アレルギー患者QOL向上のための医療従事者の効率的育成に関する研究

文献情報

文献番号
202312004A
報告書区分
総括
研究課題名
アレルギー患者QOL向上のための医療従事者の効率的育成に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22FE1001
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
勝沼 俊雄(東京慈恵会医科大学 小児科)
研究分担者(所属機関)
  • 大矢 幸弘(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター・アレルギーセンター)
  • 伊藤 靖典(地方独立行政法人長野県立病院機構 長野県立こども病院 小児アレルギーセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫・アレルギー疾患政策研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
4,600,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1.アレルギー診療コメディカルが希求するeラーニング教材の検討
2.上記結果に基づいた喘息治療吸入手技のeラーニング教材開発および妥当性検証
3.アレルギー性鼻炎治療薬鼻噴霧手技のeラーニング教材の開発およびeラーニングが患者の重症度・QOLに及ぼす効果の評価
研究方法
本研究計画はPart 1とPart 2で構成される。Part 1で対象とする疾患は気管支喘息である。まず、ステロイドの吸入手技を指導する看護師を対象として聞き取り調査を実施し、受講者のニーズに合致したeラーニング教材(以下、教材)を作製する。その後、同教材で研修を受けた被験群と従来型の講習会を受講した対照群とで手技の指導方法を比較する。指導の適切性を評価するのは盲検化された評価委員会とする。
Part 2で対象とする疾患はアレルギー性鼻炎(スギ花粉症)である。1年目に鼻噴霧の手技を薬局で指導する薬剤師を対象とした聞き取り調査を実施し、1年目後半に教材の開発を開始し、作製した。
引き続き参加4施設の院内薬
局薬剤師に全員、上記資材で研修して頂
いた。鼻噴霧eラーニングの臨床効果を確
認するために、スギ花粉症患者の研究参
加者を募集し、院内薬局にて処方を受ける
群(鼻噴霧指導のeラーニングを受講した
薬剤師に服薬指導をうけた群)と院外薬
局にて処方を受ける群にランダム化した。
効果確認のために、処方時、花粉飛散時
(3月1日、3月15日)に花粉症症状とQOLに
関するアンケート調査を行った
患者のQOL評価には妥当性の認められた質問紙(JRQLQ)を使用する。
(倫理面への配慮)
慈恵大学倫理委員会の承認を受けた


結果と考察
結果
2年目では1年目で作製した喘息吸入指導の教材を用い、看護学生を対象に教材を受講した群と従来型の講義を受講した対照群とで手技の指導方法を実技と筆記にて比較した。1年目終了時(令和5年3月、4月)に行ったパイロット試験では対象者12名、両群に大きな差はみとめられず、教材の効果を確認できた。また2年目(令和5年8月、9月)に行った対象者19名でもほぼ同様の傾向がみられた。
またPART2に関しては、鼻噴霧指導の教材を作製し、教材にて研修を受けた薬剤師に指導を受けた患者群と、研修を受けていない薬剤師に指導を受けた対照群に、WEBにて症状の変化とQOL調査を行った。対象者は50名、ほぼ全員でアンケート回答が得られた。

考察
2年目ではPART1に関してのパイロット試験と、対象人数を増やした本試験を実施し、またPART2に関しても鼻炎の資材作製と教育効果を検証する試験を実施でき、ほぼ計画通りの進捗がみられた。
結論
2年目も順調に研究を実施できた。

公開日・更新日

公開日
2024-12-09
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2024-12-09
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202312004Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
5,980,000円
(2)補助金確定額
5,980,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 84,392円
人件費・謝金 1,381,798円
旅費 213,490円
その他 2,920,320円
間接経費 1,380,000円
合計 5,980,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2024-12-09
更新日
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