文献情報
文献番号
200934050A
報告書区分
総括
研究課題名
患者末梢血を用いた重症薬疹モデルマウスの作成および発症機序の解明
研究課題名(英字)
-
課題番号
H21-免疫・若手-009
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
阿部 理一郎(北海道大学・北海道大学病院皮膚科)
研究分担者(所属機関)
- 尾崎倫孝(北海道大学・医学研究科・置換外科・再生医学講座)
- 北市伸義(北海道大学・医学研究科・眼科学講座)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患等予防・治療研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
9,506,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の目的は、重症薬疹モデルマウスを作成・樹立し、さらに重症薬疹の発症機序を解明することである。
重症薬疹(中毒性表皮壊死症、Stevens-Johnson症候群)は時に致死的疾患であり、加えて重篤な後遺症を残す。重症薬疹の発症機序についてはいまだ不明なことが多いが、それは適切なモデルマウスがなく、具体的なin vivoにおける研究が行えないためである。よって、重症薬疹モデルの作成は逼迫した必要性がある。
一方、重症薬疹の臨床的問題点の一つとして、水疱・びらん、または粘膜疹出現以前では、通常の薬疹との鑑別が非常に困難であることが挙げられる。そのため適切な治療開始が遅れ、結果として重篤な後遺症を残し、致死率の上昇につながると考えられる。
重症薬疹(中毒性表皮壊死症、Stevens-Johnson症候群)は時に致死的疾患であり、加えて重篤な後遺症を残す。重症薬疹の発症機序についてはいまだ不明なことが多いが、それは適切なモデルマウスがなく、具体的なin vivoにおける研究が行えないためである。よって、重症薬疹モデルの作成は逼迫した必要性がある。
一方、重症薬疹の臨床的問題点の一つとして、水疱・びらん、または粘膜疹出現以前では、通常の薬疹との鑑別が非常に困難であることが挙げられる。そのため適切な治療開始が遅れ、結果として重篤な後遺症を残し、致死率の上昇につながると考えられる。
研究方法
1)重症薬疹モデルマウスの作成
研究計画:NOGマウス(週令6週)に、すでに治癒している重症薬疹患者の末梢血単核球を尾静脈から静注する(1x105-1x107個)。静注当日から連日患者それぞれの原因薬剤を経口的にマウスに投与する。
2)重症薬疹早期診断のための血清マーカー検索
早期の重症薬疹において上昇し、通常薬疹との鑑別に有用で、かつある程度濃度の高い蛋白の検索も行う。
研究計画:NOGマウス(週令6週)に、すでに治癒している重症薬疹患者の末梢血単核球を尾静脈から静注する(1x105-1x107個)。静注当日から連日患者それぞれの原因薬剤を経口的にマウスに投与する。
2)重症薬疹早期診断のための血清マーカー検索
早期の重症薬疹において上昇し、通常薬疹との鑑別に有用で、かつある程度濃度の高い蛋白の検索も行う。
結果と考察
1)重症薬疹モデルマウスの作成
臨床症状として薬剤投与10日目以降眼症状(結膜下出血、眼瞼炎症)が肉眼的に確認できたが、非投与群ではみられなかった。病理組織所見では原因薬剤投与群で、眼部、特に結膜に著明な浮腫とリンパ球浸潤が認められた。以上から本モデルマウスは重症薬疹、特にStevens-Johnson症候群に非常に類似した臨床症状を呈すると思われる。
2)重症薬疹早期診断のための血清マーカー検索
我々は重症薬疹患者血清中のgranulysin濃度を測定したところ、水疱・びらん、または粘膜疹出現の4?2日前に80%の患者において有意に上昇し、その後速やかに減少傾向を示した。一方通常薬疹では94%の患者で正常域であった。以上からsFasLと同様に重症薬疹早期診断に有用であることを見出した(Abe, Ann Intern Med 2009)。またイムノクロマトグラフィーを用いたgranulysin判定テストの試作品作成に成功した。
臨床症状として薬剤投与10日目以降眼症状(結膜下出血、眼瞼炎症)が肉眼的に確認できたが、非投与群ではみられなかった。病理組織所見では原因薬剤投与群で、眼部、特に結膜に著明な浮腫とリンパ球浸潤が認められた。以上から本モデルマウスは重症薬疹、特にStevens-Johnson症候群に非常に類似した臨床症状を呈すると思われる。
2)重症薬疹早期診断のための血清マーカー検索
我々は重症薬疹患者血清中のgranulysin濃度を測定したところ、水疱・びらん、または粘膜疹出現の4?2日前に80%の患者において有意に上昇し、その後速やかに減少傾向を示した。一方通常薬疹では94%の患者で正常域であった。以上からsFasLと同様に重症薬疹早期診断に有用であることを見出した(Abe, Ann Intern Med 2009)。またイムノクロマトグラフィーを用いたgranulysin判定テストの試作品作成に成功した。
結論
本研究において、我々は重症薬疹に類似した症状、所見を呈するマウスの作成に成功した。
早期診断テストに関してはイムノクロマトグラフィーを用いたgranulysin判定テストの試作品作成に成功した。今後多施設において前向き臨床検討を行う。
早期診断テストに関してはイムノクロマトグラフィーを用いたgranulysin判定テストの試作品作成に成功した。今後多施設において前向き臨床検討を行う。
公開日・更新日
公開日
2010-06-04
更新日
-