文献情報
文献番号
202310049A
報告書区分
総括
研究課題名
ベーチェット病に関する調査研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23FC1020
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
岳野 光洋(日本医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 田中 良哉(産業医科大学 医学部 第1内科学講座)
- 南場 研一(北海道大学 医学研究院)
- 北市 伸義(北海道医療大学 予防医療科学センター 眼科学系)
- 土橋 浩章(香川大学 医学部 血液・免疫・呼吸器内科学)
- 長沼 誠(関西医科大学 内科学第三講座)
- 川上 民裕(東北医科薬科大学 医学部皮膚科学)
- 広畑 俊成(帝京大学医学部・内科学)
- 後藤 浩(東京医科大学 医学部 眼科学講座)
- 黒沢 美智子(順天堂大学医学部)
- 菊地 弘敏(帝京大学 医療共通教育研究センター)
- 永渕 裕子(聖マリアンナ医科大学 医学部)
- 久松 理一(学校法人杏林学園 杏林大学 医学部消化器内科学)
- 蕪城 俊克(自治医科大学附属さいたま医療センター 眼科)
- 桐野 洋平(横浜市立大学 医学部)
- 竹内 正樹(横浜市立大学大学院医学研究科 視覚器病態学)
- 岸本 暢将(杏林大学 医学部)
- 堀田 信之(横浜市立大学 附属病院 化学療法センター)
- 矢嶋 宣幸(昭和大学 医学部内科学講座リウマチ膠原病内科学部門)
- 筋野 智久(慶應義塾大学 医学部内視鏡センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
6,900,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
「ベーチェット病(B病)診療ガイドライン2020」の国内外の普及に努める。さらに、ガイドラインと実臨床との較差を科学的に解析するquality indicator (QI)を開発し、ガイドラインの実践状況および運用上の問題点を明確にする。また、患者を含めた国民にもわかりやすい患者向け解説書を作成する。AMED研究と連携し、レジストリ研究を推進し、指定難病政策にかかわる臨床的課題、すなわち重症度分類、疾患活動性指標、鑑別診断の見直しなどについて検討する。また、国際B病学会役員を中心に諸外国との学術的交流を進める。上記の研究成果をBD研究ホームページに公開し、講演会により患者に還元するほか、以前よりのオンライン患者相談を継続し、双方向性の交流を行う。
研究方法
1. 診療ガイドライン2020の普及と実用性の検証に向け、ガイドラインの英文化、患者用解説書の作成、quideline-pratice gapを検討するquality indicator (QI)の開発、主要治療薬コルヒチンの保険適用公知申請を行った。
2. AMED研究「レジストリを活用したベーチェット病の予後不良病型発症予防のためのtreat-to-target開発」(研究代表者 横浜市大 桐野洋平)と連携し、難病プラットフォームでのB病患者レジストリを拡充させた。
3.各病変の治療指針の決定に役立つ疾患活動性指標案を作成した。
4.厚生労働省B病診断基準の鑑別診断を各病変別分科会で見直し修正した
5. 国際ベーチェット病会議 web seminar を企画し、韓日ベーチェット病合同会議に参加した。
6.研究班ホームページ、インターネットを利用したオンライン診療相談、web交流会により患者と双方向性の情報交換を継続的に行った。
2. AMED研究「レジストリを活用したベーチェット病の予後不良病型発症予防のためのtreat-to-target開発」(研究代表者 横浜市大 桐野洋平)と連携し、難病プラットフォームでのB病患者レジストリを拡充させた。
3.各病変の治療指針の決定に役立つ疾患活動性指標案を作成した。
4.厚生労働省B病診断基準の鑑別診断を各病変別分科会で見直し修正した
5. 国際ベーチェット病会議 web seminar を企画し、韓日ベーチェット病合同会議に参加した。
6.研究班ホームページ、インターネットを利用したオンライン診療相談、web交流会により患者と双方向性の情報交換を継続的に行った。
結果と考察
