臨床研修到達目標における、自己評価の改定前後比較では14項目すべてにおいて、到達目標改訂前(令和2年度)から改定後(令和3年度)にかけて、自己評価の上昇が認められた。いずれの項目でも統計学的有意差を認めたが、特に[医師としての基本的価値観(平均0.24上昇)]、[医学・医療における倫理性(平均0.23上昇)]及び[一般外来における診察能力(平均0.24上昇)]にて大きく上昇を認めた。一方で、[科学的探究(平均0.04上昇)]と[地域医療における診察能力(平均0.03上昇)]は、あまり大きな変化を認めなかった。また、令和3年度内調査項目にある卒前教育で学ぶべき項目に関しては、[プライマリケア能力・基本的臨床能力(41.4%)]、[臨床推論(診察能力)(39.3%)]及び[医学英語(36.6%)]が高率である、一方[社会的使命と公衆衛生への寄与(5.0%)]、[利他的な態度(4.0%)]及び[人間性の尊重(4.9%)]では、回答数が少なかった。
結論
本研究は、厚生労働省が各年度末に行っている臨床研修修了者アンケート結果の、平成31年度から令和3年度までの三箇年度を対象とした後ろ向き比較研究である。結果を経時的な変化を評価するとともに、特に研修医到達目標に対する研修修了時点での自己評価を臨床研修プログラム改訂前後(前:令和2年度、後:令和3年度)で比較検討した。医師臨床研修制度の次回の見直しが令和6(2025)年度に予定されていることから、今後の見直しの効果判定を行う際に、本研究で得られたデータが役立つものと思われる。

公開日・更新日

公開日
2025-05-23
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202321041C

成果

専門的・学術的観点からの成果
本研究は、厚生労働省が各年度末に行っている臨床研修修了者アンケート結果の、平成31年度から令和3年度までの三箇年度を対象とした後ろ向き比較研究である。結果を経時的な変化を評価するとともに、特に研修医到達目標に対する研修修了時点での自己評価を臨床研修プログラム改訂前後(前:令和2年度、後:令和3年度)で比較検討した。
臨床的観点からの成果
該当なし
ガイドライン等の開発
なし
その他行政的観点からの成果
医師臨床研修制度の次回の見直しが令和6(2025)年度に予定されていることから、今後の見直しの効果判定を行う際に、本研究で得られたデータが役立つものと思われる。
その他のインパクト
該当なし

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
0件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2025-05-23
更新日
-

収支報告書

文献番号
202321041Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
1,656,000円
(2)補助金確定額
1,656,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 0円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 1,084,500円
間接経費 382,000円
合計 1,466,500円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2024-06-05
更新日
-