精神保健医療福祉体系の改革に関する研究

文献情報

文献番号
200935056A
報告書区分
総括
研究課題名
精神保健医療福祉体系の改革に関する研究
課題番号
H21-こころ・一般-009
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
竹島 正(国立精神・神経センター 精神保健研究所 精神保健計画部)
研究分担者(所属機関)
  • 立森 久照(国立精神・神経センター 精神保健研究所 精神保健計画部)
  • 大塚 俊弘(長崎県 長崎子ども・女性・障害者支援センター)
  • 山下 俊幸(京都市こころの健康増進センター)
  • 安西 信雄(国立精神・神経センター病院)
  • 萱間 真美(聖路加看護大学)
  • 白石 弘巳(東洋大学)
  • 長尾 卓夫(全国精神医療審査会連絡協議会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 こころの健康科学研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
「精神保健医療福祉の改革ビジョン」(以下「改革ビジョン」)等に示された問題認識と方向を踏まえ、精神保健医療福祉体系の再編の達成目標の進捗状況のモニタリング調査を行い、「入院中心から地域生活中心へ」という基本的な方策の実現に寄与することを目的とした。また、現在の主要な取組の実態分析を行い、改革ビジョン第二期(後半5年間)における施策にフィードバックしていくことも目的とした。
研究方法
厚生労働省精神・障害保健課と連携し、全国すべての精神科病院、精神科デイ・ケア施設等を対象に、施設および利用実態についての調査(630調査)を行った。また、すでに行われた調査のデータの二次解析を行った。この他、メディアカンファレンスの実施と評価、精神科訪問看護に関する文献検討、家族会調査などを行った。
結果と考察
630調査関係では、電子調査票の開発、調査の実施、ウェブサイトを用いた積極的案成果の公開の一環として既存の調査データを利用しやすくする等のサイトの改善、および精神科新規入院患者の入院後1年の動態や地域別の在院患者の分布などについて既存データの二次解析を行った。メディアカンファレンスにおける精神保健医療専門家とメディア従事者との対話は、国民一般に向けてのメッセージを形成していく上できわめて重要と考えられた。精神科デイ・ケア等に関する近年の研究論文をレビューし、次年度に行う調査項目の検討を行った。精神科訪問看護の地域連携パス案を作成した。全国調査により精神障害者家族会の状況を把握した。精神保健医療福祉体系の再編という国家的な課題の実現のためには、精神保健医療福祉が、真に当事者・家族・地域に益するものになるよう、モニタリング体制の構築サービス改善のための情報フィードバックシステムの構築が不可欠であり、今後の2年間の研究期間の中で、その具体像を提示する必要があると考えられた。
結論
精神保健医療福祉体系の再編という国家的な課題の実現のための研究プロジェクトの1年目として、モニタリング体制の構築、精神保健医療福祉サービス改善のための調査とその準備を行った。

公開日・更新日

公開日
2010-08-31
更新日
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