1. B病診療ガイドライン2020の普及:皮膚粘膜病変、神経病変、腸管病変に続き、2023年に血管病変に関するガイドラインを英文報告した。診療ガイドラインの理解を深める副読本として「現場がエキスパートに聞きたいベーチェット病」を出版した。guidelines-practice gapを後方視的に検証する有力な手段であるQIの開発に着手し、SRLがほぼ完了した。また、ガイドラインの運用上問題となるコルヒチンの保険適用拡大に向けて公知申請を行い、学会連携強化目的で日本リウマチ学会にベーチェット病小委員を設立した。
2. 全国規模のレジストリの構築:登録症例500例に達成した。関連研究により、国際的な疾患活動性指標であるBDCAFが日本人患者でも適用可能であることを検証し、BDCAFあるいは血清IL-6を指標としたB病版treat-to-targetを提案した。
3. 病変別重症度分類:皮膚粘膜病変については口腔アフタ、外陰部潰瘍、毛嚢炎様皮疹/ざ瘡様皮疹、結節性紅斑様皮疹/血栓性静脈炎の各病変および疼痛NRSをスコア化し、50点満点で評価する重症度分類案を、腸管病変については腹痛、腹部圧痛、消化管出血、CRP、内視鏡所見を合わせた複合的評価に基づいた重症度案を作成し、それぞれ、自験例でその妥当性を検証した。急性型神経B病については、ガイドラインで示される治療強度と臨床所見との関連を解析し、以下の重症度分類基準案を作成した(Stage I 局所徴候なし、MRI所見なし、II 局所徴候あり、MRI所見なし、III MRI T2高信号あり、脳幹病変なし、IV:MRI 脳幹にT2高信号あり)。
4. 鑑別診断:全病変の鑑別診断の見直し、診断基準を改訂した(2024年小改訂)。
5. 国際ベーチェット病学会における眼病変Webinarを主催し、4年ぶりの韓日合同ベーチェット病会議に本研究班より3名の演者を派遣し、学術的交流を深めた。
6. 患者への情報提供・交流:2008年より開設した研究班ホームページ(https://www.nms-behcet.jp/)より本研究成果を含むB病に関する情報を提供している。今年度は研究班メンバー、診療医リストなどを更新し、新たな研究業績なども加えた。また、web上の個別相談は280例を越えた。
7. 次世代グループの設立:レジストリをはじめとした研究の継続性を維持するため、30代の医師を中心とした若手を研究協力者に登用した。
2. 全国規模のレジストリの構築:登録症例500例に達成した。関連研究により、国際的な疾患活動性指標であるBDCAFが日本人患者でも適用可能であることを検証し、BDCAFあるいは血清IL-6を指標としたB病版treat-to-targetを提案した。
3. 病変別重症度分類:皮膚粘膜病変については口腔アフタ、外陰部潰瘍、毛嚢炎様皮疹/ざ瘡様皮疹、結節性紅斑様皮疹/血栓性静脈炎の各病変および疼痛NRSをスコア化し、50点満点で評価する重症度分類案を、腸管病変については腹痛、腹部圧痛、消化管出血、CRP、内視鏡所見を合わせた複合的評価に基づいた重症度案を作成し、それぞれ、自験例でその妥当性を検証した。急性型神経B病については、ガイドラインで示される治療強度と臨床所見との関連を解析し、以下の重症度分類基準案を作成した(Stage I 局所徴候なし、MRI所見なし、II 局所徴候あり、MRI所見なし、III MRI T2高信号あり、脳幹病変なし、IV:MRI 脳幹にT2高信号あり)。
4. 鑑別診断:全病変の鑑別診断の見直し、診断基準を改訂した(2024年小改訂)。
5. 国際ベーチェット病学会における眼病変Webinarを主催し、4年ぶりの韓日合同ベーチェット病会議に本研究班より3名の演者を派遣し、学術的交流を深めた。
6. 患者への情報提供・交流:2008年より開設した研究班ホームページ(https://www.nms-behcet.jp/)より本研究成果を含むB病に関する情報を提供している。今年度は研究班メンバー、診療医リストなどを更新し、新たな研究業績なども加えた。また、web上の個別相談は280例を越えた。
7. 次世代グループの設立:レジストリをはじめとした研究の継続性を維持するため、30代の医師を中心とした若手を研究協力者に登用した。
結論
「BD診療ガイドライン2020」を学会発表、国際誌報告などでその周知はほぼ完了した。次いで、実用性の検討のため、guideline-practice gapをはかるQIの開発に着手した。主要治療薬であるコルヒチンの保険適用のための公知申請を進めた。各病変の重症度分類案を作成し、今後、AMED研究と連携した難病プラットフォームのBDレジストリで検証する予定である。これらの成果は適宜、患者を含めた国民に還元し、双方向性の交流を進める。
公開日・更新日
公開日
2025-07-03
更新日
-